乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

107:『和歌山県立博物館所蔵 熊野権現縁起絵巻』勉誠出版(6枚)柳川家蔵絵巻(断簡)

2012-07-15 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風





 107:『和歌山県立博物館所蔵 熊野権現縁起絵巻』
            勉誠出版(6枚)柳川家蔵絵巻(断簡)





『和歌山県立博物館所蔵 熊野権現縁起絵巻』

 江戸時代前期/1637

 和歌山県立博物館 編

 川崎剛志 解題・翻刻

 高橋修 附説

 勉誠出版 

 1999年2月

 98 頁 定価 13,650円 (本体13,000円)


 勉誠出版 データーベース ▼

『熊野権現縁起絵巻』は中世に成立し広範に伝えられた寺社縁起絵巻の雄編であり、特定の信仰の枠を超えた重要な文化遺産である。
特に和歌山県立博物館蔵絵巻は、修験道の祖、役行者が登場する特異な伝本群の、現存する唯一の完本で、国文学・宗教史・美術史など諸分野から注目されている。
 全三巻の全巻を鮮明なカラーで影印し、絵画の場面は日英語併記で図像解説を試みた。
 同系絵巻断簡の翻刻、解題を付して提供する。
 外国人を含むより多くの人々に絵巻を楽しんで頂けるようにわかりやすく解説することを試みたものである。




 和歌山県立博物館 公式HP 24年度展覧会のご案内

  JR和歌山駅からバス;西口・2番のりばから約10分、「県庁前」下車、徒歩約2分
  南海電鉄和歌山市駅からバス;9番・10番のりばから約7分、「県庁前」下車、徒歩2分





『和歌山県立博物館所蔵 熊野権現縁起絵巻』を読む。

 面白かったのと難しかったので,繰り返し楽しませていただいた。



 

 善財王にはなかなか男の子ができない

 牛1000匹あれば牛玉ありといった具合で、1000人の后

 ひとり懐妊

 999人の嫉妬

 全王子といった占いを曲げさせ,悪王子と…

 それでも善財王は喜ぶ

 999人の嫉妬はふくれあがり、能楽の鉄輪さながら,鬼の女たちを屋敷に

 屋敷をおわれる、懐妊した后

 悲しむ山に連れ行く男たち

 

 お腹に子がいる間は名刀でも首を切ることができない

 この誕生後の母の死

 いわば死と引き換えの異常な誕生


 子を生み、言い聞かせ、

 髪結いを七つにわけ

 

 元結いを切り

 穏やかなお顔で首を切られる。

 この元結いを切り死に望むと言った部分が,歌舞伎でも常である。

 嘆き悲しみ、むせび泣く男たち


 子は山の中で首の無い母の乳を飲んで

 牛虎兎猿狐馬鹿象獅子などと遊び育つ。

 

 迎えあり

 母の頭の無い体を火葬

 万行法印が王子を肩に乗せ地獄山を下る

 王子 寺に入る


 けんちん上人と万行法印を従え,王子は善財王と再開

 善財王、999人の后たちに王子の母の首を刺そ出す用に命じる

 母の頭を抱き、むせび泣く王子


 善財王、王子ともにけんちん上人と対面


 

 あらあら

 あらあら あら…


 その後 

 熊野、那智の滝などの穏やかな景色、栄えた暮らし


 


 付録
 柳川家蔵絵巻(断簡)

 
 『柳川家蔵絵巻(断簡)』

 
 『和歌山県立博物館所蔵 熊野権現縁起絵巻』



 『柳川家蔵絵巻(断簡)』では999人の后から血は出ておらず、『和歌山県立博物館所蔵 熊野権現縁起絵巻』では血しぶきが見られる。



  


 『和歌山県立博物館所蔵 熊野権現縁起絵巻』全体



 歌舞伎を真正面前列で楽しんでいるような錯覚をした。

 また、歌舞伎の回り舞台などと絵巻物が共通して,絵巻物は二次元空間ではなく時間が流れていると感じられた。

 歌舞伎の大舞台など,絵巻物との共通部分が多い。

 絵詞共に楽しむことのできるレベルの高い『和歌山県立博物館所蔵 熊野権現縁起絵巻』『柳川家蔵絵巻(断簡)』に魅了され,繰り返し楽しんだ。

 和歌山や和歌山県立博物館に行ってみたい。


 勉誠出版はすばらしい!


