旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

山形鉄道 鉄印の旅 3 福島駅から赤湯駅へ

2020-09-30 17:54:42 | 山形鉄道の旅
山形新幹線下り つばさ127号 山形行 127M  
 山形新幹線は、東京駅から福島駅・山形駅を経て、新庄駅まで東北新幹線及び奥羽本線を直通運行している列車とその区間の通称で正式名称ではありません。
 山形新幹線は、「新幹線」と呼ぶものの「全国新幹線鉄道整備法」に基づかない新幹線・在来線直通方式の路線で、新幹線規格(フル規格)の線路を新規に建設することなく、既存の在来線を改軌(新幹線と線路幅を同じく)した上で、新幹線路線と直通運転(新在直通運転という)できるようにした方式で、フル規格と比べて車両も小さいことから「ミニ新幹線」と呼ばれています。
 始発 東京08:08


 山形新幹線の車両は、E3系2000番台と言われるもので、2015年(平成27年)から2年かけて順次今の塗装に変更されました。
 この塗装は、吉村美栄子山形県知事の強い、強~い要望で実現したものだそうで、基本となる色は蔵王の雪をモチーフとした白色。先頭部分と車体上部の深い紫色は山形の県鳥である「おしどり」。車体帯の黄色から赤色へのグラデーションは県花である「紅花」をそれぞれモチーフとしているとのことです。


福島 フクシマ       09:46着 09:49発
 福島駅の発車メロディは新幹線ホームが「栄冠は君に輝く」、在来線ホームは「高原列車は行く」で、共に福島市出身である古関裕而の作曲で、福島青年会議所が古関裕而生誕100年を記念して企画し、2009年(平成21年)4月11日から使用されています。
 発車すると左にカーブし、高架を徐々に下っていくと、地平ホームから来た普通列車専用の線路と合流します。




 国道13号の高架をくぐって住宅地の中を西へ直進します。


在:笹木野 ササキノ      
 関根駅までは複線区間。


 すでに郊外の風景。果樹園が目立ってきます。


 勾配が徐々に急になり10‰を越え、東北自動車道をアンダーパスすると庭坂駅。
   
在:庭坂 ニワサカ       
 間もなく大きく右カーブし25‰の勾配へ、すぐに30‰を超える急勾配になり、東北随一の難所「板谷越え」が始まります。
 山裾をよじ登るにつれて右手には福島平野が大きく広がり、その真ん中に天気が良ければ福島市街の北側に信夫山がはっきりと見えます。
 

 松川扇状地のてっぺんに至ると左カーブして山に入っていきます。色々ルートを比較検討したのでしょうが、33.3‰という超急勾配が標準という特殊な区間です。
 上下線が分かれて第1芳ケ沢トンネルに入り、抜けるとそこは山の中。第2芳ケ沢トンネル、松川トンネルを抜けると高い鉄橋で松川を渡り、赤岩駅に着きます。






在:赤岩 アカイワ      
 島式ホーム1面2線を持つ無人駅ですが、2016年(平成28年)12月1日より2016年度の冬季休業に入りましたが、同月16日には2017年(平成29年)3月のダイヤ改正より「通年通過駅」となる旨が発表され、事実上営業休止の駅です。
 山形新幹線の開業前は赤岩、板谷、峠、大沢の4駅連続スイッチバックで有名でしたが、ミニ新幹線運転のための改軌工事が施され、他の駅と同様のスイッチバックが撤去され、駅は本線上に移設された。他の3駅と異なり当駅には分岐器部分のスノーシェルターは以前から設置されていません。 
 

 険しい峡谷を西へ進み、環金トンネルを抜けると高い築堤で県境の川を渡り、山形県に入ります。
 右手の山中に集落が見えると板谷駅。
   
在:板谷 イタヤ      
 相対式ホーム2面2線の無人駅。かつてスイッチバック駅であった当時、ポイントを豪雪から守るために設置されたスノーシェル ターの中に、現在の駅のホームが置かれています。 


