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月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

感覚遮断

2010年01月27日 19時51分16秒 | 仏々相念(住職日記)
辛かったろうな~・・・

先日の愛媛新聞のコラムに足利事件のことが書かれていました。
DNA鑑定を証拠に突き付けられ虚偽の自白をしてしまう菅家さん。

外界から隔絶された状態で、無実の訴えが否定され続ける・・・
最後には無力感に襲われ身に覚えのない罪を認めてしまう・・・

怖いことです・・・

もう3年以上になります。
夕方、町方面より自坊に帰っていますと、
U警察署まえで警官が止まれの旗を振っているのです。
「あっ、可哀そうに前の車のドライバー、シートベルトしてなかったんだ」
と思ったのもつかの間、その旗を振られていたのは私に対してだった。

「あなた、シートベルトしてなかったですね!」
「見張りに立っている方の間違いでしょ!確認してください!」

「今、確認しましたが間違いなくあなたはシートベルトをしてなかったそうです!」
「私は、間違いなくしていました!どうするんですか?」

「このような場合、調書を取ることになっています。署の中に入って下さい。」

初めて取調室?に入りました。
窓もない、空気の澱んだ空間。
ドラマと同じように真ん中に机があり、パイプいすが奥と手前・・・
奥に座りこれまでの状況を書面に書かれる。
その途中、私が呼んでいた見張りをしていた私服警官が入ってきた。

開口一番、
「ワシはこの目で30年生きてきた。
 あんたに恨みは無いが、間違いなく絶対シートベルトをしていなかった!」

「それ可笑しくないですか!そしたら私がしていたという絶対はどこにいくんか!」

何も聞いてもらえず、もちろん謝罪もなく彼は出て行った。

調書を書いていた警官に訊いた、
「これ可笑しくないですか!こんなことが罷り通るのですか?
 あなたはどう思うのですか?

「どちらかを信用せよと言うなら、私は同僚を信じます。」

これは辛かったな~、密室の中で責められ
あれ?ひょっとしたらしてなかったのか・・・って一瞬思った・・・
あぁ・・・間違いなく冤罪ってあるよなって確信しました。

これも良いご縁でした・・・
信じてもらえない辛さ、痛いほど分からせてもらいました。
今までどれだけの人を疑ってきたことか・・・
そのことでどれだけの人が悲しい思いをしてきたことか・・・

申し訳ない・・・

こんな疑ってばかりの私なのに
今日も抱きしめて下さるあなたでしたね・・・

ありがとう・・・                         

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