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七月大歌舞伎 関西・歌舞伎を愛する会 第二十一回  夜の部 写真のみ(9景+1)

2012-07-15 | 歌舞伎




 中村歌昇改め 三代目 中村又五郎襲名披露
 中村種太郎改め 四代目 中村歌昇襲名披露
      七月大歌舞伎
         関西・歌舞伎を愛する会 第二十一回  夜の部



 

 

 

 

  






 夜の部 配役

一、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)

  渡海屋
  大物浦

       渡海屋銀平実は新中納言知盛       吉右衛門
          女房お柳実は典侍の局       魁 春
                相模五郎       錦之助
                入江丹蔵  種太郎改め歌 昇
                亀井六郎       桂 三
                片岡八郎       種之助
                伊勢三郎       米 吉
                駿河次郎       隼 人
               武蔵坊弁慶       歌 六
                 源義経       梅 玉



                      歌 昇改め又五郎
                      種太郎改め歌 昇
                           幹部俳優出演


三、道行初音旅(みちゆきはつねのたび)

  吉野山

          佐藤忠信実は源九郎狐  歌 昇改め又五郎
                 静御前       芝 雀
                早見藤太       仁左衛門


四、天衣紛上野初花(くもにまごううえののはつはな)

  河内山

  松江邸広間より玄関先まで

               河内山宗俊       染五郎
               松江出雲守  種太郎改め歌 昇
                宮崎数馬       隼 人
              重役北村大膳       吉之助
                腰元浪路       米 吉
            家老高木小左衛門       錦之助



 

 夜の部 見どころ



一、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
  渡海屋・大物浦
 摂津国大物浦の船問屋の渡海屋には、兄の源頼朝に追われ都を落ちた源義経主従が逗留しています。そこへ鎌倉方の追手が船を出すよう迫りますが、現れた主の渡海屋銀平に追い返されてしまいます。出船の時刻となった義経主従が渡海屋を後にすると、鎧姿の銀平が現れます。実は銀平は平家の武将平知盛、妻のお柳は安徳帝の乳人典侍の局で、二人は安徳帝を娘と偽って育て、源氏に復讐する機会を窺っていたのでした。知盛は義経を討ち取ろうと出陣しますが、大物浦で義経方に敗北。体に巻きつけた碇と共に、壮絶な最期を遂げるのでした。
 時代と世話の演じ分けが必要な、丸本物で屈指の大役、渡海屋銀平実は新中納言知盛を吉右衛門が勤め、梅玉の源義経、歌六の武蔵坊弁慶、魁春の女房お柳実は典侍の局でご堪能頂きます。




 幹部俳優が裃姿で舞台に並び、新又五郎と新歌昇の襲名を祝ってご挨拶を述べる華やかな一幕です。


三、道行初音旅(みちゆきはつねのたび)
  吉野山
 兄の源頼朝との不仲により都を離れた義経を追い、静御前は桜の花が満開の吉野山へ、家来の佐藤忠信とともに向かっています。いつの間にか忠信の姿を見失った静ですが、義経から預かった初音の鼓を打つと、不思議とどこからともなく忠信が現れます。実は、静を守護していた忠信は、鼓の皮となった親狐を慕ってついてきた子狐が化けた姿だったのです。
 満開の桜に彩られた吉野山を背景に繰り広げる美しい舞踊を、新又五郎の佐藤忠信、芝雀の静御前、そして仁左衛門の早見藤太の配役でご覧頂きます。


四、天衣紛上野初花(くもにまごううえののはつはな)
  河内山
 悪巧みに長けた御数寄屋坊主の河内山宗俊は、上州屋の娘のふじが腰元浪路として奉公している家の当主松江出雲守に見初められ、拒否したことにより幽閉されていることを聞きつけます。金目当てに連れ戻すことを請け負った宗俊は、上野寛永寺の使僧を装い松江家を訪れます。当主の松江出雲守と直談判の末、浪路を連れ戻すことに成功した宗俊が屋敷を後にしようとすると、北村大膳に正体を見破られてしまいますが、開き直って松江侯に啖呵を切り、悠々と帰っていくのでした。
 黙阿弥独特の七五調の名台詞も聴きどころで、悪党ながらも色気や愛嬌を備えた河内山宗俊に染五郎が、新歌昇が松江出雲守に初役で挑みます。




 今年も関西・歌舞伎を愛する会 七月大歌舞伎の昼夜を楽しんできました。

 今回は夜の部の写真記録です。

 テレビではなく、まじかで見る生の大舞台、小道具、役者さんたち,音楽などに感動いたしました。



 昼の部は夜の部よりも前に行きました。商店街には ポスター「歌舞伎のあるまち 道頓堀」がはられておりました。
 
     
  
 そして夜の部を観た数日後にはポスター「歌舞伎のあるまち 道頓堀」は外され、商店街店頭軒下の前に願い事が吊るされた笹が吊るされておりました。


 現在調子が悪く夜に弱いカメラで、おまけに気がつけばフラッシュ機能がダメになっていました。

 ブレブレの写真ばかリで申し訳ございませんm__m


 
 今回も歌舞伎の感想と言うよりも、まず写真のみを記録しました。

 歌舞伎の感想は後日記録したいと思います。


 みなさま

 見て下さいましてありがとうございます。

 これからもよろしくお願い致します。


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七月大歌舞伎 関西・歌舞伎を愛する会 第二十一回  昼の部 写真のみ(10景)

2012-07-15 | 歌舞伎




 中村歌昇改め 三代目 中村又五郎襲名披露
 中村種太郎改め 四代目 中村歌昇襲名披露
      七月大歌舞伎
         関西・歌舞伎を愛する会 第二十一回  昼の部