 列車は左に前川の深い谷を見て33.3‰で上り、間もなく第1、次いで第2板谷峠トンネルに入ります。ここがサミットで、出口からそのままスノーシェルターが続き、その中に峠駅があります。
   
在:峠 トオゲ       
 島式ホーム1面2線の無人駅。
 標高が626mと奥羽本線内で最も高く、当駅を境としてそれぞれの方向に下り坂となります。 


 ここから羽黒川沿いにほぼ33.3‰が連続する長い下り坂を進み、スノーシェルターに覆われた大沢駅に着く。




在:大沢 オオサワ      
 スノーシェルター内に相対式ホーム2面2線を持つ無人駅で警報機と遮断機付きの構内踏切があります。 


 引き続き同じ急勾配を下り、羽黒川を2回渡ればようやく25‰の「普通の急勾配」に戻り、関根駅に着きます。


在:関根 セキネ     
 相対式ホーム2面2線の無人駅。二つのホームには簡素な待合所が置かれ、互いのホームは構内踏切で結ばれています。 


 ここから単線区間で完全に山を抜けて少し北寄りに向きを変え、防雪林の中を直線的に進みます。
 米坂線が左から合流すると米沢駅。 

米沢 ヨネザワ       10:22着 10:25発
 変則的な2面5線のホームを持ち、1・4・5番線(山形新幹線、米坂線)は切欠きホーム1面3線。4番線がホーム西側福島方を切り抜いて、さらに5番線が4番線福島方を切り抜いた形で設置されています。2・3番線(山形線)は島式ホーム1面2線。互いのホームは跨線橋で連絡しています。
 当駅を起点とする米坂線と接続しています。


 暫く北上して郊外に出ると右カーブして米沢バイパスをアンダーパスし、羽黒川を渡り、東北中央自動車道をくぐると、右手に戸塚山を見ると置賜駅。


 『新幹線』の車窓から『米沢牛』!


在:置賜 オイタマ     運転停車(10:30着 10:33発)
 「置賜」という言葉は、もともと「ウ キ タム」(「広い、 葦のはえている、谷」という意味)のアイヌの言葉に由来すると いわれている。
 「置賜郡」という言葉は古くから使われており、江戸時代の上杉藩の「出羽国置賜郡村仮名附帳」には「ヲイタマ」とあり、「オ イタマ」も広く用いられていたのではないかと推測されています。
 その後明治時代に入り、1871年(明治4年)11月に山形県の前身のひとつとなる「置賜県」が「米沢県」から改称して成立した頃には「オキタマケン」と言われていました。
 「現在、行政地名としては「オキタマ」が定着しており、「オイタマ」という呼称を使用している例は少なくなっています。
 なお、大正時代になってから開設されたこの小さな駅に、なぜこのような立派な駅名が付いたいたのかは未確認です。
 つばさ136号東京行の通過待ちのため3分ほど運転停車です。
 この結果、米沢駅から赤湯駅まで各駅停車となり、待ち時間の関係で、この区間は最速の普通列車よりも所要時間が長い『新幹線』となります。


 天王川を渡って水田と蕎麦畑の中を北上し、東北自動車道をくぐると高畠駅。


高畠 タカハタ 10:36着 10:37発
 相対式ホーム2面2線の業務委託駅で、駅構内には「高畠町太陽館」という温泉施設があり、施設内には、高畠町出身の童話作家浜田広介の作品『泣いた赤鬼』に登場する青鬼がモチーフの青鬼像があるそうです。 


 水田の中を北上し、並行していた東北中央自動車道と分かれて左にカーブし吉野川を渡り、今度は右にカーブすると赤湯駅。


赤湯 アカユ 10:42着 
 東口に近い1番線から3番線をJR東日本が使用し、当駅を起点とする山形鉄道フラワー長井線は4番線を使用しています。


 つづく


山形鉄道 鉄印の旅 2 仙台駅から福島駅へ

2020-09-29 14:53:21 | 山形鉄道の旅
東北新幹線上り やまびこ210号 東京行 210B


仙台 センダイ            09:00発
 駅を出た列車は市街地を見ながら、左に右にカーブします。原則カーブの半径は4,000m以上の新幹線では異例の半径500mの急カーブ。仙台駅を通過する列車がないことからこのような特例が生まれそうです。


