Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

新聞紙面の変化

2008-02-17 10:17:00 | 歴史から学ぶ
 3/24から新聞の紙面が変わると言う(信濃毎日新聞)。現在は15段組で一行の字数が11字、行数は75行ある。単純に掛けると12,375字になるが、実際は15段すべてに文字が並んでいる紙面は少ない。皆無と思ってよくみてみると、経済面の株価が表示されている面は紙面いっぱいに文字が並ぶ。あまり縁のない紙面だから気がつかなかった。ただ一般面ではせいぜい10段前後ということになる。10段として8,250字となる。それが今後は一行13字、71行で12段組になるという。単純には11,076字となるが、広告を狭めて字数を調整するのか紙面を多くするのかどうなるのだろう。今回の変更のうたい文句のひとつに、新聞を折った際の8段目が偶数段にすることで読みやすくなるという点だ。この不満は以前から持っていた。新聞を広げて読むことのできないとき、例えば電車内とか飲食店内とか、そんな際にこの8段目とはいやな場所だったし、以外のこの8段目が記事の最終行になっていることが多く、大事な部分が分断されているという印象があった。偶数段に区切られることによって、この障害が消えるわけである。文字の大きさは年々大きくなってきたが、この段数が変更されることはなかったというから、意外な部分である。だれしも思っていた読み悪さがなぜこれほど長い間続けられてきたのだろう。奇数を好む国民性なのだろうか。

 今から29年前の昭和54年2/18の新聞がある。一行の字数は15字、93行ある。10段に文字が埋まるとして13,950字となる。一面の字数差5,700字となり、現在は約60%ということになる。当時の新聞の面数がどれほどであったかまで手元の新聞ではわからないが、おそらく字数そのものはかなり多くのものをコンパクトに表していたことは確かである。当時も年寄が老眼鏡を掛けて読んだり、目を細めて読むなんていうのを見かけたものだが、そんな時代にくらべると読者は明らかに高齢化しているはずだ。わたしは近視のため本当の老眼というものがわからないが、今回の変更でそうした人たちには少しは助けになるのだろうか。はたまた近視人口が多い中、むしろ新聞読者は文字が小さくても気にならないのだろうか。ちなみに昭和54年の紙面、わたしは裸眼で読むことができる。

 新聞読者そのものも減少しているだろうから、文字の拡大はそれほど必要性を感じないが、いずれにしても折り目に文字が重ならなくなるのはヒットである。そういえばメリットがもうひとつ。わたしはよく新聞の記事を読んでココで変換することがある。もちろん昭和54年の新聞を読み取るのと、現在の新聞を読み取るのでは、文字の変換の適正率が違う。文字は大きいほどに読み取りは完全な形になる。そういう意味ではありがたいことになる。
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