今年は犬神家の一族が上映されて40年になるので

 最近カップヌードルのCMを見ていたら古谷一行が金田一耕助の
扮装で登場するだけでなく、犬神家の一族をはじめとした横溝正
史に登場するパロデイキャラが出ていた。

 考えてみれば今年は横溝正史の人気を復活させた市川崑監督の
犬神家の一族が上映されて40年になるわけで、そういう要素から
CMで登場キャラを使用しているのかと思う次第。

 先日BSプレミアムでOAされた‘Jミステリーはここから始まった’
の中で八つ墓村が特集されていたのだが、その中で1000人の金田一
耕助というコスプレイベントが行われていると紹介されており八つ
墓村の多治見要蔵や濃茶の尼に落武者、犬神家の一族の佐清らを
はじめ横溝作品に登場するキャラのコスプレをした人達が集まって
いた。

 確かに横溝正史作品は田舎が舞台なだけに怨念や旧家のしがら
みをはじめとした おどろおどろしさが特徴だし、それゆえ登場
するキャラにも個性派が多いのも事実。

 実際に40年前の犬神家の一族で最も印象的なシーンといえば
白い仮面を被ったニセの犬神佐清や、沼に逆立ちになった死体
などビジュアル的に絵になるシーンが多いわけで横溝作品に目を
付けた角川春樹も大したものだと思う。

 私が最初に推理小説を読み始めたのは江戸川乱歩の明智小五郎
シリーズからで、その頃 代表的な名探偵としてシャーロック・
ホームズなどに交じって日本では金田一耕助の名前があったの
だが犬神家の一族が取り上げられるまではハッキリ言って取っ掛
かりがなかったのだが映画を見た後に原作を読んでから八つ墓村
をはじめとした横溝作品を読みまくる事になった。

 その一方でTVでも77年から横溝正史シリーズが始まり横溝作品が
映像化されはじめたわけで、金田一耕助をはじめとしたキャラが
映像化しやすいという特徴があるだろう。

 また森村誠一や松本清張らの社会派作品は敷居が高くても横溝
作品から入れば意外に馴染みやすかったりする。

 つまり横溝作品というのは社会派推理小説への入り口という
性格も持っているのだからビギナーにとってはありがたい存在
だという事だろう。

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