日本の花・花を詠んだ句

日本に咲いている四季の花・花を詠んだ句を紹介します♪

クリスマスローズ 気難しくて 優しくて

2024年03月19日 | 春の花


一昨日は初夏のような陽気でしたが、今日は一変して寒さが戻ってきたようです。
この時季は、ほんとうに寒暖差が激しいですね。
お風邪などひかれませんよう、どうぞ暖かくしてお過ごしくださいね♡

小庭では3種類のクリスマスローズを育てておりまして、
昨年は白だけが咲かなくて心配しておりましたが、今年は綺麗に咲いてくれました。

「クリスマスローズ 気難しくて 優しくて」

昭和時代から平成時代に活躍された俳人「後藤 比奈夫(ごとう ひなお)」が詠んだ句です。

今年も2月中旬にピンクが咲きはじめまして・・・
3月初旬に濃いピンク、一昨日から白が咲きはじめました。

なぜ昨年は白だけが咲かなかったのか謎なのですが、
白の株まわりの土を根に注意しながら慎重に掘り起こしまして、
新しい用土(培養土+赤玉土)を入れましたところ、
葉っぱの数も増えて無事に開花してくれました。

来年10年目を迎える小庭のクリスマスローズたち・・・
可愛らしい花姿に癒され続けております♡
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ある日ふと 沈丁の香の 庭となる

2024年03月02日 | 春の花


3月になりました。
昨日は風もおさまって暖かかったのですが、今日はとても寒い一日でした。
寒暖の差が大きい時季ですので、体調に気をつけてお過ごしくださいね♡

小庭では、可愛らしい沈丁花(じんちょうげ)が見頃を迎えています。
小さな苗から育てて5年目になります。
ふんわりやさしい香りに癒されております♡

「ある日ふと 沈丁の香の 庭となる」

大正時代から平成時代に活躍された女流俳人「今井 つる女(いまい つるじょ)」が詠んだ句です。

◎沈丁の香→沈丁花(じんちょうげ)の花の香り・春の季語

沈丁花が咲く時季は、春の嵐の到来で雨の日も多いですね。
手毬(てまり)のように咲く花は、雨風にさらされながら少しずつ咲きそろって・・・
そして、ふんわりやさしい香りを漂わせます。

春のやさしい香りに誘われて・・・
冬の間ずっと休眠していた小庭の草花たちが芽吹きはじめます。
芍薬(しゃくやく)、文目(あやめ)、紫陽花(あじさい)、クレマチス・・・
草花たちも本格的な春の訪れを心待ちにしているようです♡
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紅梅の 宿にもどれば 雛の客

2024年02月17日 | 春の花


もうすぐ雛祭りですね。
三重県より素敵な画像が届きました♡

とても素敵な陶器の雛人形ですね。
お孫さんたちが小さい頃は大きな段飾りの雛人形を飾られて、
ご家族でお祝いされていらっしゃったそうです。

お孫さんたちも成長されて・・・
その後、お気に入りの陶器の雛人形を見つけられて、
お道具などもコツコツと集められて・・・
可愛らしい雛飾りが完成したそうです♡

「紅梅の 宿にもどれば 雛の客」

明治時代〜大正時代に活躍された小説家・俳人・詩人・随筆家「中 勘助(なか かんすけ)」が詠んだ句です。

◎紅梅(こうばい)→赤や濃い桃色の梅の花・春の季語

お庭の紅梅も咲き・・・
可愛らしい雛飾りを愛でながら過ごされていらっしゃるそうです。
ほんとうに見ているだけで心が癒されますね♡




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雪の花 ひろくうつろふ 小町かな

2024年02月12日 | 冬の花


先週、関東地方では二年ぶりの大雪となりました。
日陰の場所には、まだわずかな雪が残っておりますが、
季節は少しずつ春に近づいているように感じられます。
寒暖の差が大きい時季ですので、体調に気をつけてお過ごしくださいね♡

小庭ではスノードロップが咲きはじめました。
球根から育てて5年目になります。
可愛らしい花姿に癒されております♡

「雪の花 ひろくうつろふ 小町かな」

江戸時代に活躍された俳人「榎並 舎羅(えなみ しゃら)」が詠んだ句です。

◎雪の花(ゆきのはな)→雪を花にたとえた語・冬の季語
他にも六花(むつのはな)、雪華(せっか)という雪や雪の結晶をたとえた語があります。

◎うつろふ→移り変わっていく
◎小町→小町娘(こまちむすめ)

