くんせい。

くるねこ大和さん描くところのもじゃ衛門氏ではないが。

我が家でも玄関先に笹蟹氏がおいでである。（※笹蟹（細蟹）…「蜘蛛」の枕詞。）
なにせ網戸があると言っても、人が出入りするごとに蚊が襲来するのだから。
食には事欠かない。網を張るお方なので、住はすでにお持ちである。


んが。
笹蟹氏お一方ぐらいでは、関所抜けをする蚊に対応できるわけもない。
そこで、業を煮やしたおとんさま。
蚊取り線香を一度に一巻きぐらいずつ焚くようになった。


かわいそうなのは玄関先で渡世なさる笹蟹氏である。
ちょうど、その煙にたっぷりといぶされるところに巣などお作りになったので。
煙くないのかなーと思っていたら。


足を丸めてぽとりと墜落。


…………。


物の見事に燻製になっておられました。


蚊取り線香には除虫菊なる植物の成分が含まれている。今は合成らしいが。
「蚊取り」と言いながら、蚊以外の虫にも効くのはそのためであるらしい。





南無。