岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

「運河の会」かながわサロン:2012年9月

2012年09月09日 23時59分59秒 | 歌会の記録(かまくら歌会・星座・星座α・運河)
「運河の会・かながわサロン」 於)県民活動サポートセンター


1.短歌の素材:

「濁った街川と清かな水の音」「人間が統(す)べらるるもの出来ぬもの」(心理詠)

「谷中の寺町の『猫カフェ』」「昼過ぎの虚脱感」「這松の繁る稜線を歩く」

「博多帯の織られていく過程」「括られた戦中世代の八月の思い」

「会いたくとも会えないままの夏の終わり」「上高地の梓川」(叙景歌)


2.論点:

「よく纏ってはいるが『これなのにこうだ』と説明になってはいないか」

「気持ちは分かるが、大まか過ぎではないか」「読者に通じないのでは」

「助詞はこれでいいか」「意味が通じないのではないか」「現代語として通じるか」

「景を着実に捉えているか」など活発に意見交換された。


3.短歌の学習:

 「運河」346号の「運河往来」のエッセイの読後感を参加者で出しあった。歌会の参加者が執筆した場合、必ずこの様に読後感を出し合う。(「運河」が自分たちの雑誌であることの再確認。同時に歌会に能動的に参加出来る刺激にもなる。)

 佐藤佐太郎の第五歌集『帰潮』の輪読会は、1948年(昭和23年の作品から12首を採り上げた。これを始めてから詠草が一段と質の高いものになってきたようだ。


4.次回以降:

 次回10月は同じ「サポートセンター」、それ以降も同様。ただし来年の3月だけは「労働プラザ」で歌会を行う。



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