スノードロップは、雪の花(ゆきのはな)や待雪草(まつゆきそう)という、
名前でも古くから親しまれています。
日本には明治時代に渡来したそうです。

この句が詠まれたのは江戸時代ですので、スノードロップは渡来しておりませんが、
雪がとけて春になりますと・・・
小町娘たちが故郷を離れて旅立ってゆく情景を詠んだ句のようにも思います。

新たな場所でも笑顔で暮らしてゆけますように・・・
あたたかく見守りながら応援してくださっているようにも感じられます。

これから進学や就職などで故郷を離れて新生活を迎える皆さんのことも、
たくさんの方々が応援してくださっていることと思います♡
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チューリップ 喜びだけを 持つてゐる

2024年01月22日 | 春の花


大寒を迎え、昨日までは雪になりそうな寒い日が続いておりましたが、
今日はお天気も少し回復し、気温も上がり暖かく感じられます。

寒い時季ですが、ほっこりするような素敵な画像が届きました♡
チューリップやスイートピーなど・・・
お孫さんが春の花々を生けてくださったそうです。

「チューリップ 喜びだけを 持つてゐる」

大正時代から昭和時代に活躍された女流俳人「細見 綾子(ほそみ あやこ)」が詠んだ句です。

◎ゐ→い(状態が変わらずにある場合に使われる)
持つてゐる→持っている

チューリップが嬉しそうに春の舞台で踊っているようにも感じられて・・・
とても元気をいただきました♡

我が家の小庭の植物たちも、
球根の芽が少しずつ伸びてきたり、木々の芽が膨らんできたり・・・
春の訪れを心待ちにしているようです。

これから咲く春の花々を楽しみに・・・
また素敵な句を紹介させていただきますね♡
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水仙花 よくよく冬に 生れつき

2024年01月11日 | 冬の花


寒中お見舞い申し上げます。
今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

関東地方では、先日まで季節はずれの暖かい日が続いておりましたが、
今日は北風が吹く寒い一日となりました。
お風邪などひかれませんよう、あたたかくしてお過ごしくださいね♡

この時季になりますと・・・
あちらこちらで日本水仙の可愛らしい花が咲きはじめます。
やさしい香りにも癒されています。

「水仙花 よくよく冬に 生れつき」

江戸時代に最も活躍された女流俳人「加賀 千代女(かがの ちよじょ)」が詠んだ句です。

◎水仙花(すいせんか)→水仙の花・冬の季語

日本水仙は、冬の厳しい寒さの中で咲く姿から「雪中花(せっちゅうか)」とも呼ばれています。
こちらでは初雪はまだなのですが、真っ白な雪の中で咲く花姿も楽しみしております♡

*    *    *    *    *    *    *    *    *    *
この度の令和6年能登半島地震により被害にあわれた皆様に
心よりお見舞い申し上げます。
被災された皆様の安全と一日も早い復旧を祈念しております。
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シクラメン 花のうれひを 葉にわかち

2023年12月27日 | 冬の花


今年も残すところあと僅かとなりましたね。
一年が経つのは、ほんとうに早いですね。

10月下旬に近所のホームセンターでガーデンシクラメンの小さな苗を見つけました。
蕾もなく葉っぱだけの状態で、タグには「赤」と記されおりまして・・・
1株150円で販売されていました。

シクラメンを育てるのは初めてで・・・
ちゃんと咲いてくれるのかと少し心配しながらも、
ビニールポットから苗を取り出し、ひとまわり大きな鉢に植替えをして、
蕾が出てくるのを楽しみにしながら大切に育てていました。

11月下旬になり・・・
蕾が出てきたのですが、蕾の色が白でした。
このまま白が咲くのかなぁ・・・と思いながら育てておりましたら、
蕾の色が少しずつ赤に変化してゆきました。

12月中旬ごろ・・・
真っ赤なハートのような可愛らしい花が咲きはじめました♡

「シクラメン 花のうれひを 葉にわかち」

大正時代から昭和時代に活躍された俳人・劇作家「久保田 万太郎(くぼた まんたろう)」が詠んだ句です。

◎うれひ→心配ごと
◎わかち→わかち合うこと・互いに共有すること

長い戦争が続いている状況を心配しながら新年を迎えますが、
偶然にもクリスマスの頃に花が咲きそろいまして・・・
可愛らしい花々から元気をもらっています♡

悲しい戦争が一日でも早く終わりますように・・・
きっと世界中の方々が平和を願い続けていらっしゃることと思います♡

*    *    *    *    *    *    *    *    *    *    *
いつも私の拙いブログをお読みくださり、
温かく見守ってくださっている皆様に、心から深く感謝申し上げます。
来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
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この宮の 秋に応へて 紅葉はや

