ウルトラセブンEP 2・緑の恐怖

 ウルトラホークやポインターなどが活躍する場面が、
殆どない怪奇色溢れる作品。
 監督は、Q以来多くの名作・佳作を演出した東宝出身の
野長瀬三摩地で、ラゴンやダダなどの出現シーンの怖さ
や不気味さの演出が上手い。
 制作順では1話が5番目に作られたのに対し、このEPは
2番目に作られている。

  怪隕石が石黒邸に突然落下する。
 屋敷の主の石黒氏は宇宙ステーション勤務の防衛隊員で、
宇宙ステーションから帰還する前夜の出来事。
 訝る石黒夫人に、突然郵便配達員が肩を叩いて差出人不明
の小包を手渡して呼びかけを無視してバイクで走り去るシー
ンは妙にコワイ。
 最初に見たときは、コイツが宇宙人ではないかと思った。
 
 ウルトラマンで多々良島観測員で ピグモンから助けられた
松井観測員だった松本朝生が石黒隊員を、石黒夫人にはQで
恋人が巨人になってしまったあや子を演じた中真千子。
 
 差出人不明の小包には、庭に落下した隕石と同じデザインの
石が入っており石黒隊員が それが発する緑色の光を浴びた
石黒隊員はワイアール星人に変身する。
 石黒が変身したワイアール星人は、大村千吉演じる酔っぱら
いを襲う。襲われた男は星人化してしまうのだ。
 夜間外出禁止令が出たため、星人は獲物がいなくなったので
自らの自宅を襲い婦人に「物騒だから箱根の別荘に行こう」と
言う。
 家を出た直後に掃除中のお手伝いさんから、石黒の部屋から
不気味な音がするという事でダンがやってくる。
 そして机の引き出しから取り出した石をハンマーで叩き壊す
と、基地に持ち込んだ庭に落ちてきた隕石が割れ中から石黒
隊員が出てきたではないか!
 
 同時に箱根に向かうロマンスカーでは、石黒に異変が起きて
いた。徐々に手が星人化していったのだ。
 巨大化した星人と戦うセブン。
 麻痺光線を浴びて苦戦と思いきや、アイスラッガーで真っ二
つにしてエメリューム光線で焼却。
 
 このEPは制作2話のため、後にボツになった演出がある。
 ビデオシーバーの音がベルになっているし透視能力を使う時
には1話ではチカチカッと点滅するが、この話でのみ目全体が青
く光るのだ。
 
 1話に比べてメカの活躍シーンが、ほとんどない代わりに星人
の脅威を意欲的に表したのが伝わってくる。
 ある意味地味かもしれないが、セブンワールドの多彩な顔を
象徴するEPでもある。
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