乱鳥の書きなぐり

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『疱瘡心得草』16 15丁裏 16丁表 志水軒朱蘭 述

2020年07月11日 | 疫病:疱瘡心得草 他



    『疱瘡心得草』16 15丁裏 16丁表 志水軒朱蘭 述 



 『疱瘡心得草』 志水軒朱蘭 述
 一冊
 出版 蓍屋善助
 寛政10 [1798]
 国立国会図書館デジタルコレクション 
 請求番号 852-26

 
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 『疱瘡心得草』

 

 

 

国立国会図書館所蔵
15丁裏

 

    痘前(ほうさうまへ)痘後(ほうさうのち)のこゝろへの事

疱(ほう)さう前(まへ)色/\のまじない有といへども、たしかならず、

もしまじないを用ひバ、正月、喰摘(くひづみ)にかざりし野老(ところ)を

七軒(けん)にてもとめ、常(つね)の如(ごと)く煎(せん)じ、小児(せうに)をあろふ事極(きわめ)て

よし、第一の用心は、世間(せけん)にはやる節(せつ)ハ雨気風(あまけかぜ)ふき、或(あるひ)ハ

人込(ひとごみ)の中(なか)、夜(よ)あるき、遠路(とうみち)をいみ、こゝろへべし、節(おり)/\

の寒暑(かんしよ)は勿論(もちろん)時気(じき)を払(はら)ふ薬(くすり)を用ひてよく疱瘡(ほうそう)

軽(かろ)く仕廻(しまハ)ば、其跡(そのあと)を大切(たいせつ)に養生(ようじやう)すべし、第一には喰(く)ひ

ものに有、むまきものを進(すゝ)むれバ、余毒(よどく)を助(たすけ)て眼(め)を

損(そん)じ、あしき出(で)きものを発(はつ)し 癇(かん)をわずらふ物也

 

まじない (呪い)

喰摘(くひづみ)

 喰摘では、出てきません。(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。

 「摘」①つむ。つまむ。つみとる。「摘出」 ②選び出す。「摘要」「指摘」 ③あばく。悪事をあばく。「摘発」

 「摘積」現代ではお正月の御節料理をさしていう場合が多いが、本来は新年の祝饌。三方などに米、餅、昆布、熨斗鮑、ゴマメ、橙、ユズリハなどの種々の縁起物を飾り、年賀客にも供した。これらは地方や家庭により違いがあるが、野の物、山の物、海の物が中心となっている。この祝饌が一方では形式化され蓬莱飾となり、もう一つは一重詰めとなった。

野老(ところ)

 ヤマノイモ科の蔓性 (つるせい) の多年草。原野に自生。葉は心臓形で先がとがり、互生する。雌雄異株。夏、淡緑色の小花を穂状につける。根茎にひげ根が多く、これを老人のひげにたとえて野老 (やろう) とよび、正月の飾りに用い長寿を祝う。根茎をあく抜きして食用にすることもある。おにどころ。 新年》「―うり声大原の里びたり/其角」

いむ 忌む ( 動マ五[四] )

 ①崇高ものや不浄なものなどを,神秘的なものとして恐れ続ける。 ②不快に思って遠ざける。③けがれを避けて慎む。 ④受戒する。

 




国立国会図書館所蔵

16丁表

夫(それ)故に疱瘡跡(ほうさうのあと)にてハ、七十五日の間(あいだ)をいむ也、産前後(さんぜんご)

と同じ実(まこと)に痘(いも)は一生(いつしやう)の大厄(たいやく)なれば、おろそかにすべからず

 

 

   眼(め)を守(まも)る心得の事


痘(いも)の時(とき)ゟ眼(め)あきかぬれば、かせの時、まつ毛(げ)をとぢて

ひらきかぬるハ、鳥(とり)の羽(は)をとをきかせて、ふとあけさす

る事あり、兎(うさぎ)のふんにて洗(あら)へば、奇妙(きめう)に目あくあり、

さま/″\の法(ほう)ありといへども、信(しん)じがたし

 

 

   鼻(はな)のふさがりし時(とき)の心得の事

小児(しように)山あげの程(ほど)より鼻息(はないき)ふさがりて、乳(ち)をのみ

かぬるもの有、是は前(まへ)かたゟ折(おり)/\心を付、鼻中(はなのなか)

 

 
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