urt's nest

ミステリとかロックとかお笑いとかサッカーのこと。

垣根涼介『午前三時のルースター』文春文庫

2006年07月01日 | reading
ネタバレ一応注意。

まずはデビュー作から読みました。
マーケティングはしっかりした小説だと思います。さすがはリクルート出身者、といったところでしょうか。親子関係の描き方、「男のロマン」を体現するプロット、クルマ・バイクのディテール描写、ベトナムの観光案内要素、クールな主人公とそのロマンス…と、計算された、「売れたい」という欲望を感じさせる小説。
…俺は正直あざといと思いました。事件が結局イモヅル式に解決されてしまうのは明らかなプロットの欠陥だし、なにより文章にまったく面白みがない。慎一郎の描写に何回「怜悧」って単語使ってんコレ。
下手とは言わないけど、俺にとって味わいの薄い小説でした。

作品の評価はCプラス。

午前三時のルースター午前三時のルースター
垣根 涼介

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2 コメント

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Unknown (うさぎ)
2006-07-01 22:59:39
>なにより文章にまったく面白みがない

これはヒートランドを読んで若干感じた。

陽気なギャング~と比べるとどうしても・・・



ちなみに重力ピエロはもう文庫で売ってるよー
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ちなみに (urt)
2006-07-02 09:44:11
次はヒートアイランドをけなしますw

重力ピエロ読書中!
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