小平奈緒が2度目の総合優勝 スケート世界スプリント
日本時間の24日と25日の早朝にオランダのヘーレンフェイン
で行われていたスピードスケートの世界スプリント選手権で日本は
男子の新浜立也が2位、女子の小平奈緒と高木美帆が1位&2位に
なる大活躍だった。
世界スプリントは500mと1000mを1本づつ2日間にわたり計4
レースをこなすもので短距離種目の世界王者を決める大会という形
になっており過去の優勝は男子は黒岩彰が2度、女子は一昨年の小
平が飾っているだけという大変なもの。
とはいえ1000mなど以前は500mのスピードをいかに維持できる
者が強かったのが、今では1500mのスプリントがある者が強いわけ
だから500mの選手が不利になる傾向が強いのだ。
記録を見ると男子では新浜が500は1位と2位なのに1000は2日
間とも5位だったのに対し、優勝したパベル・クリズニコフは500が
3位と1位で1000は3位と2位だから1000での差が金と銀を分けた
形になっている。
女子は小平が500で2日間共に1位で1000mは4位と3位だった
のに対し、高木は500が2日間とも4位で1000は2位と1位だから
中距離型の高木よりも短距離型の小平の方が有利になっていた事が分
かる。
男子では新浜だけでなく山田将矢も6位に入っているわけで500が
11位と12位だったのに対し、1000は2位と7位なので中距離でも通
用しそうなタイプだから新浜との2枚看板で活躍できる可能性はある。
男子は500に力を入れるあまり1500の強化がないがしろになって
いたため1000までダメになり世界に通じる選手も長島圭一郎と加藤
条治らを最後に世界に通じる選手が途絶えていたのだが、新浜が世界
スプリントで2位に入る事で新たなエースが名実共に誕生した形だし
山田も入賞なのだから低迷の長いトンネルをようやく抜けた感が強い。
女子は高木はまだまだこれからという感が強い一方で小平は32歳
なので後継者になれる選手に1日も早く誕生して欲しいもの。
そんなわけで男子に新たなヒーローが誕生し、女子には既存の強
さが続いている事が分かったのが今年の世界スプリント最大の収穫
だろう。