子役は大成しない？

テレビ朝日系で『ミヤコ蝶々ものがたり』なるスペシャルドラマが放送された。主演・久本雅美って超ユニーク。バラエティー番組で馬鹿やってる姿しか印象にない方も多いかもしれないが、ワハハ本舗の舞台ではしっかりした演技力を持つ女優だからネ。テレビ局としては英断と評価する。

ところで「子役は大成しない」とよく聞くが、これは昭和後期に生まれた言葉かな？と思う。このミヤコ蝶々にしてもそうだし、美空ひばりも小さい頃から多数の映画に出演していた。四方晴美あたりからかな？チャコちゃんシリーズで視聴率稼ぎしてた子役だが、大人になると全く見かけなくなってしまった。相方？の宮脇康之も同様で、たまに「あの人は今？」みたいなのに出てきてますね。
最近では闘病ドキュメントで間下このみを見たが「ああ、そういえば、この人も売れてたな……」と懐かしかった。カケフくんはどうしているのか？間下は「がんばれゲンさん」のＣＭでブレークしたが、同じような経緯を辿ったのが「グが大きい」の安達祐実か？こちらは芸能界の前線に残ってはいるが、子役時代に持ってた『家なき子』のようなオーラは影を潜めてしまった。安達よりも上手いと評価してたのは野村佑香で、コミカルな演技もシリアスな演技もできて、達者な役者だなあと思っていたが、今のところは「子役は大成しない」を踏襲してしまいそうな雰囲気で残念。
こうして見ると、誰もが名を知ってるほどの有名子役ってのは、実際に大成してないね。むしろ栗山千明みたいな、知ってる人は知っていたというレベルの子役のほうが、現在でもイイ仕事している。ていうか、現在、一番大成しているのは浜崎あゆみか（笑）？彼女も小さい頃は浜崎くるみという芸名（その後・浜崎歩）で子役をしていた。テレビ東京のスペシャルドラマで、犯罪者の娘みたいな小さな役をしているのを見て「この子供、うまいなあ」とか思ってたら、いつの間にかayuに進化してしまった（爆）。
現在、一番すごいと思ってる子役は、前にも一度書いたと思うが福田麻由子。彼女の演技は子役の域を脱して、女優として十分に評価できる。シリアスな演技もコミカルな演技もできるし、『日本沈没』のように物語の鍵となる役もできれば『女王の教室』のようにバイプレーヤーに徹することができるのも素晴らしいと思う。「子役は大成しない」というジンクスをそろそろ崩してくれないかと期待している。