湯西川日記

fbやツイッターで一年サボりましたが、やっぱりブログです。2016年から復活します。ツイッターの長い版みたいな感じです。

遺品

2012-01-16 21:47:43 | 学習

父親の帽子である。葬式の遺影もこの帽子をかぶっていて、お棺にこの帽子を入れそうになっていたのだが、ものが良いのでもったいないと、ワシが引き取って持って帰った。

この帽子。父は、すごい汗かきで、枕などあっという間にあぶらじみてしまう人だったから、この帽子も、まんま父親の匂いが残っている。

視覚もさることながら、臭覚というのはすごいもので、鮮明に記憶とリンクしている。あの時の匂い。あの人の匂い。たとえば、沈丁花の匂いをかぐと実家を思い出す。今はないが、子供のころ、うわっていた花だ。

この帽子をかぶるのは、もうしばらくして匂いが消えてからだと思う。それまではあまりかぶる気がしない。