 広瀬川を渡って左に東北本線が並走し、長町駅・太子堂駅と過ぎていきます。




 名取川を渡ると東北本線が離れていきます。


 東海道新幹線と違って、トンネルの多い東北新幹線ではそんなに目立たない「野立て看板」ですが、白地に赤文字の『727 COSMETICS』。さすがにこれはインパクトがありますね。東海道新幹線沿線には30基ほど立っているとか。
 大阪に本社のある、美容室専売の化粧品の研究・開発から製造・販売までを自社でおこなっている「株式会社セブンツーセブン化粧品」の広告です。
 何でも社名は、創業者の宮副武次さんの誕生日が7月27日だったことに由来しているそうです。


 愛島トンネルの手前から第2白石トンネルの中間付近までは25.7kmに及ぶ直線区間でトンネルは19あります。
 なお、日本一は在来線の室蘭本線の白老駅・沼ノ端駅間の27.8kmと言われていますが、区間内に駅が5か所あり、構内で分岐のための多少の曲線が生じているので、こちらが正真正銘の日本一と言えます。
 白石川を渡って2つ目のトンネルが第2白石トンネルです。


 第2白石トンネルを抜け左にカーブし、第1白石トンネルを過ぎると右手に蔵王連山をみて白石蔵王駅に着きます。

白石蔵王 シロイシザオウ     レ
 新幹線単独駅で、在来線白石駅までは1kmほどあります。


 白石蔵王駅を出て間もなく左手下に東北本線とその脇にある新幹線白石蔵王保守基地が見えます。
 ここは、元々東北本線中目信号場があったところで、現在の設備は東北本線とは切り離され、東北新幹線の保守基地として使用されている所です。


 この後、蔵王トンネルに入り、真ん中で宮城と福島の県境を越えます。
 トンネルを抜けると右手遠くに東北自動車道が見え、暫くすると左手に東北本線が近づいてきて並走します。


 防音壁等もなく、在来線と同じレベルで桑折駅の横を通り抜けます。伊達駅手前まで並走します。


 摺上川を渡り東福島駅を過ぎると阿武隈急行線を跨ぎ、松川を渡ります。






 国道13号を跨ぎ信夫山トンネルを抜けると福島駅に着きます。

福島 フクシマ       09:21着
 福島と言えば、いろいろあれど、今の旬は『エール』。


 待ち合わせ期間を使って、駅スタンプ収集。
 デザイン自体は変わっていませんが、月毎の台紙が2種類有りました。



 そして、地方紙2紙を購入。
 「福島民報」。




 「福島民友」。




 つづく


山形鉄道 鉄印の旅 1 仙台駅へ

2020-09-28 16:56:03 | 山形鉄道の旅
 2020年(令和2年)9月11日 金曜日。山形鉄道の『鉄印』収集のために、日帰りで出掛けました。
 昨日の「道南いさりび鉄道 鉄印の旅」は、あいにくの雨で車窓を楽しむことは出来ませんでしたが、今日は午後から下り坂という予報ですが、まずまずのお天気のようです。


青い森鉄道線上り 普通 八戸行 560M
 始発 青森05:41発


野辺地 ノヘジ      06:22着 06:23発   
千曳 チビキ       06:28着 06:28発   
乙供 オットモ       06:33着 06:34発   
上北町 カミキタチョウ      06:39着 06:40発   
小川原 コガワラ       06:43着 06:44発   
三沢 ミサワ         06:49着 06:49発   
向山 ムカイヤマ        06:53着 06:54発   
下田 シモダ       06:58着 06:59発   
陸奥市川 ムツイチカワ    07:02着 07:03発   
八戸 ハチノヘ       07:09着

