30年前の大相撲九州場所観戦では

 今から30年前の今日85年11月11日に福岡国際センターで開催
されていた大相撲九州場所の2日目を観戦し、翌日を最後に引退した
元大関・琴風豪規の相撲を最後に見る事ができた。

 当時は福岡市内での修行中で入店3年間で九州場所を毎年1度は
生観戦しており最初の2年は9日目だったのに対し、84年と85年は
2日目に行っていた。

 84年は先場所旋風を巻き起こした小錦が2日目に北天佑から敗れ
勢いが止まって途中休場していたので2日目に観戦してよかったと
思ったし、85年も最終的に琴風が3日目に敗れて3連敗となり引退
表明していたので2年目までのように9日目観戦だったら見られな
かったという事になる。

 私が見るのは正面イス席の最後列で後ろはカメラマン席だった
のだが、琴風が土俵に上がると‘頼みますよ琴風さん、今日は勝っ
て下さいよ’‘まだアンタの引退記事は書きたくないよ’などと
カメラマンが口々に呟きながらカメラを構えていたものの彼らの
思いも空しく後の大関の霧島に完敗し ご当所力士の勝ちに沸く中
で寂しく土俵を後にしたのだった。

 とはいえ霧島を応援していた観客のボルテージが いつもよりも
低かったのは相手が琴風だったからだろうか。

 ちなみに横綱戦では大乃国が板井の張り手をモロに食って鼻血を
出してKOされる形で敗れ場内に衝撃が走ったし、こういう決まり
手で勝負が付いたのは後にも先にも この年だけ。

 実は この年から放駒部屋が隣の町内のビジネスホテルを宿舎に
していたので朝のうちに宿舎を覗くと大乃国が妙に元気がないなと
思っていたのだが‘やはり’という思いと‘まさかこんな形で敗れる
とは'と驚いたものだった。

 打ち出し後に国際センターから歩いて帰っていると飲み屋から、
琴風の唄う‘まわり道'が聞こえてきて妙に感傷的になったのを今
でも思い出す。


‘琴風や 敗れて悲しき まわり道’

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