旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

江差線最後の日5(完)~江差駅から木古内駅まで

2014-12-19 05:03:58 | 江差線最後の日
 江差駅を出発してすぐ、駅全体が見渡せる跨線橋の上にも見送りの人が。


 江差駅を出て間もなく平行する国道228号を併走する車からも手を振る人が。


 赤いカブのライダーも。


 北海道最西端の駅「上ノ国」駅も今日限り。


 上ノ国駅の隣にあるスパーのおばちゃんも、仕事の合間にお見送り


 上ノ国町立河北小学校の窓には「ありがとう」のメッセージ(中須田駅・桂岡駅間)


 宮越駅駅を出ると、右側に沿うように流れていた天の川が近づいてきます。


 宮越駅から4.2㎞。「天の川駅」を見ることができます。


この「天ノ川駅」は、檜山郡上ノ国町にある、鉄道のホームの形をしたモニュメントで、実際の駅ではないため、列車は停車しません。江差線の存続・振興と、上ノ国町の街づくりの一環として、「北海道夢れいる倶楽部」が平成7(1995)年7月7日に設置した物です。江差線の起点、五稜郭駅から64㎞地点に位置するため、モニュメントのホーム前には64㎞ポストが設置されていて、本物と見間違いそうです。
 今日はいつもより速度を落としての通過です。


 商魂たくましく臨時郵便出張所。


 湯ノ岱駅では、昨日今日とJR北海道が団体募集して運転している「さようなら江差線号」(江差方にDE10 1737木古内方にDE10 1690を付けた、プッシュプル。)と交換。


 2日間の総定員320名に対して、1.904名の応募があったとのことです。


 湯ノ岱駅。セレモニーが終わったというものの多くの人がホームで見送ってくれました。


 木造ホームの神明駅。


 吉堀駅には、夜になるトライとアップできる看板がありました。


 木古内駅には、20分遅れて14時33分に到着しました。
 駅名票を見ると、青森方の次の駅は昨年10月来たときの「知内」から「津軽今別」に変わっていました。
 今度この駅に降りるときは、木古内が終点の第三セクターの駅名票になっていることでしょう。


=完=



江差線最後の日4~江差駅

2014-12-18 04:46:30 | 江差線最後の日
 駅前では、「JR江差線ファイナルイベント」が開かれていました。その賑わいはあたかも開業記念のような感じでした。


 江差駅前広場には、昭和11年の開業日と同様に、同町の姥神大神宮の渡御祭で奉納される山車で、北海道有形民俗文化財になっている「松寶丸」と 翌日から江差・木古内間を運行する代替バスも並んで披露されていました。


 北海道新聞では号外を作成して配布。


 JR北海道も、木古内駅11時48分発、江差駅12時55分着の列車で、木古内・湯ノ岱・江差の各駅でセレモニーを計画。駅前ではお別れセレモニーの開会式が開かれていました。


 駅前広場でのセレモニーを終え、続々ホームに。



 木古内駅、湯ノ岱駅でセレモニーを行った列車が、9分遅れの13時4分、3両編成で到着。


折り返し13時7分発函館行の列車でもセレモニーが行われ、多くの人に見送られ10分遅れて発車。私も乗って木古内駅に向かいます。



 つづく…

江差線最後の日3~江差駅まで

2014-12-17 04:22:03 | 江差線最後の日
 湯ノ岱駅・宮越駅間の道道5号の撮影ポイント。天の川にかかる鉄橋を渡る列車を撮影しようとする人がたくさん。


 江差線木古内駅・江差駅間の距離は42.1㎞。フルマラソンの距離にほぼ等しく、列車を伴走するかのように走っている人の姿も。(湯ノ岱駅・宮越駅間)


 宮越駅でハプニング。あまりの混雑のせいか、乗客の中に体調を崩した人がいて、救急車到着するまで停車するとのアナウンス。しかしその後、JRの職員が付き添って下車し、救急車の到着を待たずに14分遅れの9時10分に発車。その間にマラソンの人たちに追い越されました。


 途中救急車とすれ違い。(宮越駅・桂岡駅間)


