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イマを見つめて
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西澤孝氏、来月4日にも証人喚問

2006年03月26日 04時11分00秒 | 政治
永田寿康衆院議員の、いわゆる「偽メール問題」で、同議員にメールを仲介したとされるフリージャーナリスト・西澤孝氏の証人喚問が来月4日にも行われる見通しだ。

参考人招致でなく偽証罪適用がある証人喚問というのが、非常に興味深い。
もはや問題のメールに関しての興味は殆どない。むしろ、この証人喚問によって、今後のメディアのあり方が大きく変わるかもしれない、そっちの方に大きな関心がある。

メディアには掟がある。新聞やテレビの場合、裏付けが取れない情報は報道しない。これが鉄則。これに対して、一部の週刊誌(ゴシップ雑誌)は怪情報の類も取り上げる事がある。そのスタンスは「火の無い所に煙は立たず。こうした怪情報が流れる背景には、なんらかの事実や問題点が隠されているかもしれない。それを伝える事は『国民の知る権利』である」というもの。真偽は定かではないが、こういう情報がある。これについて読者の皆様は、どう考えますか?――と、読者に下駄を預ける形だ。
もちろん、こうした記事は、しばしばトラブルになる。過去に最も有名な騒動は「週刊文春」の『疑惑の銃弾』あたりか?今回の西澤氏も、過去に「有名プロ野球選手がストリップ通い」や「某女子アナが風俗店勤務経験あり」など、いくつかのゴシップ記事でトラブルを起こしている。
書かれた当事者にとっては迷惑千万な話だ。また一部の国民は、こうしたゴシップ記事を鵜呑みにしてしまい、「○○○って酷いことしてるね~。週刊誌に書いてあったけど」と、怪情報を事実としてしまうから更に困る。
今回の証人喚問は、こうしたゴシップ記事について、大きな影響を与える展開が考えられる。

以下は全て私の推測だが、今回の永田議員が取り上げたメールは、次のようなゴシップ記事を想定して作られた物ではないか?
タイトル「自民・武部幹事長とライブドア・堀江容疑者の疑惑の関係、キーマンは幹事長の二男?」
本文「ライブドア元社長・堀江容疑者と武部幹事長の付き合いは、選挙で始まったものではなかった。実はベンチャー企業を経営する幹事長の二男と堀江容疑者は、数年来の交流がある。一昨年の流行語大賞の授賞式で初めて対面した堀江氏と武部幹事長だが、この際に堀江氏は『ボクは○さん(二男)の友人です』と幹事長に挨拶、息子の知人と知った幹事長は堀江氏に親近感を持ったという。そのような経緯を考えれば、先の選挙戦で幹事長が無所属候補に対して異常な程に肩入れしていた理由も頷ける。あるいは、ひょっとすると、この『怪メール』にも、なんらかの事実が隠されているかもしれないという見方は十分に成り立つのである」
――という感じでしょうか? ゴシップ雑誌の見開き2ページ程度のネタですね(笑)。ゴシップ雑誌の記事ならば、この程度は日常茶飯事です。

問題は、「昨日読んだ週刊誌に、こんな記事が載ってたよ」と、さも事実の様に誤解してしまう一部の国民と同レベルの勘違いを、天下の国会議員がしてしまい公の予算委員会という場で披露してしまったことです。国会議員の資質というよりも、公私の区別が全く付いていないんですね。

ただし、国会議員の先生方は常日頃から、こういうゴシップ記事は厳しく取り締まるべきだとお考えになっておられるのですから、この機会に乗じてゴシップ記事全般を取り締まる方向に持って行くことも十分に考えられます。
もちろん西澤氏の様に迷惑千万な記事が多いのは事実ですが、中には政治家の愛人問題等で大きな物議をかもしたゴシップ記事もあります。ゴシップ記事とは、まさしく『玉石混交』なのです。それが、この問題で取り締まり強化なんてことになったら、永田議員と西澤氏の罪は、偽メール問題なんかとは比べ物にならないほど大きいと言わざるを得ないでしょう。

関連過去ログ
なにいってるの?民主党(06.1.24)
武部幹事長二男に3000万円?(06.2.16)
税金の無駄遣いは辞めてくれよな(06.2.21)
ガサイレ と ガセネタ(06.2.23)
秋風五丈原(06.2.24)
永田さんの謝罪(06.3.01)

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卒業アルバムに加害少年の写真

2006年03月23日 17時00分00秒 | 学術・教育
長崎市で03年に起きた男児誘拐殺人事件で、当時中学1年だった加害少年(15)の在籍していた同市の中学校が、卒業アルバムに少年の写真を掲載し、保護者からの指摘でアルバムを回収していたことが22日、分かった。少年の同級生は今春卒業だが、中学校は「少年の写真を掲載しないことは事前に学校として決めていた。点検ミスで載せてしまった」としている。回収はほぼ終了しており、少年の写っている部分を修正して再度配布する予定という。
少年は03年7月1日、種元駿ちゃん(当時4)を誘い出し、駐車場ビルから突き落として殺害した。現在は児童自立支援施設「国立武蔵野学院」(さいたま市)に入所している。
(23日・日刊スポーツ)


この事件は酷い事件だった。現在でも生々しい記憶が残っている。
点検ミスって……!
学校関係者にとって、もうこの少年は点検ミスという程度の存在まで風化しているのだろうか?
米飯給食の日は箸を持参させることとか、運動会が雨天中止の時は通常授業に切り替えなどという事務的連絡のレベルとは全然違うのではないかと思うのだが……。

長崎県では、この約1年後に、小6女児による同級生刺殺事件(佐世保)が起こった。「あの少年の事件で県内すべての児童に生命の大切さを改めて教えた筈なのに、なぜ?」などと言われた物だが、現場がこれでは推して知るべしである。

回収して問題箇所を修正ということで、作り直しではないらしい。もともと整えられたレイアウトから1少年の部分だけを削除すれば、どのような修正方式を取っても、嫌でも目立つことだろう。少年の同級生にとっては、何十年の時が経過しようとも、嫌でもアルバムを見る度に事件を思い出すことになるだろう。そういう効果を狙って、事件を永久に風化させないための意図的なミスだったとするなら、ここまでの全発言を撤回してミスした当事者に敬意を表する。

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虚業ってなんだ?

