佐賀北の甲子園優勝を 分析する ・前篇

 今年のスポーツ界で最も驚かされたのが、夏の甲子園で
佐賀北が優勝した事。
 大変失礼ながら、私の九州ランキングでも最下位で‘1つ
勝てばOK’のように見ていた。
 夏の甲子園は、一発勝負のトーナメント。
 だから‘どこにでも優勝のチャンスがある’と言うものの
平成に入ってからは、公立の普通校が優勝する可能性は厳し
いものがある。
 にも拘らず、優勝できた流れを 振り返りたい。
 
 大会前の私のベスト8予想では、佐賀北のパートは本命が
浦和学院で対抗が福井商。
 とはいえ最近の浦和学院は2回戦ボーイだし、福井商は昨年
ベスト16に進出しているメンバーが残っているので福井商だと
思っていた。
 
 しかも福井商は開幕戦が3度目。過去2勝1敗、96年は開幕戦
での勝利から3回戦で横浜に逆転勝ちするなどしてベスト4に
進出している。
 ただ福井商の負の要素は、勝・負・勝の順番になっている。
 そして唯一負けた年は、今年と同じ暦で8月8日水曜日だった。
 佐賀北は大串のタイムリーと副島のソロで2-0とし、左の変則の
馬場から右の本格派・久保のリレーで完封勝ち。

 面白いのが、95年に開幕戦の勝者が49番目のチームと対戦に
なってから開幕戦の勝者は96年・福井商、98年・明徳義塾、00年・
育英、02年・帝京、03年・桐生第一と12年間でベスト4が5回。
99年・青森山田、04年・天理、05年・鳴門工とベスト8が3回と活躍
しているのだ。
 
 2回戦は、宇治山田商。
 三重県代表は98年以来初戦を突破してないし、宇治山田商も
過去2度出場で いずれも初戦敗退だから勝てるだろうと思った。
 引き分け再試合になった試合では、チャンスは佐賀が多く宇治
山田商はワンチャンスを生かしての4点だから佐賀が勝ちを逃した
という展開だった。
 だから再戦では、やられるのでは?と思った。
 ところが再戦でも1点先制されたものの、あっさり追い付いて
終わってみれば9-1の大勝だった。

 3回戦は、前橋商。
 本来なら浦和学院との対戦と思われたが、前橋商に1-2で敗れて
いた。
 前橋商は以前86年と05年に出場しているが、いずれも初戦を突破
しているものの、ベスト16で敗退している‘ミスターベスト16’だ。
 試合は馬場が2ランを打たれて先制されるが、その裏に2アウト2塁
で馬場が打ったポテンヒットを センターが1点を惜しんでダイビング
キャッチに行ったため逸らしてランニングHRになって同点。
 これで流れが変わり、5-2で完勝した。

 これでベスト8に進出したが組み合わせ抽選の結果、対戦相手は
ベスト8初日の第1試合で帝京。
 優勝候補の筆頭で、8つのブロックでは最も厳しいブロックを勝ち
抜いている。
 実は8月5日に書いたのだが、選抜ベスト4のチームは85年のPL学園
以外ベスト8までに敗退している。

 もっとも今大会の帝京は、初戦が駒大岩見沢。
 2回戦は本来なら大阪桐蔭のはずが金光大阪に敗れ、金光大阪も
神村学園に逆転負けする。
 つまり帝京には相性のいい相手が、勝ち上がってきたのだ。
 さらに3回戦では智弁和歌山と仙台育英の勝者との対戦が有力視
されていたが、智弁和歌山を破った仙台育英が2回戦で智弁学園に
敗れていた。
 本来2戦2敗と相性の悪い智弁和歌山だけでなく、豪腕・佐藤を
擁する仙台育英との対戦を回避できたのだ。
 
 日程的にもベスト16の2日目と、ベスト8の初日に試合をするの
だが最も理想的な1試合目に佐賀北との対戦が決まった。
 智弁学園と佐賀北の力を比べれば、智弁の方が強い。
 そこでエースの垣が原を 6-0にも拘らず完投させる事になった。 
 これが、佐賀北を結果的に与しす事になるのだ。 
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