この週末、長女が中学校時代の友人が働いている北京に行って来た。久しぶりの再会なので、ホテルでずっと話すのだと言っていたのが、せっかくだから天安門と故宮だけは見た方がいいとアドバイスした。だが、結局、天安門には行かなかったそうだ。
実は、一番知りたかったのは、20代半ばになる娘達が北京をどう思うのかということ。先月、台北に行ったばかりなので、台湾と中国の違いをどう感じるのだろうか。
まず、サービスの違い。北京のホテルやマーケットでは、店員が無愛想で、やる気がない印象。これは台北との大きな違いだという。客の様子もずいぶん違う。その友人の話では、外食するときなど、北京人は最大限に着飾り、金持ちに見えるよう見栄を張るという。そう言えば、台北観光に来ていた中国人は、一様にキンキラキンに着飾り、一般の台湾人とは異質な雰囲気を醸し出していた。
北京の友人は、大通りで人にぶつかったら、すぐに謝ったりしてはいけないと釘を指したそうだ。「対不起」と謝ったら、こちらの非を認めたことになる。相手が謝らないのならその必要はないという。長期間北京にいる彼女は、日本人は経済力も技術力も抜群に優秀であるのに、決して威張らない。もっと強い態度に出てもいいのにと思うことも多いそうだ。
この話を聞いて思い至るのは、やはり「中華思想」という言葉。庶民のレベルでは、弱者に対する尊大、強者に対する卑屈という形で、この「中華思想」は現れる。今は敵わない相手と見れば面従腹背の態度を取り、自分が勝つと思えば居丈高に襲いかかる。日中関係を振り返ると、個人でも国家間でもこの繰り返しだったことが分かる。これが「中華思想」の実体なのだろう。
娘が買ってきてくれたキーホルダーには毛沢東の肖像が刻まれ、裏には「好人 一生平安」と書かれていた。何と皮肉な言葉だろうか。この独裁者が大躍進と文化大革命でどれほどの人民を死地に追いやったのか、若い娘は知らないようだ。

実は、一番知りたかったのは、20代半ばになる娘達が北京をどう思うのかということ。先月、台北に行ったばかりなので、台湾と中国の違いをどう感じるのだろうか。
まず、サービスの違い。北京のホテルやマーケットでは、店員が無愛想で、やる気がない印象。これは台北との大きな違いだという。客の様子もずいぶん違う。その友人の話では、外食するときなど、北京人は最大限に着飾り、金持ちに見えるよう見栄を張るという。そう言えば、台北観光に来ていた中国人は、一様にキンキラキンに着飾り、一般の台湾人とは異質な雰囲気を醸し出していた。
北京の友人は、大通りで人にぶつかったら、すぐに謝ったりしてはいけないと釘を指したそうだ。「対不起」と謝ったら、こちらの非を認めたことになる。相手が謝らないのならその必要はないという。長期間北京にいる彼女は、日本人は経済力も技術力も抜群に優秀であるのに、決して威張らない。もっと強い態度に出てもいいのにと思うことも多いそうだ。
この話を聞いて思い至るのは、やはり「中華思想」という言葉。庶民のレベルでは、弱者に対する尊大、強者に対する卑屈という形で、この「中華思想」は現れる。今は敵わない相手と見れば面従腹背の態度を取り、自分が勝つと思えば居丈高に襲いかかる。日中関係を振り返ると、個人でも国家間でもこの繰り返しだったことが分かる。これが「中華思想」の実体なのだろう。
娘が買ってきてくれたキーホルダーには毛沢東の肖像が刻まれ、裏には「好人 一生平安」と書かれていた。何と皮肉な言葉だろうか。この独裁者が大躍進と文化大革命でどれほどの人民を死地に追いやったのか、若い娘は知らないようだ。

