yahooの記事に永田恵一氏の「MT車はなぜ減った? 売れなくても設定し続けるメーカーの意図とは」(東洋経済2019/05/13 )というタイトルが見えた。МT車にずっと乗ってきている者にとっては、自然と目が留まった。今やマニュアル車は本当に限られたものしかない。少し前までは必ずマニュアル車を設定していた車種からも外され、わたしにとっての選択肢はなくなり、次はATしか選択できないかも、と想像している。そうしたなか、多くの車種にいまだマニュアル車を設定しているメーカーがある。マツダだ。先日発表されたマツダ3にも、低価車にも高価格車にも6速MTが設定されている。まるで昔のカタログを見るようだ。こうした戦略をとるのは、今やマツダのみ。マツダの車は敬遠しているが、もちろん、将来的には選択肢になってくるのかもしれない。記事ではそのあたりに触れ、「マツダ車をお選びいただくお客さまは運転の楽しさを求めてマツダ車を選んでいただく方が多く、スポーツカー以外のモデルでも運転を楽しみたいというご要望に応えるためです。」という広報部の答えを記しているが、この説明では納得できない。マツダ以外のメーカーがこの理由で車づくりをしていない、というわけではないたろう。このあたりについて、別の「マツダが、あえて「MT車」を充実させる理由」という記事(くるまのニュース2019.05.29 永田恵一)では、「マツダでは新世代商品群を開発するに当たって、6速MTも新設計した。この仕上がりがよかったため、アテンザに採用したところ、お客様から高い評価を得た。ほかの車種でも6速MTを希望するお客様がおられたこともあり、今では大半のマツダ車に搭載している」という意見を掲載している。マツダのマニュアル車に搭載されるのは6速MTなのだ。かつてのような4速とか5速というMTではない。独自性を表現しているメーカー、だからこそマツダの躍進が目立つ。
記事では警視庁の運転免許取得者統計から見ると、2011年度の運転免許保有者は約153万人、そのうちAT限定免許の割合が36.7%だったのに対し、2018年度は64.9%にまで増加したという。もちろんメーカーのマニュアル車離れがそれだけ急に進んだということなのだろう。免許取得者が先か、メーカーが先かというほどに進んだといえる。そしてそれは都市部ほど高い割合だという。農村部がなぜ数値上低いかといえば、軽トラックなどに代表される作業車はまだまだマニュアル車が多いせいでもある。
かつては同じグレードで両者を設定していたので、安さでいえばマニュアル車、そして燃費も当然のようにマニュアル車が優れていた。しかし、今は比較対象が少ないから、そうした常識も通らなくなった。したがって運転上のメリットを探しても、ほとんどないかもしれない。
車の運転に関して、繰り返し日記に記してきたことだが、わたしは前車について走っている際に、ブレーキを踏みたくない人間。だから、アクセルとギアシフトで速度調整をしている。けしてAT車にはできない操作ではないが、マニュアル車の方がそうした扱いはしやすい。自分に合っているからこそ、MT車を選択してきたのに、それができなくなると、寂しい限り。すでに2パーセント程度と言われるMT車率。物好きとしか言いようがないが、今後もマニュアル車に、乗りたいものだ。