横浜・港南中央で学習や発達に特徴がある子どもを支援する塾 びすぽうく

”教室の”困った”を”わかった!”へ。子ども・保護者・学校の先生、みんなが元気になるために実践経験をもとにしたつぶやき

人生の「転機」。突き動かされるように今までの人生のコースを変えたくなるとき。

2022-12-11 12:07:59 | 発達や学習が心配
しばらく前、何かの書評をみて気になった本

「旅をする木」

この本自体、宿泊施設などにおかれていろんな人が1冊の本を手にとり、

文字通り「旅をしている」のだそうです。

それではじめ、「旅をする」と勘違いしてしまいました。

星野さんの著作との初めての出合いは、「6年生の国語の教科書」。

(自分から教える立場になってからです)

「森へ」

このタイトルのところだけなぜか「黄色っぽい」紙。

大きな熊の写真と流れるような平易なことばで書かれた文章。

静かでいて、読んでいて自然の水音や風音を感じるような、文章でした。

(6年生にはあまりぴんとこないかな?)

「旅をする木」は、1999年初版で54刷まででています。

書かれたのは、雑誌の連載で1993年から95年まで。


19歳の学生だった星野さんが、古書店で出合った1冊の写真集。

そこから「突き動かされるように」人生が動き始める。

「アラスカ」

厳しい、そして雄大な自然の中ですごしてみたい

そのために写真を学び、アラスカ大学に入学。

この本には、写真が一切なく、文章からアラスカの気候や自然、星野さんと

世界中のアラスカに魅せられた人々との交流が書かれています。

短い夏に咲く花の美しさ・・・厳しい寒さが続く中だからこその美しさが余計感じられる

厳しい自然やその中で暮らす動物を撮影するためにセスナを操縦するブッシュ・パイロットの友人のこと

命がけでの飛行でときには命を失ってしまう危険な仕事のこと。


なぜ、そこまでして危険を冒すのか

なぜ、そんな厳しい環境に身をおくのか

家族のように心を通わせる人々との交流も書かれています

人にとっての「転機」は何歳で訪れるかはいろいろ。

「突き動かされる」ようにとは、後ろを向かない、向く必要がない、状態。

人やものとのであいは、人生の選択であり、偶然であり、必然でもある。

人生は「旅」であり、その通過点を毎日通っている。

安定した道もあったはずなのに、今いる道を選ぶ。

135ページで古書店で出合った写真集のカメラマンに14年後、偶然アラスカで会い、

「そうか、私の写真が君の人生を変えてしまったんだね。」

「いや、そういうわけではないんですが、大きなきっかけにはなりました。」

「・・・で、後悔しているかい?」


この会話は、何回読み返しても私の心をゆさぶってしまう・・・・。



桜木町のコレットマーレの書店。この窓から見る景色がすきです。



私の「転機」は星野さんよりかなり後でしたが、

本当に「後悔」はありません。


この本を読む人が心を動かされる場面はその人の人生と重なった場面だと思います。

たんたんと書かれているから余計にそうなのだと思います。


そして・・・星野さん、結婚をしてお子さんにも恵まれて・・・

1996年に取材中に熊に襲われて亡くなってしまうのです。


「旅をする木」とは、トウヒという木で

鳥の落とした種から成長し、川の浸食で木が倒れ、水に流され海に届く。

海に届いた倒木は、海岸に流れ着き、そこでキツネのランドマークとなる。

そのキツネをとるため、エスキモーがわなをしかけ、木はエスキモーの薪となる。

燃やされた煙が大気にまぎれ、また新たな旅が始まる・・・・・・。

アラスカの動物学の古典に書かれている一章だそうです。

人も動物も植物もみんな自然の中の一部で、循環している。

「物質」としては、その通りで、また人間の場合は、「メンタル」な面ももしかしたら。

星野さんが残した「心」の面も、本や写真を通して多くの人に伝わっていると思います。

もちろん、私にも。





ランドマークタワーのハリーポッターのツリー

飾り付ける人のアレンジでいろいろですね。




いいお天気でサンドイッチを食べていたら、急にハトが飛び立ち・・・・・

トンビに手にもっていたサンドイッチをとられてしまいました

危険を察知するハトの能力は、たいしたものです。



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