2023年12月06日 | 秋の花


師走を迎え、何かと慌ただしい日々をお過ごしのことと存じます。
くれぐれもご無理をなされませんよう、
お身体に気をつけてお過ごしくださいね♡

先日、久しぶりに東京方面へ行く機会がございまして・・・
湯島天満宮へお参りに行きました。

平日だったのですが、たくさんの方々が参拝にいらっしゃっていました。
甥っ子の高校受験のお守りをいただいてから御朱印の受付をしまして、
番号が呼ばれるまで境内を散策しておりましたら、
とても大きな紅葉(もみじ)の木がありました。

「この宮の 秋に応へて 紅葉はや」

昭和時代に活躍された俳人「高濱 年尾(たかはま としお)」が詠んだ句です。

◎応えて(こたえて) → 応じる
◎紅葉は(もみじは) → 紅葉の葉・秋の季語

高濱年尾は、高浜虚子の長男として知られていますね。
「年尾」という名は、正岡子規から命名されたそうです。

虚子は2男6女という子沢山で、とても子煩悩だったことも有名です。
俳句は虚子の手ほどきを受けて、中学時代から始められたそうです。
穏やかな心で詠まれた素敵な句ですね♡
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すみずみに つつましやかに 小菊あり

2023年11月10日 | 秋の花


立冬を迎え、あちらこちらから紅葉の便りが聞こえるころとなりました。
季節の変わりめ、お風邪などひかれませんよう、
お身体に気をつけて過ごしくださいね♡

一昨日、小庭の小菊たちの開花がはじまりました。
いろいろな小菊を育ているのですが、まん丸の白い小菊が一番最初に咲きました。
まん中部分に、ほんのり黄色が入っているお気に入りの品種です♡

「すみずみに つつましやかに 小菊あり」

明治時代から昭和時代初期に活躍された俳人・小説家「高浜 虚子(たかはま きょし) 」が詠んだ句です。

◎小菊→秋の季語
◎つつましやかに→もの静かで上品である様子

関東地方では11月に入っても気温の高い日が続いておりましたが、
今日は秋の深まりが感じられる一日となりました。
ようやく本格的な冬支度ができそうです。

小庭の植物たちも冬の準備をはじめているようです。
夏越しをしたクリスマスローズの新芽は、ずいぶん大きくなってきました。
千両の実も大きくなり、沈丁花も花芽をつくりはじめているようです。
紫陽花や金糸梅、ブルーベリーは、少しずつ落葉しながら休眠期を迎えます。

一年を通して植物たちの可愛らしい姿から元気をもらっています。
今年も冬支度と大掃除、少しずつ頑張りたいと思います♡( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
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青天へ 吹き上げらるゝ 尾花かな

2023年10月12日 | 秋の花


関東地方では、さわやかな秋晴れの日が続いています。
寒暖の差が大きい時季ですので、体調に気をつけてお過ごしくださいね♡

川沿いの公園を散策しておりましたら、
薄(すすき)の穂が秋風に吹かれて、とても心地よさそうでした。

「青天へ 吹き上げらるゝ 尾花かな」

大正時代から昭和時代に活躍された俳人「野村 泊月(のむら はくげつ)」が詠んだ句です。

◎尾花(おばな)→薄の花穂(かすい)・秋の七草の一つ・秋の季語

「薄・芒(すすき)・尾花」は、俳句歳時記の季語「秋・三秋(さんしゅう)」の植物の一つになります。
三秋とは秋季の三ヶ月で、初秋、仲秋、晩秋へと秋が深まってゆきます。

白粉花(おしろいばな)、鶏頭(けいとう)、菊(きく)、萩(はぎ)、葛(くず)など・・・
秋に咲く花々も三秋の植物になります。

その中でも秋の深まりとともに変化してゆく薄は、
「薄」「花芒」 「芒野」 「糸芒」 「尾花」「芒散る」 「尾花散る」などの季語として用いられ、
古くから多くの俳人や歌人たちが詠まれた句に登場しています。
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