東北新幹線上り はやぶさ8号 東京行 8B 
※いつもは進行方向右側のD・Eに座りますが、久しぶりに進行方向左側のA・B・Cに座りましたので、車窓写真も進行方向左手になります。
 始発 新青森06:49


八戸 ハチノヘ       07:16着 07:17発
 新幹線ホームは島式ホーム2面4線を持ち、ホーム部分はスノーシェルターに覆われています。中央の12・13番線には、列車通過の際の安全をはかるため可動式ホーム柵が設置されています。ホーム柵のない11番線を使用する上り定期列車は、はやぶさ8号1本のみのようです。
 八戸駅を出ると、水田の中を進み青い森鉄道線が右に離れていくと、高岩トンネルに入ります。


 高岩トンネルを抜けて、青い森鉄道線を跨ぐと右手に北高岩駅を見てすぐに第4馬淵川橋梁を渡ります。


 まるで地下鉄のようにトンネルが続き、金田一トンネルを抜けると左前方に金田一温泉駅を俯瞰します。更に、二戸トンネルを抜けると左からIGRいわて銀河鉄道線が並行し斗米駅の横を通りますが、防音壁などで景色は楽しめません。


二戸 ニノヘ        07:28着 07:29発

 殆どトンネル区間です。

いわて沼宮内 イワテヌマクナイ 07:41着 07:42発 
 8番目の滝沢トンネルを抜けると切り通しに入り、左手を見上げるとIGRいわて銀河鉄道線巣子駅付近の架線が見えます。


 IGRいわて銀河鉄道線厨川駅手前で高架に入り、右手に岩手山を見ながら左にカーブし、右前方に秋田新幹線の高架が見えると盛岡駅に到着。


盛岡 モリオカ       07:54着 08:01発
 島式ホーム2面4線を持ち、秋田新幹線との分岐駅で、定期列車の「こまち」は全列車が当駅で「はやぶさ」との分割・併合を行うため、東北新幹線で17両編成が入線可能な駅は当駅が北限です。


 駅を出てすぐに、東北本線を跨ぎ北上川の大きな支流の雫石川を渡ります。 


 仙北町駅を過ぎ東北本線を跨いで東側に移り、市街地の中を岩手飯詰駅・盛岡貨物ターミナル・矢幅駅・古館駅と並走して進みます。


 遠くに見えるのは北上山地の最高峰、標高1917mの早池峰山です。『日本百名山』にも選定されています。なお、東北新幹線の車窓からは『日本百名山』を24座見ることができるそうです。


 紫波中央駅を過ぎたところで東北本線が離れて、国道4号を跨ぎ少し右にカーブし第4北上川橋梁を渡り真っ直ぐ南下すると、森林公園のある小独立峰・戸塚森が左手に見えます。


 更に標高は199mと低いのですが、端正な姿の大森山を見て、右に小さくカーブすると新花巻駅です。


新花巻 シンハナマキ      レ

 駅を出ると『宮沢賢治童話村』の下を高松トンネルで抜け、遠野から流れてくる猿ヶ石川の谷を渡り、花巻トンネルを抜けると、東側に山が迫り、曲流している北上川渡り水田地帯を南下し、緩く左にカーブすると北上駅に着きます。

北上 キタカミ       08:15着 08:15発

 駅を出るとすぐ、左手に「北上市立公園 展勝地」が見えます。
 ここは、桜の名所として知られる北上川沿いにある公園で、1990年(平成2年)に『日本さくら名所100選』に認定されました。また、青森県弘前市、秋田県角館市と並んで「みちのく三大桜名所」のひとつに数えられています。


