urt's nest

ミステリとかロックとかお笑いとかサッカーのこと。

ART-SCHOOL presents "KINOSHITA-NIGHT vol.14"

2005年07月16日 | live
2005.7.15 名古屋エレクトリックレディランド

前日にチケットを取って初めて、イベントだということを知りました。
対バンは誰だろう、と思って情報を集めてみると…

ブ、

bloodthirsty butcers !?

ヤバイ。
めちゃくちゃ好きなバンドじゃないですか! 今までタイミングが合わずにライヴ行けなかったのよー。正直アートより…いやいや。
もう一組、つばきも注目していたバンドなので、俄かに期待大のイベントになってまいりました。

読書会でクロケンをひとしきり貶してから、地下鉄で大須のELLへ。
女性客の多い客層でした。制服の女子高生とかもいたり。アートの客だろうな。
以下個別感想。

①つばき
スリーピース。フィメールドラマー好きの俺には好印象。
すごく真っ当なギターロック。いいメロだし、詞も聴いてたかんじ悪くなさそうだった。しかしどこか、まとまりのよさを感じさせる部分があって、入れ込むにはもう一歩。
もっと少年系かと思ってたボーカリストは意外と濃い人だった。ボーカルはこの日の三バンドでは一番上手だった(多分自慢にならない)。

②bloodthirsty butchers
ドラマーだけ出てきて、ドラムソロから始めるという挑発的なオープニング。
その後三人が出てきて、開始。
もうね、歌がほとんど聞こえない。それだけ圧倒的な音圧。ギターをあれだけ「凶器」と感じたのは初めてだった。田渕ひさ子を観たのはナンバガの解散直前のライヴが最後だったけど、ギターの殺傷力はこのバンドの方が上だと思った。相変わらずオカッパで、シャツのボタンが一番上までとまってた。
吉村は生で初めて観たけど、予想以上におっさんだった(失礼!)。なんかずんぐりむっくりしてたし。でもやはり、ギターを掻き鳴らして絶唱する姿は、紛れもなくロックスターだった。

《僕はどんどん年をとっていく訳で/作るものはどんどんと色褪せる/君がその先大人になっても/悪い大人の手本でいたいんだ》

この日一番彼の「声」がはっきりと聴こえた「JACK NICOLSON」の歌詞に胸が熱くなりました。
鉄壁のリズム隊に、鬼ギターが二本。圧巻だった。
しかしそんな中で、吉村のMC、とは言え「どうもありがとう」ぐらいなんだけど、なんか声が高くて笑えた。喩えると、ハイヒールの漫才のシメ部分。「どもアリガト(↑)」。そんなトコもキュートだったぜ。

③ART-SCHOOL
新生アートを観るのは初。ブッチャーズを意識してか随一のハードナンバー「EVIL」から開始。
いつもの様に、矢継ぎ早に、畳み掛けるような構成。新旧織り交ざった曲構成が嬉しい。
新メンバーに関しては、ベーシストがやはり日向の方がかっこよかったけど、まあこれからでしょう。ギタリストはこれまた独自の狂気を感じさせるたたずまいでなかなか良かったです。
ブッチャーズの後だから多少食われてしまうのは仕方ないとはいえ、久しぶりのアートは刺激的だった。CDだとたまに苦笑してしまう歌詞も、ライヴだと客を煽るような効果を醸し出したりするところが面白いね。「イディオット」、《「こんな風に誰かを愛せるって信じれる?」》の後が《たった一度寝ただけ/たった一度寝ただけ》だもんな。盛り上がるよコレ。
印象的だった曲は「クロエ」。アートの曲の中ではこのテのリズムの曲は珍しいけど、すごく心地良かったです。癒し系。あとは「あと10秒で」はやはりライヴアンセム。
木下は相変わらずだった。一回目のアンコールの時なにを思ったか拳を上げて入ってきて、ソッコーで羞恥と後悔に襲われていた様子が微笑ましかったです。
ラストは「斜陽」。前メンバーでの最後のライヴでも、象徴的にラストで演られていた曲。「アートスクールそのもの」とたどたどしく語っていた曲を、新たなメンバーで再びラストで鳴らすという心意気に、この繊細さばかりが際立つバンドの「漢」を見ました。
曲数が多すぎるのでセットリストは割愛。

いやー。濃かった。
もうお腹いっぱい。