Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

合併と住所表記

2007-01-06 09:56:01 | ひとから学ぶ
 面倒くさいながらも、なんとか書いている年賀状。あて先を書きながら思うのは、長ったらしい住所は勘弁して欲しい、ということである。とくに合併後は、比較的○○市と始まるから、今までのように郡を書く必要はないが、最近は郵便番号がそこそこ細かくなっているから、いきなり町村も町村名から始めることにしている。だから、市になったからといって市を省略しても郵便は届くのだろうが、それでもいきなり自治体名なしの地域名から入るのはためらう。だから○○市と、市の名称くらいは書いている。だから、長ったらしいのは辞めて欲しい、と思うわけだ。

 いつごろかは忘れたが、静岡県の沼津市が住居表示を変更して、わりかし短い住所表示になった時があった。記憶にないくらい昔だから、もう30年近く前のことだと思う。知人が沼津市にいて、それまでの住所表示は忘れたが、変わった時にずいぶんすっきりした、という印象があった。現在でもその表示は変わっていないが、沼津市○○町○○といった具合に、ずいぶん短い。ところが、最近合併した地域の住居表示は長い。たとえば安曇野市穂高北穂高○○○などは、ただでさえ市の名前が長いし、旧町村名を入れているから同じような地域名を重ねて書くことになる。まだアパートかなんかに暮らしている人でなければ、ふたつ三つ字が多いだけかもしれないが、やたらと地域の名前の下が長かったりすると、書ききれなくなる。おそらく、住んでいる人だって、同じ地域名を繰り返したりするのは、そのうちに面倒くさくなること必死である。

 こういう場合、旧町村名をどうしても残すからこういうことになる。最近、わざわざ旧町村名を残すように合併後にまたまた変更した話をよその県で聞いたが、冷静に合併を考えてほしい。確かに旧町村名がなくなることは寂しいかもしれないが、合併するからにはそんなことにこだわる必要があるのか、と思うわけだ。むしろ合併で白紙から始めようくらいの気持ちがあれば、そんなことにこだわることはないはずだ。安曇野市なんかには、前例と同じように地域名を繰り返す住所表記が多いようだ。もともと○○町○○という部分の○○が町名と同じ繰り返しになるケースは多い。いわゆる大字名が町名とか村名になっているとそうなるし、またそういう地域がその自治体の中心であったりするから、けっこう人口もそんな表記をされる場所が多い。「安曇野市北穂高」で良いと思うのだが、こだわりは煩雑さを現す。そう思っていろいろ年賀状を見ながら考えていたら、中野市上今井○○○という表記があった。ここには合併前の村名が消えている。旧豊田村の上今井なんだが、市名のあとにいきなり上今井と始まる。豊田村の場合、豊田という地名がないから、おそらく「中野市豊田」という住所はないのだろう。まさに村が消えてしまったわけで、残念がる人もいるだろうが、いさぎよくてこのくらいさっぱりしている方が良いと思うがどうだろう。
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