アマ球界の巨星堕つ 松永怜一氏死去


gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/sponichi/sports/sponichi-spngoo-20220512-029

 今日の夕方ネットのニュースで元法政大&住友金属&84ロス五輪
日本代表監督の松永怜一氏が亡くなったと報じていた。

 90歳で老衰というのだから、ある意味大往生だろうとは思う。

 松永氏は福岡県出身で60年代後半に法政大の監督としてエースの
山中正竹をはじめ法政三羽烏とよばれた田淵幸一・山本浩二・富田
勝らを擁して黄金時代を築き、住友金属の監督を務めながら高校
野球の解説を務めたただけでなく84ロス五輪で日本代表を率いて
見事に金メダルを獲得したアマチュア球界の巨星だ。

 氏がロス五輪で金メダルを獲得した後87年に出版された著書・
パワー野球への挑戦は、私の野球観のベースになっているわけで
名著だと思っている。

 氏の最大の大仕事は言うまでもなくロス五輪金メダルで、アジア
予選で負けて出場権を逃したもののキューバのボイコットで出場す
ると、それまで国際試合で勝つとしたら1-0という価値観を見事に
覆してのもの。

 どちらかといえば1-0で勝つスタイルが幅を利かせていた時代に
+パワーを咥えなければ国際試合で勝てないという持論で、大学生
だった広沢克己を代表に入れるなどパワーにも注目しており‘ピッ
チャー返しではなく、センター返し’という発想はしっかり振る事を
教え込む言葉だ。

 そして高校野球解説者として全盛時の箕島の初球打ちを絶賛し
‘高校野球ではストライクから入りたがるので、1stストライクが最
も打ちやすい球が来るから狙うべき’と語っていた。

 また投手では150㌔&サムシングといって国際試合で勝つには150㌔
の真っ直ぐに、鋭く曲がる変化球がなければ通じないという持論を
持っており野茂英雄らを筆頭に実践した投手達がしっかり活躍して
いる。

 そしてプロ野球のスタイルについても85年のタイガースのような
パワフルなバッティングをするチームこそがプロらしいチームと著
書で語っていたわけで、
アマチュア野球の立場からプロらしさを求
めていた。

 高校野球の解説でも意外に辛辣なコメントが多かったものの的確
な指摘だから妙に納得できていたし、特に決勝戦では西田善夫アナ
とのコンビは絶妙で開幕戦解説の常連だった池西増夫と並ぶ二大名
解説者だった。

 ロス五輪金メダル後は強化委員長を務めていたしプロが五輪代表
になり始めてからも歯に衣着せないコメントを出していたし、法政
の後輩である稲葉篤紀監督率いる代表が20東京五輪で金メダルを獲
得するのを見る事ができたのは本当に良かったと思う。

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