草むしりしながら

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肛門腺しぼり

2023-08-14 17:07:49 | 猫自慢

肛門腺しぼり

 今回は約三ヵ月ぶりの生家でした。草むしりはもちろん大変でしたが、一番気になったのは猫のハナコのことです。

 母の一周忌の年に我が家にもらわれてきたハナコも、十六歳になります。月日の経つのは早いものですね。たぶん私たち姉妹にとって、ハナコが最後のペットになるでしょう。いつまでも元気でいてほしいものです。

 家に帰ると、暑さのせいかこの頃ハナコが食欲がないと姉が心配をしておりました。もともと食が細く、皿に出してやったフードの半分は残すようなタイプです。

 今度もまた気まぐれだろうと思っていたのですが、ますます食が細くなりチュールや煮干し、カツオ節さえも受けつけなくなってしまいました。

 よく観察してみると、肛門の周りに、左右対称の小さな穴が二つあるのが見つかりました。最初何かに噛まれたのかと思い慌てて病院に連れていきましたが、肛門腺が詰まって炎症を起こしていると診察されました。そこで肛門腺しぼりをやってもらいました。

 私が押さえつけ獣医さんが絞るのですが、痛がって怒ること怒ること。それでも押さえつけている私の手を噛みついたりひっかいたりはしませんでした。私としてはそれがちょっと自慢でもありました。それから最後に化膿止の注射を一本して家に帰りました。

 ところがその後尿が出なくなってしまいました。何度も猫用のトイレで排尿しようとするのですが、出た形跡はありません。慌てて病院に逆戻りです。心配のあまり早く行き過ぎて午後の診察時間まで三時間ほどあるので、いったん家に帰って再度出直しました。

 医師にはしぼった後が痛いから排尿を我慢しているのだと言われ、すごすご引き返しました。その日猫は何も食べず水も飲まなかったので、このまま死んでしまうのではないとかと大変心配しました。

 しかし翌朝トイレを見ると排尿の後があり、餌皿の横に置いてある水も飲んでいました。それからチュールも煮干しもかつお節も食べて、カリカリのフィードも食べました。

 姉と二人で胸をなでおろしていますと、今度は外に出て庭の泉水の水をたらふく飲んで家に入ってきました。よっぽど喉が渇いていたのだろうと苦笑していると、姉が急に死んだときはどうすると言い出しました。今その話をするのが一番だと私も思いました。

 私としては業者に火葬を依頼して、骨壺に入れて裏の山に穴を掘って埋葬すればいいと思いました。穴は私が帰省した時に掘ることにして、それまで仏壇に置いておけばなどと話しました。

 ところが仏壇の話が出た途端、猫が仏壇に飛び乗りこれ見よがしに仏壇の水を飲んで見せるではないですか。前は仏壇の水を飲むときは隠れてこっそり飲んでいたのですが……。

「お墓に入れてもいいじゃない」

 それを見た姉が急に言い出しました。確かに毎朝仏壇の水を我が物顔で飲んでいるので、ご先祖さまたちとはとっくに顔見知りになっているでしょう。

 ハナコがお墓に入るのはまだまだ先のことであってほしいのですが、そのために話し合いは早めにしておくべきだと思いました。



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