2006年03月03日 23時03分00秒 | 社会・経済
ある週刊誌のコラムで、
「本当は1億円しか持ってないのに、10億円借りてきて会社を買い取り、15億で売っていたのがライブドア商法。虚業以外の何物でもない」
なんて自慢げに書いてる輩がいた。
どうやら経済の仕組みをまったく解って無い人らしい。

トヨタ自動車の資本金は3,970億円。これに対して売上高は185,515億円。営業利益が16,721億円で、当期純利益11,712億円となる。(2005年3月期)
つまりは1億円しか持ってないのに10億円借りてきて15億円で売って4億円の利益を出すことこそが、会社経営の本質なのだ。それを「虚業」と言うならば、天下の大トヨタも「虚業」になってしまう。
もちろんトヨタとライブドアの商売は全然別個だけどね。ただ素人受けを狙っておかしな文章を堂々と発表するのは如何な物かと思って……。

そごうやダイエーが再建後は好調という記事を読んで「だったら、どうして倒産したのか?」と不思議に感じる人は結構いそうだ。簡単に言えば「不採算店舗を切り捨てたから」と言えるだろう。
では、どうして不採算店舗を作ったのか? 旧経営陣が無能だったのか?
残念ながら現在の日本は、不採算店舗を次々に建て続けなければならない仕組みになってるんです。
儲かる店を建てたら100億円の利益が出た。そこで新しくもう1軒造って200億円に利益を増やす――成長期の企業はこうやって伸びて行きます。ところが成長はやがて頭打ちになる。なぜならば儲かる店舗を出せる場所は、そこらじゅうにゴロゴロと転がっていないからです。「だったら、そこで拡大を止めれば?」と思うでしょうが、そうはいきません。なぜならば、利益が上がれば課税されるからです。毎年毎年、1千億の利益が出て、新規借り入れも行わないで単純に納税しつづけるのは、いわば「ただ取られ」です。しかし店舗を造り続ければ、その開店資金が利益から差し引かれるので納税額が減ります。そして店舗という資産が増えます。わざわざ利息を支払って借金をしてでも新規店舗を造り続けなければならないカラクリは、ここにあります。たとえ利益が0円であっても新規店舗を増やせば会社にはプラスになるのです。成長+拡大路線にブレーキが掛けられない仕組みになってるんです。やがて景気の悪化や流行の推移などにより、収支トントンで善しと見込んでいた店の業績が悪化して足を引っ張ると、倒産に繋がっていってしまいます。

『朝ナマ』などを見てると、共産党や社民党あたりの議員が「庶民からは税金を取りません。儲かっている大企業から取ります」なんて言ってるのを聞きます。まったく……。もしもそんな事を実際にやってみたら、どうなるか考えてるんですかね? 日本全国がそごうやダイエーのようになって、瞬く間に日本経済は破綻してしまうでしょうね。もっとも彼らが政権を取る事は有り得ないでしょうし、万が一まちがって政権を取れたとしたら計画経済を導入して企業の活動を国家がコントロールしようと計画してるんでしょうから全然問題ないのかもしれませんが(笑)。
また今日も話が逸れてしまった……。


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永田さんの謝罪

2006年03月01日 17時43分00秒 | 政治
『島田検定』なる番組がある。
PQなる値を標榜し「成績が良いのと、頭が良いのは違います」などと言っている。
コンセプトを全面的に肯定するわけではないが、頷ける部分はある。
永田議員の謝罪?会見を見て強く感じた。

ちょうど東横イン社長の一度目の会見と通じる物が有る。
「やりたくねえし、謝りたくもねえけど、やらねえと世間が収まらねえから、とりあえずやっとくか」だろう。
紙切れを棒読みする言葉からは、真意も誠意も伝わってこない。妙に不貞腐れた印象だけ受けた。

本音らしき物が垣間見えたのは、記者との質疑応答の場面か。
「俺は全面的には間違ってないし、無条件降伏した訳じゃない」
言下にそう感じた。
下らないプライドって、邪魔な物だねぇ……。

昔、あるエントリーのコメント欄で、謝罪のあり方についてディスカッションしたが、まさに私が主張していた通りな感じ。謝罪の場面に「……でもね」は厳禁。言い訳や主張は別の機会にすべきなのだ。同じ場ですれば、反省していないとか、開き直りと受け取られるだけ。
あれじゃ逆効果にしかならない。
待っていたのは案の定、寛恕ではなく更なる断罪だった。

コニュニケーション能力とは、相手の心の機微を推察できる能力だろう。
彼は成績は良かったかもしれないが、実務能力は低かったってことだ。
大蔵省のキャリアなら務まったかもしれないが、彼が見下す国民相手の商売である政治家は務まらなかったってことだろう。

例えば、妻から「今日は給料日でしょ? 付き合いも大切なんだから、たまにはパーッと遊んで、電車が無くなったらタクシーで帰って来たら?」なんて言われて、もちろんその通りにする馬鹿な人間もいなくは無いが、普通は何としても電車のある内に帰って来ようと、逆に自重するもんだ。そういう言葉に対するリアクションが読めない人間なんだな……。QPはせいぜい15くらいか(笑)?

※ちなみに、同番組は永田議員が出演経験あり。

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