仮面ライダーを初めて見た日

　今から50年前の今日71年5月15日にOAされた仮面ライダー7話・
死神カメレオン編を見たのが私の初の仮面ライダー視聴である。

　GWに入った頃から友人達が‘仮面ライダーって知っとるか？’と
言われ‘？？？’だったのだが‘土曜日の19：30からやりようけん見
てみろ’と言われて見たのがGW終了から2週間後の5月15日だった。

　ところがこのEPは前後編の後編で、いきなりショッカー本部の吊
り天井の罠に仮面ライダーが嵌り変身が解けて本郷武に戻ってピン
チになるシーンからだったので‘仮面ライダーって強いのか？’と思っ
た次第。

　このEPで印象的だったのは戦いの舞台が千里万博跡エキスポラン
ドで、本郷がバイクに乗って階段を昇って行くシーンを見て子供心
に‘スゲェ～’と思ったものだ。

　ナチスの秘宝を隠した墓地で棺桶を掘り起こすのだが、入ってい
たのは財宝ではなく仮面ライダー。

‘ナチスの宝はあった。しかし私の手で既に掘り出し太平洋の底に
捨てた。人間に悪の心を生ます汚れた宝などは’と答えるのを聞い
て‘何というムチャな事を’とも思った。

　しかも紹介した友人が‘仮面ライダーの武器はライダージャンプ
とライダーキックしかない’と言っていたのだが、普通にキックし
ても大した威力がなかったのが‘ライダーキック！’という掛け声で
キックすると敵が爆発するのは・・・と不思議に思ったもの。

　ちなみにカメレオン男はライダーキックで倒せずライダーチョ
ップで倒すという珍しい決まり手だった。

　少しばかり物足りなかったのは光線技がない事で時代劇である
仮面の忍者赤影でも赤影が仮面の石から光線を発射するシーンが
あるように正義のヒーロー＝光線を放つという法則が我々にはあ
り、にも拘わらず仮面ライダーは光線技を使わないのだ。

　後から考えると等身大ヒーローは光学合成をすると経費がかか
るという事情からのものだが、当時はそんな事は分からなかった
のは仕方ない。

　それが光線技がないという物足りなさを補て余りある面白さを
実感し、次週から毎週見るようになりブームになっていたのだ。