本来なら喜びたい快挙も情けなさが募る日本柔道の重量級

加藤博剛が初の日本一=重量級以外で40年ぶり―全日本柔道(時事通信) - goo ニュース

 今日 日本武道館で行われた柔道の全日本選手権は90㌔級の加藤博剛が
決勝で石井竜太に一本勝ちして72年に関根忍以来の中量級の選手が無差別
で争われる全日本選手権を制した。


 ベスト8で元世界王者の棟田康幸に旗判定で、ベスト4でも上川大樹に勝った
百瀬優を巴投げで技ありを奪って勝ち、決勝では高橋和彦と鈴木桂司に勝って
進出してきた石井を攻めまくり隅落としで一本勝ちなので体重無差別で争わ
れる全日本選手権で‘小よく大を制す’という柔道の理想を見事に実演した形に
なっている。


 これが五輪中間年などの大会なら‘加藤凄い!’と手放しで賞賛したいの
だが、五輪の代表選考会を兼ねる大会になると 加藤は賞賛したいけど代表
資格のある3人の不甲斐なさが目に付くのだ。


 とりあえずロンドン五輪100㌔超級の出場資格があるのが11位の上川大樹、
14位の高橋和彦、20位の鈴木桂司の3人。


 一応3人ともベスト8には進出したのだが上川が百瀬から2度ほど抑え込まれ
るなどピンチの連続で旗判定こそ2-1ながら完敗すると、鈴木は100㌔級の
羽賀に手こずり何とか2-1の畑判定で勝ったものの高橋が石井に完敗。


 唯一残った鈴木もベスト4で石井の圧力の前に開始早々に内股で技ありを
取られただけでなく右肩から落ちた時に痛めてしまい左手一本で戦うハメに
なり、指導3回で総合負けという事になった。


 代表選考は今大会と5月に行われる全日本選抜体重別大会での勝負になる
のだが過去は全日本で優勝した選手が100㌔超級代表になっていたのを考え
ると3人の最上位はベスト4の鈴木になるが準優勝選手に完敗して右肩まで
痛めたので5月の体重別までコンディションを戻せるか不安が残る。


 しかも鈴木は日本人相手には強いものの海外での大会ではパッとしない。


 その証拠にランキングも3人の中で最も低いというのから分かるので、仮に
出場してもリネールをはじめとした海外の強豪には勝ち目はない。


一方で高橋はケガで満身創痍の情況だし、最もランキングの高い上川は一昨年
の世界選手権の無差別級でリネールに勝って優勝するなど爆発力はあるものの
取りこぼしが目立つのが難点だ。


 だからこそ3人の代表候補に優勝して欲しかったのだが、これで文字通り5月
13日の全日本選抜体重別選手権の優勝者が代表に近くなるだろう。


 ただ今日の試合ぶりを見れば誰が出てもメダルに届けばラッキーという期待
できない状況になりそうだ。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
草葉の陰で (柴田真紀)
2012-04-30 00:00:11
嘉納治五郎先生もお嘆きのことでしょう。
たまたま見てしまいました。
情けない試合の数々を。
今では、フランスの方が柔道人口が多いですし、もう『お家芸』なんてことは、ないんでしょうね~。
てか、ヘーシンクに負けたときから終わってるのかも!?

 
 
 
まぁ仕方ないかもです (こーじ)
2012-05-01 00:03:06
>柴田真紀様
 既に篠原体制になった時からヤバいなとは思ってましたけど、予想的中ですね。

 結局プロ化に対処できてないという事でしょう。
 
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