今となっては顰蹙ものの日米野球

 今から40年前の84年はジャイアンツが創立50周年という事が盛ん
にアピールされ、その記念として将来の日米ワールドシリーズを行
うためという事から秋に行われる日米野球に前年ワールドシリーズ
で優勝したボルチモアを日本シリーズ優勝チームと対戦させるとい
う企画があった。

 当時としては画期的と思われたがスケジュール的には14試合中、
最初の5試合が日本シリーズ優勝チームとの対戦で残りはジャイア
ンツと5試合に全日本と2試合にカープ&ジャイアンツとドラゴンズ
&ジャイアンツの連合チームの2試合。

 このスケジュールを今考えるとムチャクチャだ。

 W杯開催前のラグビーは国対抗のテストマッチでは最初に地域選
抜などと試合を重ねてスケジュールの終盤にテストマッチを行って
いたのだが、本当に日米野球で日本一チームと対戦して雌雄を決す
るなら終盤の5試合で組むのが公平なのに先に組むというのは所詮
エキシビションマッチの域を出てない感じだ。

 当時日米野球で来日したチームに歯が立つのは時差ボケなどが
あるスケジュール前半で、後半になると時差ボケもなくなり試合
カンも戻るので日本チームが勝つのは難しいといわれていた。

 にも拘らず前半に真剣勝負を持って来るのはいいものではないし
MLBの選手達はポストシーズンに残れなかったチームの選手は、完
全にオフに入っており本来ならオーバーホールの状態なので時差ボ
ケどころか体すら動かしてないので地力を発揮するまで時間がかか
るのを考えると来日してすぐ日本シリーズ優勝チームと対戦しても
意味がないと思う。

 さらにMLBの選手は移動が激しいため前年Wシリーズで優勝した
チームでも翌年は全く別のメンバーになる可能性があり、97年~98
年のフロリダ(現マイアミ)はリバン・ヘルナンデスとエドガー・
レンテリアを除いてチームを離れて別チームのようになっていた。

 それを考えると以後は単独チームを呼ばずにMLBオールスターチ
ームを招聘し、日本のオールスターチームと対戦という形になった
のは当然だろう。

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