エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

しずり雪

2018-02-21 | 日々の生活

  

豪雪の冬が去ろうとしている。

昨夜一時激しく降った雪、じきに止んだようで新雪は5~6cmだ。

今日の最高気温は4時に1.9℃、深雪は46cm、なかなか雪は消えない。

朝、玄関を出ると、庭先のハクモクレンに止まっていたヒヨドリが驚いて飛び立ち、枝の雪がキラキラ輝き舞い落ちた。

見上げる桐、ハクモクレン、梅の木の枝には新雪が縁取り、青空に映えて美しい。

やがて山の端から射し始めた朝日に、雪がはらはらと落ちた。

風はない。きらきら光りながら滑るように落ちる。これをしずり雪(垂り雪)と呼ぶらしい。

杉の林の雪帽子も、次々ふわふわと綿のように舞落ち、砕けて星屑のように散った。

 昔これを風花と表現していたが、どうもひっかかるので調べてみた。

ウィキペディアには、『 風花(かざはな)・・・晴天時に雪が風に舞うようにちらちらと降ること。

あるいは山などに降り積もった雪が風によって飛ばされ、小雪がちらつく現象のこと。とあった。』

木々に積もる雪は、いろいろな姿を見せてくれ、それぞれに美しい。

  

以下、いつか書いた同じ感動

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 枝からの風花 心洗われ感動 

先日の久々の大雪に、庭の桐の木の太い枝が何本も折れた。

降り始めの湿った雪の後の厳しい寒さ、さらに降り積もった雪の重みに絶えられなかった。

今朝は数日ぶりの冬晴れ、朝日が燦然と輝き、雪を踏んで出た庭は穏やかで風はない。

ときおり、未だ残る枝の雪が粉のように舞い落ちた。

この砕け散る雪の粉の美しい輝きに、心が洗われる思いで感動のシャターを切った。

見上げる桐の枝が青空に映え、薄いもやの流れがひときわ美しかった。これを風花(かざはな)というのだろうか。

自然の織りなすこの感動は、冷たい澄みきった空気と恵みの陽の光から生まれた。

でも、この輝く雪のドラマもわずかの時の流れに消えてしまった。

しばらく佇み、ひととき眼に映った美しい感動の記憶をたどった。

取るに足りない一個の人間の感懐に浸った。

ふと、”我が生何処より来たり 去って何処にかゆく”と、良寛の根源的な問いが浮かんだ。

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