うえぽんの「たぬき鍋」

日々のつれづれ、野球ネタ、バカ話など、何でもありの闇鍋的世界?

さよならだけが人生…か?

2009-06-30 23:44:15 | 雑記
今日、亡くなったKさんのお通夜に参列してきた。

Kさんは、胃ガンで闘病生活を送っていたそうだ。もともと痩せていたKさんだったが、数年前の結婚以来幸せ太りしてしまい、これはヤバいと一念発起して一日100回の腹筋トレーニングに取り組んでいたという。どうもその頃に腹部の痛みなどの症状はあったらしい。しかし、ちょうど腹筋トレーニングをやっていた頃だったので、「ちょっとやりすぎたせいかな」と思って見過ごしてしまったというのだ。痩せたのも、トレーニングだけのせいではなかったのだが、タイミングが悪すぎた。

そして昨年、知人がガンの疑いがあるため検査を受けるというので「自分もついでに受けてみよう」と受診したところ、知人は異常なしでKさんのガンが発覚。最初はお互いに「カルテが入れ違ったんじゃないの?」と言い合っていたそうだが、ガンはかなり進行していて、Kさんは即刻手術と相成った。しかし、Kさんはどこまでも前向きで、傷口が完全にふさがらない内から「もう大丈夫だから」と乗務に復帰してしまった。そして、先週の木曜日までハンドルを握っていたのだ。驚異的な気力と体力である。きっと、まだ2人のお子さんが小さいので、動けるうちに頑張って稼いでおこうと思ったのではないか。この日も、お子さんたちは親族の席で元気に遊んでいた。きっと、まだ父親の死が理解できていないのだろうと思うと、非常に切ない気持ちだ。

Kさんは、営業所の野球部キャプテンでもあり、お金の管理をしていた。亡くなる数日前、野球部の仲間に「オレに何かあったら、ロッカー(の整理)を頼むよ」と伝えていたそうで、亡くなった直後に仲間がその話を思い出してロッカーのカギを開けようとしたら、普段なら必ずかかっているカギがすでに開いていて、野球部のお金などがきちんと整理されていたのだった。野球部仲間のMさんは「あいつ、自分の死期がわかってたのかも知れないな」としみじみ語っていた。

そして、一番驚いたのは土曜日の話だった。ワタシはこの日西武ドームに行っていたが、昨日の日記で「チケットがもう一枚あったら、Kさんを誘ってもよかったよなぁ。でも、ファンクラブの会員だからひょっとしたら来てたりして」と思った話を書いた。何とKさんは本当に、この日西武ドームに行く予定だったというのだ。ワタシは絶句するしかなかった。

棺の中のKさんは、顔色はさすがにちょっと悪かったが、この前会ったときとまったく変わらない様子で眠っていた。運転士になる前は美容師だっただけに、髪型もバッチリ決まっている。ちょっと声をかければ起きてきそうな、ホントにガンだったの?と思ってしまいそうな、そんな感じ。


悪い冗談であって欲しかった。むしろ、今からでも遅くないから起きてきて「ゴメン、今までの全部ドッキリ」と笑いかけて欲しい。

今だったら間に合うから、誰も怒らないから、起きてよ、Kさん。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする