竹原慎二の快挙と放送局の暴挙

　11年前の今日は竹原慎二がWBA世界ミドル級タイトルを
奪取した日である。
　世界の超一流が集結し、これまで日本人はおろか東洋人
も挑戦すらできなかった世界ミドル級タイトルを奪取した
のだから翌日の報道はもの凄かった。
　ところが残念ながらこの快挙をリアルタイムで見ていた
のは会場の後楽園ホールで観戦していた者達だけだ。
　残念ながらこの時期になると年末特別番組のため、勝つ
見込みのない試合という事で本来OAしていたT○Sが放送せ
ずTV東京の関東ローカルで深夜の録画中継となったのだ。
　それにしても酷い話で実は95年の4月、7月とチャンピオン
陣営から挑戦OKの話が来ながらT○Sの協力が得られずに12
月まで待たされ放送もTV東京になったというのだ。
　結局このTV局には世界ミドル級タイトルマッチに対する
リスペクトがないのだ。
　そんなT○Sが最近イチオシだったのが‘浪速の闘拳’こと
バ・カ○ダ一家だ。当たるを幸い倒しまくる長男をデビュー
前から追いかけていたらしいが8月の世界戦では1ヶ月以上も
前からワイドショーなどでも露骨に煽りまくっていた。　
　ところが8月の試合でいわゆる‘疑惑の判定勝ち’でタイト
ルを奪取して風当たりが強くったのにもってきて、更に次男の
試合で乱闘騒ぎなどがあってイメージが悪くなるとリターン
マッチが明日に迫ったにも拘わらず影が薄くなっている。
　結局この局が求めるのは強い日本人選手であって勝ち目の
ない試合はイメージが崩れるからOAしたくないのが本音かも
しれない。
　実際このバ・カ○ダ長男がデビューしたのは大阪のグリーン
ツダジム。最初はタイ人とやって、途中から下っ端の日本人選
手とやらせようとしたのを父親が断り思い通りにならないため
今のジムに移籍したという経緯があるらしい。因みにこのジム
の選手の試合はほとんどがT○SのOAだ。
　次男の見苦しい試合後のカラオケショーにしても局側の差し
金でもあるのだ。
　強ければ極端に大げさに取り上げ、弱くなると歯牙にもかけ
ないというこの局の姿勢は言語道断だ。
　考えて見ると今年行われた男子バスケットの世界選手権や男
女バレーの世界選手権を独占放送したのはここで、世界一を決
める肝心のファイナルは夜中の録画中継だった。
　つまり日本がからまない試合は視聴率が取れないから深夜録画
というわけだろう。ならば先日行われたサッカー世界クラブ選手
権やＷ杯のファイナルは絶対にOAしないのだろうと思われる。
　なぜなら間違っても日本はファイナル進出はないからだ。