鶴竜、横綱昇進を決める初優勝

鶴竜初Ｖ、横綱昇進へ＝２６日に正式決定―大相撲春場所千秋楽(時事通信) - goo ニュース

　大相撲春場所は今日 千秋楽を迎え横綱昇進が期待された大関の
鶴竜が琴奨菊に勝って14勝1敗で初優勝を決め横綱への昇進を
確実にした。

　鶴竜の横綱昇進に ついては優勝しないとダメなので優勝経験がな
い鶴竜にとって厳しいと思っていたし、実際3日目に苦手にしている
隠岐の海に負けた時点で両横綱が好調だった事もあり準優勝はあって
も優勝は無理だろうという感じだった。

　ところが最大の障壁だった白鵬が鶴竜と対戦する前日・13日目に琴
奨菊に敗れただけでなく右手を痛めたため一気に流れが鶴竜に来たし
14日目に最大のヤマ場だった白鵬戦も素晴らしい内容の相撲で勝って
昇進を確実にしたのだ。

　こうしてみると白鵬が琴奨菊相手に不覚を取っただけでなく、負傷した
という幸運に恵まれたのは事実だろうが その幸運も自らの手で切り開
いたのを忘れてはいけない。

　というのも優勝を義務付けられたにも拘らず3日目という早い段階で
最初に敗れたのは鶴竜だった。

　それでもガックリくるのではなく翌日から立て直し1敗をキープし12日
目に全勝の日馬富士に速い相撲で快勝した事で流れを引き戻すと、
かつての苦手力士・稀勢の里にも完勝して14日目を迎えていたのだ。

　思えば先場所に綱取りを期待された稀勢の里は初日に敗れると5日
目にも敗れるなど立て直せずにズルズルと黒星を重ねて綱取りが白紙
になったばかりか、足を負傷して休場に追い込まれ負け越すという最悪
の展開になった。

　それを考えると序盤の1敗でガックリする事なく立て直せたのが初優勝
及び横綱昇進につながったのが分かる。

　協会としても西の横綱・日馬富士は軽量だけでなく下半身のケガが多く
安定感に欠けるので、鶴竜の横綱昇進はありがたい事だろう。