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目指せ道楽三昧高等遊民的日常

亡国の

2021年08月11日 | ことばを巡る色色
慶応義塾大学は在京の有名私大である。法学部、商学部の偏差値は72.5。一流私大と呼ばれ、歴史と実績を有している。
多くの政治家、経済人、マスコミ、広告代理店と、我が国の中心となる人材の出身大学である。
私は最近、この大学に対する今までの自分の認識は正しかったのかと思い始めた。

一般入試科目は以下の通りである。
法学部、商学部  
2教科(400点満点)
【地歴】世B・日Bから1(100)
【外国語】コミュ英I・コミュ英II・コミュ英III・英語表現I・英語表現II(独・仏選択可)(200)
【小論文】(100)
商学部には下記の方式もある
3教科(400点満点)
【地歴】世B・日B・地理Bから1(100)
【数学】数I・数A(場合の数と確率・図形の性質・整数の性質)・数II・数B(数列・ベクトル)(100)
【外国語】コミュ英I・コミュ英II・コミュ英III・英語表現I・英語表現II(200)

慶応義塾大学の偏差値は高いが受験科目は他私大と比べても少ない2科目であり、小論文が課されている。少ない教科であれ、これだけの入試に勝ち抜くのは立派ではある。この大学の小論文問題の難度は高い。ただ、小論文の評価は主観的にならざるを得ないものであり、数値化されているとはいえ、いわば密室の評価にならざるを得ないものである。合否に他のファクターが入りやすいシステムである。2教科と小論文で合格できたことにより、「有名在京私大卒」というバッジをつけることができるということ。そして、その人々が社会を動かしているということ。この危うさが最近のこの国の失敗を作っているのではないか。

社長の出身大学ランキング
第2位は「慶應義塾大学」。上場企業の社長の出身大学では第1位となったほか、企業の年商規模別のランキングでは、年商50億~100億円未満、100億~500億円未満、500億円以上の3部門で第1位にランクイン。また創業100年以上の企業の社長数と、40歳未満の若い社長数のランキングでも第1位となりました。

大学出身者に社長になる人が多いということで、優秀な大学と思われるだろうが、そもそも大学出身者という母集団に社長の令息が多ければ、大学が優秀だから、多くの社長を出すことができたとは言えない。
「いいおうちの子」が、何はともあれ入学できてしまい、ちょちょいと有名企業なり、父の会社なりに入る。「広告代理店やマスコミは有能な新卒幾人かより、大企業の子息一人の方が売り上げにつながる」というのが業界の考えである。お仲間やらお友達や知人の子やら取引先の社長の息子やら。
そんなことをいつまでやっているのだろう。人は今昔、コネクションからは離れられないけれど、それが物事を円滑にすることもあるけど、最近はネットで些細なことまであからさまになる時代であるにも関わらず、リスクを避け、利権を狭い枠に囲い込むためコネクションで決められることが増えていると思う。

全然、面白いことが始まらない。美しいものを真剣に見せてくれる人が排除されている。退屈でつまらない日々を過ごさねばならぬことが亡国の民には強いられる。

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