Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

何事もなかった

2017-11-24 23:29:52 | ひとから学ぶ

 「明日は我が身」で触れた方と、先日の研修旅行で一緒だった。夜の懇親会の席で「事件があった」と先日記したが、そのあと「明日は我が身」で触れた方と一件の憂さ晴らしではないが、懇親会場でしばらく飲んだ。ホテルの懇親会場だからそこそこの時間には退去するべきところだが、おかまいなしに残っていた飲み物を継ぎ合って飲みふけった。もちろん「明日は我が身」で触れた一件についても話になった、というよりはわたしの方から少し「介護」の話を進めた。以前から触れてきているように、我が家〈というよりは妻の方だが〉も介護で苦労した。だからこそ、「明日は我が身」と題して触れた。結果的には介護が終わって、その立場にはならなかったが、介護はこの世の大きな課題である。そして介護に無縁な人たちには他人ごとかもしれない。重々承知の上でのことだが、そして、実際はわたしにはそれほど重くのしかかったわけではないが、妻の苦労は理解していた。これが嫁ぎ先での介護だったら、大変だっただろうし、かつては当たり前のように行われた年寄りの世話は、今や子どもたちが必ずしも担うとは限らない時代になっている。もちろんその方がどういう状況であったかなどいうことは聞かないし、聞く必要もなかった。しかしこのごろようやく仕事に戻って、前と同じように仕事をされている姿を見て、それだけでも対峙するこちらは意識する。でもそれを意識しないように振舞わさせてくれるその方の大きさが、十分伝わった。

 旅行する前から会社の事務手続きをしていただいた女性と、「顔を合わせたらどうしよう」などという心配が漂った。そして一件後初めて会社に来られたその方と、今まで通り「お世話になります」という会話から始まって、何ごともなく打ち合わせが終わったとき、こちらが意識することではないんだと諭された。そして今回の旅行だ。「会社を辞めなくてはならないかもしれない」そう思ったというが、会社が遺留したという。住んでいる周りの人たちも暖かい声をかけてくれて、今まで通りのつきあいが継続された。「感謝」の気持ちでいっぱいだという。大きなこころを持ち合わせている人の周囲には、大きなこころの人たちが集うのだろうか、そんなことを思った。そして前向きなこと。世の中にはあまたの事件が起きる。しかし、その背景にはさまざまな問題があり、また、人々がいる。人は世間でいうほど、「冷たくはない」、そう思うべきなのだろが、それにしても「世間は冷たい」、そう思うことも多い。

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