全日本大学駅伝の価値を上げるには

 いささか旧聞だが先週の日曜日に行われた全日本大学駅伝で駒澤
大学が10月の出雲駅伝に続いて優勝して、出雲・全日本・箱根の三
冠のうち二冠を制した形になっている。

 1区からトップに立つと そのまま1度も首位を譲らずにゴールする
完全優勝だったのだが駒澤にとって今回の優勝は事実上、箱根への
通過点的な感じになっているのだから勝って兜の緒を締めよ的な雰
囲気だったのが印象的。

 本来なら関東大会に過ぎない箱根駅伝が全国大会の後に行われる
だけでなく、
箱根の方が全日本より区間が長い事も違和感が拭えな
い事の一つ。

 そもそも箱根駅伝の方が全日本よりも歴史が古く箱根が1日5区&
2日で10区走るのに対し、全日本は8区とコース全体も短く箱根の山
上り&山下りというイベント的な区間がないのもインパクトが箱根
に比べて小さい理由の一つ。

 また全日本は当初3月に行われていたのを71年から1月中旬に移動
させたものの、箱根の上位校が燃え尽きているなどの状況や大阪国
際女子マラソンと時期が重なり視聴率の問題もある事から11月第1
日曜に88年から移動したようだ。

 ただ全日本の後に関東大会があるという順番自体が‘全日本の上位
校が箱根に出場する的な誤解が生まれる事になっており、関東以外
の大学は11月でロードレースシーズンを終える形になるのだから関
東と地方の大学のレベル差は広がる一方になるのは当然だ。

 とりあえず今年は箱根が記念大会という事から全国に門戸を開い
たのだが予選会を通過する必要があり、関東以外の大学が正月の本
選に進む事はなかったし今回限りなのだから地方大学にとって本腰
を入れづらい状況だ。

 ラグビーなどでも全国大会で勝つよりも完投の対抗戦の方に力を
入れるといった大学スポーツならではのカルチャーがあるので、箱
根が全日本よりも格が上というのも悪くはないが近年のマラソン界
の低迷を打破するために30㌔区間や10㌔区間などを作って20㌔台が
平均の箱根との違いをアピールする必要があるのではないか。

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