男子バレーの五輪出場を阻んだもの

人気過熱も…男子バレーがリオ五輪を逃した「組織的敗北」

 5日まで行われていたリオ五輪男子バレー世界最終予選兼アジア
予選は、2日に行われた5試合目のオーストラリア戦にストレート
負けし2試合を残して敗退が決まった日本代表は最終戦でフランス
にストレート勝ちして2勝5敗で日程を終えた。

 マスコミはWリーグ優勝のフランス相手にストレート勝ちと大喜
びする内容の記事を載せていたのだが、ハッキリ言って既に予選を
突破し消化試合で控え選手中心のチームに勝ったところで溜飲を
下げる資格はない。

 今回の敗退を経て小田勝美強化委員長が退任の意向を示し南部
正司監督も進退を協会に一任する姿勢を見せているのだが、正直
言って五輪出場というノルマを達成できなかったのだから自ら辞
表を提出する覚悟でないといけないのにこの期に及んで辞表も出
さないとは理解に苦しむわけだ。

 ここに来てようやくマスコミも‘新監督には外国人監督’とか
‘主力選手を海外でプレーさせるべき’などという記事が出始め
ているのだが、正直言って本気でリオを目指すのならロンドンの
出場権を取れなかった時にこういった声は出るべきだったはず。

 即ち4年前の予選で予選突破に失敗した経験を全く生かせない
まま、今回も同じパターンで失敗したわけで4年間ムダな時間を
過ごした事に他ならない。

 つまりマスコミはバレー協会の顔色ばかり見て協会に都合の
いいニュースばかりを垂れ流しており植田辰哉体制がロンドン
の出場権を取れなかったにも拘わらず続投した事に対する批判
も聞かれなかったし、ゲーリー・サトウ体制が結果を残せなけ
れば批判したにも拘わらずVプレミアリーグでしか結果を残して
ない南部体制に交代した時には批判しないという偏向報道だ。

 また常に厳しい状況に身を置くためにも主力選手達が海外の
プロリーグに所属する必要があるし、実際女子ですら木村沙織
が海外でプレーしているのに今回選出したメンバーに海外組が
いない事を突っ込む記事もない。

 これは下手に批判して協会の機嫌を損ねると取材拒否に遭う
事の方を恐れると同時に、Vプレミアリーグを取り上げるのに
代表のスター選手が必要という事から海外移籍を促すような
記事も書かなかったと思われても仕方ないだろう。

 12年前のプロ野球再編事件の時にマスコミが騒いだからこそ
一部の連中が画策した10球団の1リーグ制は阻止できたわけで、
マスコミにはそういう力があるのだから自覚していれば多少は
協会も変わっていたかもしれない。

 もはや東京五輪まで4年しかないのだから協会が主力選手を
海外移籍させず代表監督を日本人監督で押し通すならば、容赦
なく叩くべきだと思うのだ。

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