 桂岡駅でも多くの人がホームに。


 中須田駅の向かいの家の前には、手作りのボードを持ったおばちゃんの姿が。


 間もなく江差駅


 15分遅れで、9時32分に江差駅に到着。


 つづく…

江差線最後の日2~湯ノ岱駅まで

2014-12-16 04:19:06 | 江差線最後の日
 多くのファンがホームに。

 6時53分。満員の乗客を乗せて定刻通りに函館駅を出発。

 朝食は、函館駅で売っているお弁当。(駅弁マークはついていませんでした。)
 一つは、テレビでも紹介された、「四季海鮮 旬花」の松前産の岩のりを使った「北海道松前町 岩海苔だんだん」
 松前町の岩海苔は寒さの厳しい冬にしか採れない稀少なもので、収穫量も少なく2月頃に売り出される海苔は1帖(10枚)5000円ほどで、すぐに売り切れるため「幻の岩海苔」とも言われているそうです。
 その岩海苔が二段になっていて、磯の香りと海苔のしっかりとした味を楽しむことができました。松前町と銘打っているだけあって、おかずには松前漬も入っていていました。



 もう一つは、同じく「四季海鮮 旬花」の「いかめし磯辺揚」。名前の通りいかめしを輪切りにして磯辺揚げにしたお弁当です。



 男爵いもの生みの親、川田龍吉男爵と男爵いもに関する「男爵資料館」が、渡島当別駅のすぐ近くにあります。


 札苅駅構内には、誰が作ったのか「心に残るよい旅を」の看板が。


 建設中の北海道新幹線が見えてくると、まもなく木古内駅。(札苅駅・木古内駅間)


久根別駅で行き違いの下り貨物列車が遅れたため、5分ほど遅れて7時59分に木古内駅に到着。昨年の11月に来たときにあった新幹線駅の覆いは取り外され、新しい駅舎が姿を現していました。


 木古内駅からも多くの人が乗車し、2分遅れて8時10分に発車しました。(ピントの合わない写真がこれからも出てきますがご愛敬。雰囲気を感じて下さい。)


 いよいよ廃線となる区間に入ると、北海道新幹線と交差。(木古内駅・渡島鶴岡駅間)


 大漁旗ならぬ優勝旗?を振るおじさんの姿も(木古内駅・渡島鶴岡駅間)


 鶴岡小学校付近(木古内駅・渡島鶴岡駅間)


渡島鶴岡駅は、禅燈寺山門と本堂の間を江差線が走るという珍しい所。沿線の撮影ポイントの一つ、山門の向こうにも人が。


 廃線が決まってからは、休日を中心に無人駅には警備員が配置されていましたが、今日はJR北海道の職員も配置されていた渡島鶴岡駅に、2分遅れの8時14分に到着。


 普段はほとんど乗降客のない駅もご覧の通り。(吉堀駅)


 吉堀駅・神明駅間は江差線で最も駅間距離が長く13.2㎞。途中稲穂峠越えがあり約22分かけて進みます。つまり時速33㎞。勾配も25‰ときつい山越えとなり、この区間だけは人家もなく、平行する道路もありません。


 木古内駅・江差駅間で唯一列車交換が行われる湯ノ岱駅。4分遅れの8時48分に到着。


湯ノ岱駅で迎えてくれた、上ノ国ウオーキングクラブの皆さん。


 下り列車とのスタフ(通票)交換も、この人で見えませんでした。湯ノ岱駅では5分遅れとなり、9時1分の発車。


 つづく…

江差線最後の日1~函館駅へ

2014-12-14 13:49:41 | 江差線最後の日
 江差線は、北海道函館市の五稜郭駅から檜山郡江差町の江差駅までを結ぶ北海道旅客鉄道の路線です。
大正2(1913)年9月15日に上磯軽便線として開業した五稜郭駅-上磯駅間の鉄道を昭和5(1930)年から昭和11(1936)年にかけて江差駅まで延長したもので、11月10日に江差駅まで開通し江差線となりました。 その後、五稜郭駅-木古内駅間は青函トンネルの北海道側の接続路線となり、昭和63(1988)年3月の海峡線開業に合わせて電化等の改良工事が実施され、津軽海峡線の一部となりました。
 一方、木古内駅-江差駅間は、非電化のローカル線として残りましたが、木古内駅-江差駅間の輸送密度(1km当たりの1日平均利用客数)はJR発足当初の昭和62(1987)年度の253人が平成23(2011)年度は6分の1以下の41人に減少し、JR北海道管内で乗降客が最も少ない区間となったため、北海道新幹線の開業に先立ち、平成26(2014)年5月12日に廃止されることになり、5月11日が最後の日となりました。

 5月10日、野辺地発20時40分青い森鉄道普通青森行で出発。

 函館から1番列車に乗るために、青森発22時18分発札幌行急行はまなすで函館へ。函館には0時44分に到着。


5月11日、早朝の函館駅。

 6時過ぎにはすでに多くの人が並んでいます。

…つづく