永田寿康衆院議員の、いわゆる「偽メール問題」で、同議員にメールを仲介したとされるフリージャーナリスト・西澤孝氏の証人喚問が来月4日にも行われる見通しだ。
参考人招致でなく偽証罪適用がある証人喚問というのが、非常に興味深い。
もはや問題のメールに関しての興味は殆どない。むしろ、この証人喚問によって、今後のメディアのあり方が大きく変わるかもしれない、そっちの方に大きな関心がある。
メディアには掟がある。新聞やテレビの場合、裏付けが取れない情報は報道しない。これが鉄則。これに対して、一部の週刊誌(ゴシップ雑誌)は怪情報の類も取り上げる事がある。そのスタンスは「火の無い所に煙は立たず。こうした怪情報が流れる背景には、なんらかの事実や問題点が隠されているかもしれない。それを伝える事は『国民の知る権利』である」というもの。真偽は定かではないが、こういう情報がある。これについて読者の皆様は、どう考えますか?――と、読者に下駄を預ける形だ。
もちろん、こうした記事は、しばしばトラブルになる。過去に最も有名な騒動は「週刊文春」の『疑惑の銃弾』あたりか?今回の西澤氏も、過去に「有名プロ野球選手がストリップ通い」や「某女子アナが風俗店勤務経験あり」など、いくつかのゴシップ記事でトラブルを起こしている。
書かれた当事者にとっては迷惑千万な話だ。また一部の国民は、こうしたゴシップ記事を鵜呑みにしてしまい、「○○○って酷いことしてるね~。週刊誌に書いてあったけど」と、怪情報を事実としてしまうから更に困る。
今回の証人喚問は、こうしたゴシップ記事について、大きな影響を与える展開が考えられる。
以下は全て私の推測だが、今回の永田議員が取り上げたメールは、次のようなゴシップ記事を想定して作られた物ではないか?
タイトル「自民・武部幹事長とライブドア・堀江容疑者の疑惑の関係、キーマンは幹事長の二男?」
本文「ライブドア元社長・堀江容疑者と武部幹事長の付き合いは、選挙で始まったものではなかった。実はベンチャー企業を経営する幹事長の二男と堀江容疑者は、数年来の交流がある。一昨年の流行語大賞の授賞式で初めて対面した堀江氏と武部幹事長だが、この際に堀江氏は『ボクは○さん(二男)の友人です』と幹事長に挨拶、息子の知人と知った幹事長は堀江氏に親近感を持ったという。そのような経緯を考えれば、先の選挙戦で幹事長が無所属候補に対して異常な程に肩入れしていた理由も頷ける。あるいは、ひょっとすると、この『怪メール』にも、なんらかの事実が隠されているかもしれないという見方は十分に成り立つのである」
――という感じでしょうか? ゴシップ雑誌の見開き2ページ程度のネタですね(笑)。ゴシップ雑誌の記事ならば、この程度は日常茶飯事です。
問題は、「昨日読んだ週刊誌に、こんな記事が載ってたよ」と、さも事実の様に誤解してしまう一部の国民と同レベルの勘違いを、天下の国会議員がしてしまい公の予算委員会という場で披露してしまったことです。国会議員の資質というよりも、公私の区別が全く付いていないんですね。
ただし、国会議員の先生方は常日頃から、こういうゴシップ記事は厳しく取り締まるべきだとお考えになっておられるのですから、この機会に乗じてゴシップ記事全般を取り締まる方向に持って行くことも十分に考えられます。
もちろん西澤氏の様に迷惑千万な記事が多いのは事実ですが、中には政治家の愛人問題等で大きな物議をかもしたゴシップ記事もあります。ゴシップ記事とは、まさしく『玉石混交』なのです。それが、この問題で取り締まり強化なんてことになったら、永田議員と西澤氏の罪は、偽メール問題なんかとは比べ物にならないほど大きいと言わざるを得ないでしょう。
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メディアには掟がある。新聞やテレビの場合、裏付けが取れない情報は報道しない。これが鉄則。これに対して、一部の週刊誌(ゴシップ雑誌)は怪情報の類も取り上げる事がある。そのスタンスは「火の無い所に煙は立たず。こうした怪情報が流れる背景には、なんらかの事実や問題点が隠されているかもしれない。それを伝える事は『国民の知る権利』である」というもの。真偽は定かではないが、こういう情報がある。これについて読者の皆様は、どう考えますか?――と、読者に下駄を預ける形だ。
もちろん、こうした記事は、しばしばトラブルになる。過去に最も有名な騒動は「週刊文春」の『疑惑の銃弾』あたりか?今回の西澤氏も、過去に「有名プロ野球選手がストリップ通い」や「某女子アナが風俗店勤務経験あり」など、いくつかのゴシップ記事でトラブルを起こしている。
書かれた当事者にとっては迷惑千万な話だ。また一部の国民は、こうしたゴシップ記事を鵜呑みにしてしまい、「○○○って酷いことしてるね~。週刊誌に書いてあったけど」と、怪情報を事実としてしまうから更に困る。
今回の証人喚問は、こうしたゴシップ記事について、大きな影響を与える展開が考えられる。
以下は全て私の推測だが、今回の永田議員が取り上げたメールは、次のようなゴシップ記事を想定して作られた物ではないか?
タイトル「自民・武部幹事長とライブドア・堀江容疑者の疑惑の関係、キーマンは幹事長の二男?」
本文「ライブドア元社長・堀江容疑者と武部幹事長の付き合いは、選挙で始まったものではなかった。実はベンチャー企業を経営する幹事長の二男と堀江容疑者は、数年来の交流がある。一昨年の流行語大賞の授賞式で初めて対面した堀江氏と武部幹事長だが、この際に堀江氏は『ボクは○さん(二男)の友人です』と幹事長に挨拶、息子の知人と知った幹事長は堀江氏に親近感を持ったという。そのような経緯を考えれば、先の選挙戦で幹事長が無所属候補に対して異常な程に肩入れしていた理由も頷ける。あるいは、ひょっとすると、この『怪メール』にも、なんらかの事実が隠されているかもしれないという見方は十分に成り立つのである」
――という感じでしょうか? ゴシップ雑誌の見開き2ページ程度のネタですね(笑)。ゴシップ雑誌の記事ならば、この程度は日常茶飯事です。
問題は、「昨日読んだ週刊誌に、こんな記事が載ってたよ」と、さも事実の様に誤解してしまう一部の国民と同レベルの勘違いを、天下の国会議員がしてしまい公の予算委員会という場で披露してしまったことです。国会議員の資質というよりも、公私の区別が全く付いていないんですね。
ただし、国会議員の先生方は常日頃から、こういうゴシップ記事は厳しく取り締まるべきだとお考えになっておられるのですから、この機会に乗じてゴシップ記事全般を取り締まる方向に持って行くことも十分に考えられます。
もちろん西澤氏の様に迷惑千万な記事が多いのは事実ですが、中には政治家の愛人問題等で大きな物議をかもしたゴシップ記事もあります。ゴシップ記事とは、まさしく『玉石混交』なのです。それが、この問題で取り締まり強化なんてことになったら、永田議員と西澤氏の罪は、偽メール問題なんかとは比べ物にならないほど大きいと言わざるを得ないでしょう。
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