物置代わりにしていた古い家を解体するために物を整理していたら、1970年代半ば過ぎ、学生時代に購入した駅弁の「掛紙」が二十数種類出てきました。
当時は駅弁の写真を撮ってもいないので、駅弁そのものの内容はほとんど思い出せませんが、掛紙を見ていると何故そこで駅弁を買ったのかという記憶が蘇ってきました。
「特製 お弁当」は、名古屋駅で駅弁を製造・販売している松浦商店の駅弁です。
松浦商店は、明治時代から名古屋・大須で料亭「八千九」を開いていた「松浦商店」が、それまでの駅弁業者から1922年(大正11年)に駅弁を引き継いで今日に至っています。
名古屋駅と言えば「ひつまぶし」「味噌カツ」「名古屋コーチン」を使った駅弁が人気の中心ですが、松浦商店で人気を誇る駅弁に、昔ながらの料亭「八千九」の味を伝えている「幕の内 なごや」があります。この「特製 お弁当」はその前身と思われます。
掛紙のデザインは、歌川広重の「東海道五十三次之内 宮 熱田神事」です。
1977年(昭和52年)11月29日、名古屋駅で購入したものです。
「おいらせユースホステル」に11月30日に宿泊した記録が残っていますから、同期の水谷君と一緒の旅だと思われます。お互い就職先が決まっていなかったのですが・・・