元祖沖縄の星がベンの強打に沈んで50年

 今から50年前の8月24日にハワイ・ホノルルで行われたWBA:J
ライト級タイトルマッチでベン・ビラフロアに挑戦した上原康恒は、
王者の強打の前に2RKO負けでタイトル奪取に失敗した。

 強打者同士の一戦だったが柔軟性のあるパンチを振るう王者に対
して上原は上体が固くパンチを貰いやすいため、1R終盤に右を打っ
た上原のテンプルに王者の左ストレートが炸裂し上原ダウン。

 何とか立ち上がってゴングに救われるが2Rも同じく右を外された
ところに左ストレートで再びダウンを喫すると、立ち上がったとこ
ろに左アッパーからストレートをヒットされダウンするとカウント
アウトされた。

 強打を誇る上原はプロ入りした時から沖縄の星と言われ、将来を
嘱望されており前年12月には沖縄でノンタイトルながらWBC:Jラ
イト級王者リカルド・アルレドントを圧倒してプロ入り9戦目で判
定勝ちして世界ランク入りしていた。

 WBCタイトルは柴田国明が王者になっていたからかWBA王者の
ベン・ビラフロアに王者のホームリング=ハワイで挑戦となった
のだが、上原もデビューから5試合はハワイで戦っており土地勘は
十分な場所で意気揚々と乗り込んで行った。

 王者のビラフロアは前年10月に柴田を1RでKOしタイトルを奪回
したものの、富山での初防衛戦でアポロ嘉男のフットワークを捕え
きれず引き分け防衛となっておりアルレドントをノンタイトルで下
した上原に勢いがあって期待されていたのだ。

 ところがビラフロアは足を使う技巧派には弱いものの、打ち合い
には絶対の自信を持っており上原の好戦的なスタイルは相性抜群で
結果的にキャリア12戦では厳しい相手だったという事になる。

 その上原がビラフロアからタイトルを奪取し10回防衛していたサ
ムエル・セラノを6RでKOし念願の世界王座に就くのは、それから
6年後になるわけだ。

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