 北上川の支流、和賀川を渡ります。


 北上川を渡り左にカーブすると、右から北上川が近づいてくきますが、再び離れて直進し、右にカーブすると水沢江刺駅です。


水沢江刺 ミズサワエサシ    レ

 駅を出ると大小8つのトンネルが連続し、最後の一ノ関トンネルを抜けて渡る北上川に架かる第1北上川橋梁は日本一長い鉄道橋です。
 この他に東北新幹線にある日本一は、日本一営業キロの長い鉄道路線(東北新幹線713.7km)、日本一長い陸上の鉄道トンネル(八甲田トンネル26.455km)、日本一営業最高速度の高い列車(E5系・H5系「はやぶさ」とE6系「こまち」の320km/h)。


一ノ関 イチノセキ      08:28着 08:29発
 大船渡線を跨ぎ間もなくトンネルに入ります。


 県境の丘陵地を7つのトンネルで越えると、水田が広がります。


くりこま高原     レ
 高原と名の付く駅の中では最も標高が低く、高架駅の高さで27.1mだそうです。
 最高速度320km/hに近い速さで通過しているので、一瞬です。


 農村風景の中を進みます。


 江合川を渡って左にカーブし古川駅に着きます。


古川 フルカワ       08:41着 08:42発
 本線(通過線)をはさんで2面3線の構造となっていますが、13番線にあたる部分には線路が敷かれていないので、実質的には2面2線の高架駅です。


 鳴瀬川を渡り中小10のトンネルで大松沢丘陵を抜け、更に中小13のトンネルで利府丘陵を抜け、右にカーブしながら仙台北部道路をアンダーパスします。左手には新幹線総合車両センターが見えます。




 5分ほどで、仙台駅に到着します。
 ここで乗換です。
仙台 センダイ       08:55着

 つづく

閑雲野鶴日記 2020年(令和2年)9月27日 IGRいわて銀河鉄道『鉄印』

2020-09-27 16:57:04 | 閑雲野鶴日記
 今日は、IGRいわて銀河鉄道の『鉄印』収集のため、盛岡駅の一つ手前の青山駅まで、青い森鉄道線とIGRいわて銀河鉄道線の普通列車で往復しました。
 青い森鉄道線は『青い森ぷらっとプラット優待パス』を使用。


 IGRいわて銀河鉄道線は『バースデーきっぷ』を利用。




 『優待パス』と『バースデーきっぷ』を使ったので、1人往復500円でした。
 正規運賃だと、野辺地駅・青山駅往復は大人1人7,920円です。
 と言うことは、1人7,420円のお得となりました。
 IGRいわて銀河鉄道の『鉄印』は「書き置き」。印刷したものに日付を記入したものです。





道南いさりび鉄道 鉄印の旅 6(完) 渡島当別駅から木古内駅へ そして帰途

2020-09-27 16:18:59 | 道南いさりび鉄道線の旅
渡島当別 オシマトウベツ   11:14着 11:15発
 ここの住所は、北海道北斗市当別鉄道用地。またも「鉄道用地」。 駅名は所在地名に由来する。「当別」はアイヌ語の「トペッ(to-pet)」(沼・川)に由来すし、開業時すでに「十弗(とおふつ)」など類似の駅名が存在していたため、旧国名「渡島」を冠したと言われています。
線路を挟んで3分ほどの所に、男爵いもの生みの親「川田龍吉男爵」の農場跡地を利用した『男爵資料館』がありましたが、現在は閉鎖されています。
 『男爵資料館』にあった、新しもの好きなハイカラ男爵が明治から大正時代に欧米より取り寄せた、当時としては珍しく貴重な多くの展示物は、男爵いも発祥の地である北海道七飯町の道の駅「なないろ・ななえ」のすぐ隣に2019年(平成31年)4月25日オープンした、食と文化の交流拠点「THE DANSHAKU LOUNGE」で見ることができるそうです。中でも、日本最古の車「ロコモビル蒸気自動車」は日本ではここでしか見ることができない非常に貴重なものだそうです。


 渡島当別郵便局との合築である駅舎は、駅から西に1.5km、約20分の所にあるトラピスト修道院の最寄り駅であることから修道院を模した外観をして、駅舎内には陶器製の聖像が飾られているそうです。また、「トラピスト修道院入口」の副称が付いています。


