大黒柱に拘るセ、拘らないパ

 今年のプロ野球日本シリーズではパ・リーグ王者のホークスが、
セ・リーグ王者のジャイアンツに4連勝して4年連続日本一に輝い
た。

 ホークスは昨年もジャイアンツを4連勝で退けており通算8連勝
となっているし、共に今年はジャイアンツもセ・リーグを独走し
てのリーグ優勝しているのだから両リーグのレベル差を云々され
理由としてDH制の有無などがOB達によって言われているわけで
敢えて彼らが語ってない要素を挙げてみると。

 セ・リーグのチームとパ・リーグのチームのチーム作りのセオ
リーの差が見られるのが4番打者論だと思う。

 名将と言われた野村克也氏はスタメンを組む時に打線の柱として
4番打者の重要性を説いており、4番打者はエース投手同様にチーム
の大黒柱という発想だ。

 だから今年のジャイアンツが強かったのは4番の岡本和真が一人
立ちしたという事が言われているし、投手陣も菅野智之がチームの
大黒柱としてフルに活躍したというのが挙げられる。

 特に岡本がリーグの2冠王なのだから昭和の時代で言われていた
‘ジャイアンツの4番は日本の4番’というノリでマスゴミが報道して
いたのだが、その岡本がシリーズではジャイアンツの投手陣に完全
に抑え込まれたというのが4連敗の理由の1つだろう。

 セでは他にもタイガースは大山悠輔、カープは鈴木誠也、スワロ
ーズも村上宗隆など4番をチームの顔として崇めたてる報道が多い。

 一方ホークスはチームの顔というべき柳田悠岐は3番が中心で4番
はジュリスベル・グラシアルが主に打っていたのだが、中村晃やシ
リーズMVPを取った栗原凌矢に川島恵三までもが打つ事もあった。

 別にホークスだけでなくパではライオンズが山川穂高が不調だと
シーズン終盤には栗山巧が4番を打っていたし、2位のマリーンズも
清田育宏が3位のイーグルスも高校時代に1番を打っていた浅村栄斗
が打つなど4番らしい4番といえばファイターズの中田翔やバファロ
ーズのアダム・ジョーンズらだが彼らも不調だと4番を外れるケー
スが多々ある。

 MLBでは2番に強打者を置くスタイルが中心になるなど4番という
のは4番目の打者的な扱いになっているわけで、パも先述したよう
に4番をチームの大黒柱として位置付けるスタイルからは脱却して
いるようだ。

 そんな中でセだけは今だに4番打者最強論に拘っているわけで、
こうしてみるとセのスタイルは良く言えば伝統的、悪く言えば古い
というのが分かるだろう。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
4番だけが (こうちゃん)
2020-12-04 00:22:39
4番だけが奮起しても、エース1人が粉骨砕身して制覇出来るスポーツじゃない。新聞社のデスク辺りは視野も考え方も足りない輩が蔓延っているだけ。真の盛り上がりに欠ける一因だろう。無くなりもしないだろう。人の世がある限りは。
 
 
 
マスコミが (こーじ)
2020-12-04 20:49:09
>こうちゃん様

 まぁマスコミがこういったエース&4番が活躍して…というスタイルの方が紙面を作りやすいので好まれるのでしょうけど、今の時代には合ってませんよね。
 
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