エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

懐かしの小旅行

2009-10-07 | 旅行
       【学部講堂 国登録有形文化財】

 還暦を迎えた1昨年、卒業以来初めて大学の同級会が開かれた。折悪く、入院中で出席出来なかった。今回は第2回目、何とか元気で過ごしているので、皆との再会を楽しみに出かけた。身体の心配もあり妻が同伴、帰りに実家へ立ち寄る小旅行となった。

あれから、実に40年の歳月が流れた。互いに老いた顔をみつめた。名前と顔が一致しない旧友もあったが、すぐに紅顔可憐な当時の顔が浮かんできた。40人中、亡くなった友が4人、住所が不明な友4人、今回は12名の出席だった。
 過ぎ去りし青春を、そしてその後の、思えばいつしか過ぎ去った40年の歳月を見つめる機会になった。
あの若かりし時と同じように、酒を酌み交わすことができる自分を感謝した。またも、生かされたいのち、健康の有り難さを思った。

  【湯川秀樹も泊まった特別室《山つつじ》に泊まる:ホテル祥園】


翌朝は、学部を案内していただく予定だった。その前にと、卒論のH研究室で共に学んだT君、Y君、そして妻と、高台にあるH先生のお宅を訪ねた。私たち夫婦は、仲人でもあるH先生とは5,6年ぶりだが、二人は卒業以来40年ぶりの再会だった。
 お元気な先生の近況を嬉しくお聞きしながらつかの間の時が流れた。別れが惜しかった。もっとお話ししたかったが、次の予定もあり、先生ご夫婦に見送られて学部へ向かった。

 学部の事務棟2階の部屋で、私の学んだ研究室の後輩でもあるH学部長からから、大学の現況を伺った。その後、構内の施設や設備を見学したが、素晴らしい発展を続ける学部が実にたのもしく思えた。
 40年の歳月の流れか、構内に林立するヒマラヤスギの大木に驚きながら歩いた。いくつもの新しい高層の研究棟が建っていたが、その狭間にみすぼらしい武道場を見つけた。涙が出るほどに懐かしかった。文字通り青春の汗を流した道場が当時のままに、タイムスリップしたように佇んでいたのだ。その脇には、当時はたしかテニスコートがあった場所に、ゴージャスな学生協が建っていた。

 2年後のまたの同級会での再会を約して、皆としばしの別れを告げた。
 懐かしい青春を回顧する旅となった。ついでにと、学生時代にお世話になった何軒かを訪ねた。
 何年かお世話になった下宿先、家庭教師をしたI君も立派に店を経営していた。 多くの方々にお世話になり、かけがえのない青春を過ごすことが出来た幸せを感謝しながら、懐かしい第2の故郷に別れを告げた。
 

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