 海沿いに線路は少し高いところを走り、海岸ぎりぎりを走る国道228号線を見下ろします。
 天気が良ければ海を挟んで、函館山と青森県の津軽半島や下北半島が見えるビューポイントです。


釜谷 カマヤ        11:21着 11:22発
 相対式ホーム2面2線を持つ簡易委託駅で、対面ホームへは、五稜郭方面の構内踏切で連絡しています。かつては単式ホーム1面1線だけでしたが、海峡線開通に伴い交換設備が新設されました。駅舎はワム80000形貨車を改造したものがのが設置されています。 
 ここの住所は、北海道上磯郡木古内町字釜谷鉄道用地。またも「鉄道用地」。
 駅名は地域名の、アイヌ語の「カマヤペッ」(平たい岩・岸・川)、あるいは「オカマヤウンペッ」(川尻・平たい岩・岸にある・川)に由来するとされています。いずれにしても「平岩があった」ことに由来します。


 左前方に見えみえてくるのがサラキ岬です。
 太平洋横断を果たしたオランダ製の軍艦・咸臨丸が、戊辰戦争で敗れ、北海道移住を余儀なくされた仙台藩片倉小十郎家臣団401名を乗せ、箱館経由で小樽に向かう途中、1871年(明治4年)9月20日サラキ岬沖で座礁・沈没しました。
 そのサラキ岬に近づくと帆船のモニュメントが見えます。これは、「咸臨丸とサラキ岬に夢見る会」が中心となって設置した「咸臨丸」の模型で、プレジャーボートをベースに制作したもので、縮尺は特に決まった縮尺で作られているわけではなく、プレジャーボートの全長ありきで、そこからマストなどのサイズをモデルシップから割り出して作られているそうです。


泉沢 イズミサワ      11:26着 11:26発
 2面のホームが千鳥に配置され、上りホームは島式2面2線(2番、3番のりば)、下りホームは片面1面1線(1番のりば)となっている簡易委託駅で、互いのホームは跨線橋で連絡しています。
 ここの住所は、北海道上磯郡木古内町字泉沢鉄道用地。またまた「鉄道用地」。
 駅名は地名に由来している。ここにアイヌ民族が住むようになった頃は「シュシュボッケ」(「やなぎのかげ」あるいは「やなぎの下」を意味する言葉と)呼ばれていた。「泉沢」という今日の地名になったのは、およそ350年ほど以前のことらしく、サラキ岬を過ぎて2本目に渡った亀川には「さけ」がまるで、泉がわくようにたくさん上がったので、このような呼び名になったといわれている。


 泉沢駅といえば「心に残るよい旅を」と書かれた小さな看板が有ります。
 この看板が設置されている場所は、海峡線開業に伴う電化で跨線橋が設置される以前の構内踏切付近なので、国鉄分割民営化前後に設置されたものと思われます。道南いさりび鉄道になった今も健在でした。


 列車交換のため、3分ほど遅れている下り普通 函館行を待ちます。「ながまれ号」用のもう1両ある車両でやってきました。


 札苅駅までは左右にカーブし漁村が続きますが、線路沿いの防音壁も断続的に続き、眺めは良くありません。


札苅 サツカリ       11:31着 11:31発
 ここの住所は、北海道上磯郡木古内町字札苅鉄道用地。5駅連 続の「鉄道用地」。
 駅名は地名の、アイヌ語で「岩の・手前(=磯端)」を表す「シラㇻツカㇻ(sirar-tukar)」に由来する説の他、「シラツトカリ」(岩礁の北方)に由来するとした説もあります。 


 駅を出て左にカーブすると、右手に北海道新幹線が並行し木古内駅に着きます。


木古内 キコナイ     11:37着
 駅名は地名はアイヌ語に由来し、現在の木古内川が、干満の差が激しく、満潮時に潮が川を逆流することから「リリオナイ(リロナイ)」(波・入れる・川:潮の差し入る川)と呼ばれたためとされています。
 島式ホーム1面2線が地上部に、待合室やタッチパネル式自動券売機が自由通路と同じ高架部にある橋上駅です。


