大谷翔平のMLB挑戦は日本球界の身から出たサビ

大谷、メジャー挑戦=160キロ右腕、「憧れ強かった」(時事通信) - goo ニュース

 今年のドラフトの目玉の1人だった花巻東の大谷翔平が日本球界ではなく直接
MLB入りを表明したという事で再び球界が大騒ぎし始めたようだ。

 例によって元三千本安打の‘喝’氏あたりが非国民扱いしそうな雰囲気だし
日本のマスゴミも日本球界の事は棚に上げて球界の危機を喧伝して大谷を
非難
するムードが高まりそうで うんざりするのだが、個人的には日本のプロ野球
ホンモノにするには その他の選手達にもどんどん出て行ってホンモノのプロの
野球を体験して欲しいと思っている。

 日本球界に入れば高額な契約金が支払われ、1年目から‘ゴールデンルーキー’
とチヤホヤされて1年目から1軍で優遇されるのは間違いない。

 一方でMLBなら高校時代の実績は一切無視でマイナーリーグからスタートし、
その他大勢の選手との競争に勝ち抜かなければメジャーには昇格できないという
厳しい世界だが救いは どんな事をしても結果が全てという世界。

 日本が所属チームのコーチの言う通りにしなければ干されたりするのに対し
MLBではプレーするのはあくまで選手だから結果を残せば全てOKなのは大きい。

 先日のNumberに‘自分がいた頃から仙台育英は投手の肩は消耗品という理論
練習していたので投げ込みはやってなかった’と現在 早鞆の監督をしている
大越
基のインタビューが載っていた。

 大越が仙台育英で甲子園に出場したのは89年だから昭和の末期から仙台育英
では
必要以上の投げ込みをしてないという事だろうし、そういう指導方針のチーム
かなりあると思われる。

 にも拘らず日本のプロ野球では宗教の如く投げ込みを神聖化しておりMLBの
ような
‘肩は消耗品’という発想はドラゴンズの権藤博ピッチングコーチを含めて数
える
程だと思われるし、テキサスの上原浩治がジャイアンツの1年目にブルペンに
入らず
投げ込みを否定すると非難の大合唱で20勝したにも拘らず上原のやった
調整法は
認められてないのが現状だ。

 ちなみに仙台育英OBの投手は金村暁や真山龍に佐藤義規がいるのだが、やた
らと
肘や肩などの故障が多いのも高校時代に必要以上の投げ込みをやってない
のにプロ入り
して投げ込みをやった結果ではないかとも思える。

 MLBでは投手の肩は消耗品という発想が根強いがテキサスはオーナーのノー
ラン・
ライアンのように‘投げ込まないとダメ’という方針で他のチームほど球数
には神経
質にはなってないチームもあるのに対し、日本は肩の消耗品説を受け
入れたチームは
なく‘投げ込みをせざるは投手にあらず’的な価値観のみに支配
されている。


 大谷の場合やはりMLB入りを口にしていた3年先輩の菊池雄星が高校時代の
調整法と
プロの調整法の違いなどで苦悩し今ひとつの状態に陥っているのを
見て、どんな調整
でも結果を残せばOKのMLBに憧れたのは当然だろう。

 ちなみに今シーズン日本に復帰しホークス投手陣を支えた岡島秀樹はホークス
から提示された好条件よりマイナー契約からでもMLB復帰を目指すという話と
大谷の
件は根っこが一緒ではないかと思うのだ。

 つまりMLBには厳しいマイナー落ちというリスクを負ってでも挑戦する価値がある
のに対し、日本球界には高額の契約金しか魅力がないという事になるのではない
ろうか。

 まぁ親会社の天下り無能社員がフロントでチームを支配し自分の現役時代の
経験
論のみで武装したコーチと現役時代の論功行賞的な形で就任した監督が多
い日本と、
フロントから信賞必罰というプロの集団で現役時代の実績とは関係なく
結果を残した
者のみが指揮できるコーチや監督のMLBでは一流の選手がMLB
に憧れるのは当然だし、
大谷の一件は日本プロ野球の身から出たサビ以外の何
ものでもない。

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