澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

陳綺貞(チアー・チェン)の「太陽」

2009年02月02日 12時08分36秒 | 音楽・映画

陳綺貞のニューアルバム「太陽」(2009年1月リリース)が、日本でも購入できることが分かった。さすが「アマゾン」、さっそく予約した。

http://www.amazon.co.jp/%E5%A4%AA%E9%99%BD-%E9%99%B3%E7%B6%BA%E8%B2%9E-Cheer-Chen/dp/B001QLO29C/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=music&qid=1233552510&sr=8-1

昨年末、台北アリーナで行われたライブコンサートの模様は、youtubeで見ることができる。

http://jp.youtube.com/watch?v=dvIBNnW95fY

このほかの曲もいろいろ聴いてみた。たとえば、「失敗者的飛翔」※という曲は、次のような歌詞が付いている。

※ http://jp.youtube.com/watch?v=miRXfQNCb-M&feature=related

你知道嗎?聽你說話我只需要聽你說話 在你的聲音中,安全的讓我害怕 這是一個快樂的警告,警告我別想逃這個特別的時刻,判斷,絕不會是你想要 你的溫柔,包圍著我,像個沒人愛的傻瓜你的影子,巨大,像喧囂的髒話 在一片歡樂的景象之中,我卻覺得勉強在離別的前夕,找不憂傷的台階下 你承認吧!你也想要體驗英雄般誇張悲壯來不及為你歌唱,你瀟灑而昂楊 在一片荒涼的景象之中,我卻覺得晴朗 ...

試しに、この歌詞をEXCITEの自動翻訳で訳したら、次のようになった。

あなたは知っていますか?あなたを聞いて話をして私があなたを聞いて話をしただなければならないだけ あなたの音の中で、安全なのは私に恐れさせます これは1つの楽しい警告で、私にこの特別な時間を逃げたくなってはいけないことを警告して、判断、あなたが決して要るのでありません あなたのやさしさ、私を包囲して、個のようで人の愛する馬鹿者のあなたの影がない、巨大で、騒ぎ立てる下品な言葉のようです 一面の歓楽の光景の中で、私が無理強いして別れると感じます前夜、憂え悲しまない石段の下で探します あなたは承認しているようにしましょう!あなたも英雄の類を体験して誇張したいです悲壮に歌うことに間に合わないであなたになって、あなたはあか抜け楊をもたげます 一面の荒涼とした光景の中で、私は晴れ渡っていると感じます ...

これはちょっとどうかと思われる日本語だが、何となく分からなくもない。陳綺麗は、今年34歳、学生(国立政治大学哲学系)時代のストリート・ミュージシャン活動を加えると、十数年のベテランということになる。
シンガー・ソングラーターとして、さりげない日常をうたうところが、彼女の持ち味だ。
youtubeで彼女を聴いた人は、「何か日本の誰かに似てるよね」「ちょっと古いフォークという感じだね」といった印象を持つかも知れない。

だが、ちょっと台湾社会の状況を振り返ってみたい。
彼女が音楽活動を始めた時期は、ちょうど台湾政治の民主化の時期と重なる。周知のように、李登輝総統が登場するまでの台湾は、国民党の独裁政治が続き、外省人によって支配されてきた。
学校教育では、「光復大陸」のスローガンのもと、「中華文明礼賛」の教育が続けられた。国民党政権にとっては、台湾はあくまで「仮の住まい」であるため、台湾の歴史や文化が顧みられることはなかった。
李登輝総統の登場により、台湾人は初めて自己のアイデンティティに触れることが許されたのだ。

陳綺貞のルーツが、外省人であるのか本省人(もともとの台湾生まれ)なのかは知らない。歐陽菲菲麗君(テレサ・テン)は、外省人であり、翁倩玉(ジュディ・オング)もその経歴からして外省人だろう。

ともあれ、李登輝氏の登場以来、大衆芸術の分野でも、あらゆる試みが可能になった。陳綺貞の歌は、豊かで洗練された都市生活の中で個人の恋愛を歌うのだが、こんな歌が許されるようになったのは、ごく最近なのだという事実を忘れるべきではないと思う。
私は彼女を「台湾のユーミン(初期の)」のようだと思っている。ユーミン(荒井由実)の歌は、当時流行っていた「社会的」「反戦的」な歌詞に背を向け、あくまで私的な恋愛を歌い続けた。陳綺貞の歌を聴くと、不幸な歴史を背負わされた台湾でもようやくこういう時代がやって来たのだという思いがする。

http://jp.youtube.com/watch?v=LIxeYGCsPc4&feature=related
(陳綺貞「旅行的意義」)

你看過了許多美景
你看過了許多美女
你迷失在地圖上 每一道短暫的光陰
你品嚐了夜的巴黎
你踏過下雪的北京
你熟記書本裡 每一句你最愛的真理

卻說不出你愛我的原因
卻說不出你欣賞我哪一種表情
卻說不出在什麼場合我曾讓你動心
說不出離開的原因

你累計了許多飛行
你用心挑選紀念品
你搜集了地圖上 每一次的風和日麗
你擁抱熱情的島嶼
你埋葬記憶的土耳其
你流連電影裡美麗的不真實的場景

卻說不出你愛我的原因
卻說不出你欣賞我哪一種表情
卻說不出什麼場合我曾讓分心
說不出旅行的意義

勉強說出你為我寄出的每封信
都是你離開的原因 你離開我
就是旅行的意義

ポップス・ファンの若者は、もしかすると彼女の歌を「古くさい」「単純すぎる」などと感じるかも知れない。それはそれでいいのだが、、むしろ彼女の音楽は、60-70年代のポップスに親しんだオッサンに向いているかも知れない。
根っから西洋音楽崇拝が染みこんでいて、クラシックの「名盤鑑定」に精を出したり、マントヴァーニのような「ムード音楽」ごときまで後生大事に集めるオッサン達にこそ、ぜひ聴かせたい。これを聴くと、心が洗われて、「純粋」?だった”あの頃”を思い出すかもね…。(無理か~)

 




 



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