 1~3番線にはホームが無く、のりばは4・5番線となっています。 
 

 社員配置駅でありますが、輸送社員のみ配置のため出札・改札業務などは一切行わないため無人駅扱いとなっていて、かつて売店があった待合室には、鉄道関連コレクションが展示されています。


 外は土砂降り。
 昼食も兼ねて、駅前の木古内町観光交流センター、通称「道の駅 みそぎの郷 きこない」へ。
 木古内町では毎年1月中旬に、ふんどし姿の若者が極寒の海へ入水し、豊作や豊漁を祈願する祭り『木古内町寒中みそぎ祭り』が、1600年代から建つ佐女川神社に伝わる伝統行事として行われているそうです。そのため『みそぎ』という名称をよく目にします。


 オープン当初、鶴岡市『アル・ケッチァーノ』のオーナーシェフ奥田政行さんが監修した館内のレストラン『どうなんde's 』は、ソーシャルディスタンスとやらで席数が少なく、座るまで時間が掛かりそうです。
 それでは、館内のお店で調達した物を多目的ルームで頂くことにします。
 まずは、プシュ!
 木古内でも、『大沼ビール』!


 『きこないコロッケ』

 これがよく分からなかった。
 『きこないコロッケ』なのに『はこだて和牛』のコロッケだそうです。
 なんでも『はこだて和牛』というのは、何とここ木古内町でしか生産されていない希少な褐毛和種牛のことなんだそうです。


 なお『きこないコロッケ』には、はこだて和牛の他、ホタテ、チーズ、ひじき、カボチャ等もあるとのことです。
 あとは『キッチンキーコ』でチョイス。


 『たこ焼き』、『みそぎの塩ザンギ』『みそぎの塩わかめラーメン』。


 『冷やしたぬきそば』。


 「たぬき」が入っていなかった。これも愛嬌!


 小降りになったものの、未だ雨が降っている中、帰途につきます。


北海道新幹線上り はやぶさ28号 東京行 3028B
 始発 新函館北斗12:48発
 JR北海道所有の「H5系」でやってきました。


木古内 キコナイ    13:00着 13:01発
 乗っていないな~ぁ。


湯の里知内信号場 ユノサトシリウチ   レ
奥津軽いまべつ オクツガル   13:34着 13:35発
新中小国信号場 シンナカオグニ    
新青森 シンアオモリ       13:50着

奥羽本線下り 普通 青森行 4629M
 始発 津軽新城13:52発


新青森 シンアオモリ     13:55着 13:58発
青森 
アオモリ       14:04着

青い森鉄道線上り 普通 八戸行 578M  




青森 アオモリ            14:37発 
青森信号場        レ 
筒井 ツツイ        14:42着 14:42発   
東青森 ヒガシアオモリ    14:44着 14:44発   
小柳 コヤナギ       14:46着 14:47発   
矢田前 ヤダマエ      14:49着 14:50発   
野内 ノナイ        14:52着 14:52発   
浅虫温泉 アサムシオンセン   14:57着 14:58発   
西平内 ニシヒラナイ     15:03着 15:03発   
小湊 コミナト       15:06着 15:07発   
清水川 シミズガワ     15:12着 15:12発   
狩場沢 カリバサワ     15:16着 15:16発   
野辺地 ノヘジ      15:21着 
 今日の夕食は、函館駅で調達した「鰊みがき弁当」。
 会社は変われど、1966年(昭和41年)の発売以来製法は変わらず、「身欠き鰊」は甘じょっぱい味付けで、軟らかく骨まで食せます。「味つけ数の子」と「茎わかめ」は歯ごたえが良く、御飯が進みます。


 でも、何かが違う!
 容器が違う。
 「折り箱」から、赤い「パック」に代わっています。


 個人的には、「折り箱」が良いな~ぁ。


 おしまい