岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

「星座α」第25回歌会

2015年01月20日 23時59分59秒 | 歌会の記録(かまくら歌会・星座・星座α・運河)
「星座α」害25回歌会 1月17日(土)於)ホテルモントレ(横浜)


1、短歌の素材:


「神馬の鼻先に人参を差し出す」「聖地にて聞く神の聲」「新雪に感じるこの身の重さ」

「孤独な夜に音量をあげて聞く楽曲」「許せ息子よ」「雨の宵に飲む柚子入りの白湯」

「オンシジュームの新芽に感じる春の予感」「無人の小学校の体育館の小春の光」

「新年に子ども等の名を書く箸袋」「カレンダーと留めて一年を思う」「除夜の鐘の追憶」

「ケヤキの落ち葉の降る道を歩く」「パワーショベルの掴んだ鉄筋」「レコードのA面B面」

「思いがけず西日の届く病室」「神仏に祈る人の姿勢」「カルタ取りする85歳の老婆」

「筆まめの人より来ない年賀状」「咲き始めた白梅の感じる春の華やぎ」。


2、主な論点:

「説明になっていないか」「おさめ方は上手いが個性はあるか」「自分だけ面白がっている」

「言葉の集約が必要ではないか」「言葉が重すぎる」「センチメンタルに流れていないか」

「言葉に必然性はあるか」「すらすら詠めているが、それが欠点となっている」

「洒落ていないか」「流れが止まっていないか」「読者が足して読むのは表現不足」

「逆に言葉が足りないのも表現不足」「中心が絞れているか」「個性は言葉の勢い」

「一首の独立性はあるか」「言葉に無駄はないか」「工夫の余地の有無」「連体止めは古い」

「形容詞と副詞の用法」「感想に終わっていないか」「自分で掴んだ言葉を使え」。


 そのほか時間に余裕があったので、尾崎左永子主筆の話を聞いた。

「好きな歌人、好きな歌をさがして、どっぷりと浸かる時期があっていい。」

「短歌の『われ』とは自分の言葉の勢いである。」

「上手い歌は誉め言葉ではない。上手くなくてもいい歌を詠もう。」

「いい歌とは踏みこみの深さである。」


3、会の運営:

・数人が発言したのち、「星座」「星座α」の選者二人が発言。

・最後に三首まとめて、尾崎左永子主筆が講評する。

・参加者20人で、活発な議論があり、大きな収穫があった.


4、新年会:

・ホテルモントレの、和食のシェフ(「星座」選者松崎英司)の懐石料理を食べた。

・尾崎左永子主筆が冒頭の挨拶をし、僕が乾杯の音頭をとった。

・参加者が全員、今年の抱負を述べた。

・最後の締めは松崎英司が行った。

・僕は事前に食べらないものをシェフに渡していたが、

 海老と椎茸は100回噛んだ。肉や初めて食べる食材は50回噛んだ。

・こういう時の胃のないのが心にしみる。
   料理の味や、会話を楽しむより、噛む回数を数えるのは、何とも味気ない。
             料理は美味しかった。(胃があれば、もっと楽しめる。)

・その代り、歌会と新年会の間に、尾崎主筆と話し込んだ。
        そこでは「元気になって、本当によかった。」と言われた。
       「運河」に入会して以来、心配をかけて来たので、
                     これから頑張って行こうと思う。




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