      

 







 昼の部 配役

一、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)

  引窓

        南与兵衛後に南方十次兵衛       梅 玉
                母 お幸       東 蔵
                女房お早       孝太郎
                三原伝造       松 江
                平岡丹平       進之介
               濡髪長五郎       我 當


二、棒しばり(ぼうしばり)

                次郎冠者  歌 昇改め又五郎
                太郎冠者       染五郎
               曽根松兵衛       錦之助


  江戸絵両国八景

三、荒川の佐吉(あらかわのさきち)

  序幕 江戸両国橋付近出茶屋岡もとの前の場より
  大詰 長命寺前の堤の場まで

               荒川の佐吉       仁左衛門
               大工辰五郎  歌 昇改め又五郎
             丸総の女房お新       芝 雀
             仁兵衛娘お八重       孝太郎
               あごの権六       由次郎
              隅田の清五郎       錦之助
              鍾馗の仁兵衛       歌 六
              成川郷右衛門       梅 玉
              相模屋政五郎       吉右衛門



 

昼の部 見どころ



一、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)

  引窓

        南与兵衛後に南方十次兵衛       梅 玉
                母 お幸       東 蔵
                女房お早       孝太郎
                三原伝造       松 江
                平岡丹平       進之介
               濡髪長五郎       我 當


二、棒しばり(ぼうしばり)

                次郎冠者  歌 昇改め又五郎
                太郎冠者       染五郎
               曽根松兵衛       錦之助


  江戸絵両国八景

三、荒川の佐吉(あらかわのさきち)

  序幕 江戸両国橋付近出茶屋岡もとの前の場より
  大詰 長命寺前の堤の場まで

               荒川の佐吉       仁左衛門
               大工辰五郎  歌 昇改め又五郎
             丸総の女房お新       芝 雀
             仁兵衛娘お八重       孝太郎
               あごの権六       由次郎
              隅田の清五郎       錦之助
              鍾馗の仁兵衛       歌 六
              成川郷右衛門       梅 玉
              相模屋政五郎       吉右衛門




 今年も関西・歌舞伎を愛する会 七月大歌舞伎の昼夜を楽しんできました。

 とはいえ、上方歌舞伎演目の無かった昨年の南座顔見世からというもの、そうとう歌舞伎生舞台から離れていたわたくしでございます。

 久々のまじかで見る大舞台、小道具、役者さんたち,音楽などに感動いたしました。


 まずは昼の部の写真のみ。

 昼の部は夜の部よりも前に行きましたもので,商店街には ポスター「歌舞伎のあるまち 道頓堀」がはられておりました。
 

 ですが,夜の部を観た数日後にはポスター「歌舞伎のあるまち 道頓堀」は外され、商店街店頭軒下の前に願い事が吊るされた(たぶん えべっさんの)笹が吊るされている店が多かったです。

 まずは歌舞伎の感想と言うよりも写真のみを記録したいと思います。

 夜の部の写真は追って記録したいと思います。


 みなさま

 見て下さいましてありがとうございます。

 これからもよろしくお願い致します。


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2012年 7月の講座

2012-07-15 | 民俗考・伝承・講演
 (写真はイラン ヤズドのダフメ(沈黙の塔)のひとつ☆ ダフメ(沈黙の塔)は鳥葬に使われていたよ)







 7月の講座



 今月は古文書講座二つと古典講座に行ったよ。

 今年の古典のテーマは古事記

 ずいぶん前に購入して線引き付箋書き込みの黄色くなったなつかしい角川文庫の古事記

 家中調べて探し当てたよ

 最近絵巻物や奈良絵本がマイブームで,そちらばかり楽しんでいるものだから,なかなかてがまわらないんだよ

 でも、そろそろ読まなくっちゃネ☆

 今月は古事記の講座が奈良で後ひとつあるんだけれど、行ければいいな☆

 






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『栗原一郎展』(・・・と、お芝居)

2012-07-15 | 美術・文様・展示物
  (写真は何度か訪れたわたくしの好きなアーブギーネ博物館のラスター彩のお皿。栗原一郎氏の作品と葉無関係です)





 T OSAKAのart information『栗原一郎展』を見たよ。

 栗原一郎さんの絵は以前から注目しているけれど、かなり好きな構図と色彩の作品がいくつかあったよ。

 すごいね☆欲しいね☆欲しいんだけどね

 あはは あはは
 

 お芝居を観た後の栗原一郎さんだったし

 昼の部は仁左衛門さん東蔵さん我當さんで感動

 東蔵さん迫真の演技だったので

 今回はもうルンルン気分だったよ。

 あはは あはは

 ついでに教えちゃおうかな

 後日見た夜の部は二枚目の仁左衛門さん演じる三枚目の早見藤太(爆)、吉右衛門さん よかったよ☆

 芝雀さんは昼夜、よかった☆

 歌舞伎記録はまた後日記録させていただきま~す…




     栗原一郎の世界   (公式HP)

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