嶽南亭主人 ディベート心得帳

ディベートとブラスバンドを双璧に、とにかく道楽のことばっかり・・・

【今日のBGM】河辺公一「高度な技術への指標」

2006-03-02 03:11:13 | ブラスバンド
演奏は今津中。ソニーの吹奏楽課題曲集のvol.2。

この曲のシエナの演奏もCDで聞いたが、ノリ過ぎの嫌いがややあり、技術的な未熟さが散見されても、今津中の演奏の方に好感が持てる。聴いて頂ければ瞭然とするが、これは中学のバンドのレベルではない。伝説の名演の中でも屈指の演奏だと思う。

時は1970年代半ば。「昭和歌謡」が隆盛を極めていた頃。

数年間だけ、まるで彗星のように「ポップス課題曲」が光を放ったときがあった。

この曲も、課題曲然、クリニック曲然とした題名とは裏腹に、その中身は華やかにして軽快なポップスそのもの。私のランキングでは、数ある課題曲の中でベスト1か2を争う名曲である。

高校2年のとき、幸運なことに、この曲を地区の吹奏楽フェスティバルで取り上げ、私の棒振りで演奏する機会に恵まれた。曲の題名どおりの相当の難曲にもかかわらず、仲間達はよく練習し、ノリよく吹きおおせてくれた。いまだに感謝の念に堪えない。

この正月、ブラバン仲間の家に集まって酒盛りをしていたとき、物持ちと整理のよい、あかいけ君の嫁さんが、そのときのプログラムを引っ張り出してきて、見せてくれた。あまりの懐かしさに落涙しそうになった。

あの時、悪戯で、オープニングの後、スウィングに入る前に、

<指揮者をはじめバンド全員によるフィンガースナップ>

を入れてみた。ほんとに愉快だった。さらにあの時、もしもサンバホイッスルが部の備品にあったなら、サンバの部分がさらに愉快になっていたはずだ。

なぜかは知らぬが、課題曲の中でポップス曲が取り上げられたのは、この70年代中葉の数年間だけ。

コンクールでは、ポップス曲は絶滅したと思っていた。

ところが、昨年のコンクール全国大会、NTT西日本中国吹奏楽クラブが、信じられないことに、

トリビュート・トゥ・カウント・ベイシー・オーケストラ(C.ベイシー他、真島俊夫・編曲)

などという曲を自由曲で取り上げ、堂々と金賞を勝ち取ってくれた。

実に痛快である。

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