日本女子ジャンプ陣の惨敗を考える

高梨、振るわず6位=世界ノルディック・ジャンプ女子

 オーストリアのゼーフェルトで行われているノルディックスキー
世界選手権で日本時間の今日未明に女子ジャンプNH個人戦が行われ、
エースの高梨沙羅が1回目101m、2回目102mを飛んだものの1回目
と2回目共に6位に終わり表彰台争いにすら絡めず。

 伊藤有希は15位、丸山希は17位で勢藤優花は28位に終わるなど、
五輪や世界選手権におけるワースト記録となる惨敗となった。

 日本勢がゼーフェルトのジャンプ台がW杯で使われてないに慣れて
ないというハンデは差し引かなければいけないが、前日行われた団
体戦でもスロベニアやロシアに敗れる6位でコチラでも表彰台争い
に絡めなかったのは深刻な話である。

 とりあえず先に行われた団体戦で2番手の岩渕香里が2回とも90m
にも届かないジャンプになったため、他のメンバーがペースを乱す形
で6位に終わった流れを引きずったようで高梨も個人戦の予選で14位
という考えられない数字だったから個人戦のメダルは厳しいと思った
ものだった。

 ジャンプは1度リズムが崩れると立て直しは容易な事ではないし、
ましてや団体戦の翌日に個人戦というのだから悪いリズムを断ち切る
のは難しい。

 リザルトを見ると高梨は団体戦・個人戦共に100mを飛べなかった
のは団体戦の2回目のみで、残りは最高で102mというのだから昨年
までだと悪くてもメダル争いには加われる数字だろう。

 ところが高梨の上にランキング1位のマーレン・ルンビとドイツ&
オーストリア勢が2人づついる形になっており、高梨はドイツとオー
ストリアの2番手にも勝ててない事が分かるのだ。

 それだけ世界のレベルが上がってきた事を意味するわけだが思えば
昭和の時代に100mジャンプといえばLHである90m級ジャンプの数字
であり、70m級では80m台後半を2本揃えれば男子でも勝てていたし
女子に至っては数年前まで100mを飛ぶのは高梨ぐらいだったのだ。

 ところが今年の世界選手権の3位の数字を見ると105m前後を1度は
飛ばないといけないぐらいレベルアップしているわけで、ヨーロッパ
勢の急激なレベルアップの波に飲まれたという事になるのではないか。

 こうしてみるとジャンプという競技が前年から進化しなければ現状
維持どころか後退する形になっているし、レベルアップするためのモ
デルチェンジに失敗すると一気に順位を落とすという恐ろしい競技だ
というのが分かる。

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