Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

わが家の自給率

2007-02-01 08:12:27 | つぶやき
 いつものように翌日の弁当の準備をしようとして気がついた。「米がない」のである。単身赴任ではあるが、毎日弁当を詰めてゆくのが日課である。銭がない、というのも理由だが、会社で注文している弁当を一度食べてみたが、いまいち気に入らない、ということも理由のひとつだ。一食300円もしないくらいだから、「銭がない」というのも理由にはならないのかもしれない。人に言わせれば、作るより安いなんていう。しかし、妻もわたしも実家は米を作っているし、農産物は身近だ。もちろんわたしも農作業をするし、妻の職業は「農業」である。ということで、米がないことに気がついたものの、買うことはためらいがある。米を作っている農家が米を買うなんていうことは許せない。なんとか一週間は米を使わずに過ごすことにする。現場にも弁当を持参するが、今週は外食にすることにする。

 さて、今日はたわずか一合弱あった米を使って弁当を作った。自ら米を炊くのは今日だけである。 「外食をとるなら諦めろ」で触れたように、知らぬ間に外国から輸入されたものを食べていることはよくある。今日の弁当をそんな視点で探ってみよう。米は僅かにあった自家の米である。ちょっと米がいつもより少なかったので、おかずを多めに作った。まずは毎日の弁当に欠かせない①玉子焼きである。自家(この場合の自家とは妻の実家のことである)で鶏を飼っているからもちろん自給である。冷凍ものの②鮭を焼いて入れるのも、ほぼ毎日のメニューである。鮭がないと餃子を入れたり嵩の張る野菜炒めを入れるが、今日は鮭である。さすがにこれは購入品である。どこのものだろうと調べてみると、一応「北海道産」と表示されている。あくまでも表示が正しいというのは前提である。だから国産である。いつもは鮭を入れれば一緒に入れることはない、やはり冷凍ものの③ハンバーグを焼いて入れる。表示を見る限り原材料とされているものは、ほとんど「国産○○」という表示がある。おかず入れには最後に④ホウレンソウを炒めて入れる。もちろん自家の畑のものである。米がいつもより少ないということで、別のおかず入れに⑤野菜炒めを入れる。ご飯の入れ物、おかずの入れ物二つという豪華な弁当である(中身はともかく)。野菜炒めは、キャベツ、ニンジン、タマネギにモヤシを入れる。冷凍もののスライスされた豚肉を少し混ぜる。なにしろ肉よりは野菜の方が好きなこともあって、面倒くさいときは肉を入れないが、今日は今週自家から持たされた肉を利用した。

 以上で総メニューである。おかずのうち、鮭とハンバーグ、豚肉とモヤシは購入品である。料理後の重さでゆくと、30%くらいは購入品だろうか。しかし、おそらく国外の材料はないと思う。国外比率0%といってもよいだろう。そして自給率からゆけば、米を加えると、重さなら10%くらいが購入品ということになるだろうか。歳をとったせいか、毎日似たような弁当を詰めてくるが、とくに他のものを食べたいとはそれほど思わない。マグロの捕獲量が制限されるというが、中国人がマグロに味をしめてきたようだ。大国中国は、世界の食糧事情さえ左右しそうだ。わたしもマグロは好きだが、だからといって別に食べなくても生きて行ける。贅沢日本人はもっと「質素にしなさい」、なんて言うと、影でまたまた稼げない人が出てきて大問題なんだろう。経済社会ってイャだねー、なんて言っているわたしは何者・・・。

 そんなことで、米がなかった今週、現場に出ることが多くてちょうど良かった。そんな現場を引き上げようと思って撮った写真には、冬の空とは思えないような雲が浮かんでいる。山なみが鱗のように浮かぶ。遥か先は松本に続く。

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