加茂&岡田ジャパンのW杯アジア最終予選から20年・Part2

 今から20年前の行われたサッカーフランスW杯アジア最終
予選のUAE戦で、加茂周監督率いる日本代表は0-0で引き分
けて2試合を終えて1勝1分で勝ち点4となった。

 アブダビで行なわれたアウェーのUAE戦は城彰二を1トップに
置いた3-6-1の布陣でスタートし慎重な姿勢で試合に入るわけ
だが、30分に中田英寿のヘディングシュートが相手GKに弾き出
されたり75分に中田FKを井原正巳がヘッドで合わせたボールが
ゴールラインを割る寸前にオフサイドポジションにいた小村徳男
が触ってオフサイドになって得点が取り消されるなどの不運も
あり無得点。

 UAEも途中から攻撃的な選手を入れると日本も本田泰人を投入
するなどして、相手に決定的な場面を許さずに危なげなく0-0で
引き分けに持ち込んだ。

 9月7日にホームで行われたウズベキスタンとの初戦では前半だ
けで4点を挙げながら後半に反撃を食って3点を失うなど期待と不
安を併せ持つスタートだったが一方でライバルの韓国はホームでの
2連戦をカザフスタンに3-0、ウズベキスタンに2-1で勝つなど
好スタートを切ったし2週目に初戦を迎えたUAEもホームでの初
戦でカザフスタンに4-0で勝って勝ち点3スタートを切っていた。

 この最終予選の対戦相手は韓国とUAEに中央アジア勢だから、
暑さとも戦わなければいけない中東遠征は2試合目のUAE戦のみ。

 2週目に試合がなかった日本はウズベキスタン戦の2日後から中
東の暑さに馴化するためオマーンでの合宿を敢行して臨んだわけ
で、カザフスタンが暑さにやられて足が止まった後半にUAEは3
点を挙げたのを見ていただけに早めに中東入りして暑さに馴化し
たのが効いたのか後半に入ってもしっかり動けたのに対してUAE
の方が疲れていたようだった。

 だから‘0-0でOK’というような戦い方に対して批判も出てい
たわけで彼らに言わせると2試合を終えて韓国が勝ち点3で1位に
立ち、日本とUAEが勝ち点4で並んでいるものの得失点差で日本
が3位になっているのでアウェーで勝つ事により韓国と勝ち点で
並べるし負けてもホームの試合があるという論調だった。

 しかし試合中に名波浩が熱中症になっていたように凄い暑さの
中で運動量を上げ勝ち点3を取りに行って万一敗れて0に終わり、
韓国とUAE相手に勝ち点差3をつけられるよりはよかったのでは
ないか。

 特に引き分けOKのUAE相手に勝ち切るという事は容易ではない
し4年前のドーハの悲劇はイラク相手に引き分けに持ち込まれたの
ではなく、2試合目のイラン戦で引き分けでもOKの展開だったのを
1-2で敗れたのが最大の原因で最終予選は勝てなくても負けては
いけないわけだから。

 ちなみに早めに中東入りし暑さに馴化したやり方はUAE戦に限っ
て言えば十分効力を発揮したわけだが、その副作用として疲れが
溜まり選手達のコンディションが10月まで戻らなかったとの事だ
から10月の中央アジア遠征での低調さはUAE戦前の暑さ対策の副
作用だったのだろう。

 だから早めに中東入りして暑さへの馴化方式は以降の予選では
採用されてない。

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