澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

今年のNHK「戦争回顧番組」がひどすぎる

2023年08月13日 19時03分04秒 | マスメディア

 明後日、78回目の「終戦記念日」。戦争体験者は減少の一途だが、その体験を伝えるのは我々の役割だとばかりに、今年もNHKは「戦争回顧番組」のオンパレード。

 このブログでも毎年指摘しているところだが、NHKの番組劣化はとどまることがない。戦争体験の風化が、もっともらしい「戦争と平和を考える」番組を作り出していると言えるだろう。すなわち、「新たな戦争資料を発掘」したと喧伝し、現在の視点で過去の戦争を断罪しても、戦争体験者から異論を挟まれるリスクはなくなった。だから、NHKのディレクターは、やりたい放題ができるわけだ。

 今年のNHK戦争回顧番組の「白眉」は、「アナウンサーたちの戦争」(8月14日放送予定)だろう。民放ラジオなどなかった戦前においては、NHKラジオは唯一の放送媒体だった。(もちろん、TVなど存在しなかった。)この度の番組において、そのNHKラジオ局アナウンサーたちが、個人として「反戦思想」「厭戦の意思」を持っていたなどと言い出すのであれば、NHKの「歴史偽造」もここまで来たのかと思わざるをえない。その意味で、明日の放送内容については注視している。

 結局、公共電波を独占し、巨額の受信料を貯めこんだNHKは、特定の方向へ世論誘導する番組作りを目指しているかに見える。一言でいえば「平和憲法」に基づく空虚な平和主義、お花畑の中に国民を置き留めておくという思惑なのだろう。
 腐りきったNHKには「受信料拒否」しか対抗手段はないのだろうな、と思う。 

 

 

「戦争と平和」について考える、番組やコンテンツをお届けします

 

 

5月に開催されたG7サミットでは、各国の首脳が被爆地・広島を訪れ、世界中で平和への機運が高まりました。一方、ウクライナへの軍事侵攻を止めないロシアは、核戦力の増強を宣言するなど、緊張が続いています。

そうしたなか、SNSなどを通じて、若い世代も戦争について考える機会がこれまで以上に広がっています。NHKは、太平洋戦争終戦から78年にあたる8月、ドキュメントやドラマ、ラジオ、デジタルといったさまざまなアプローチでこれからの時代を担う世代をはじめとした視聴者のみなさまに、「戦争と平和」について改めて考えていただく番組やコンテンツをお届けします。

ドキュメンタリー

NHKスペシャル「いのち眠る海~最新調査で明かす太平洋戦争~」

【放送予定】8月5日(土)午後10:00~10:49

太平洋戦争では、軍の艦船だけでなく、膨大な数の民間船や航空機がアメリカ軍によって沈められ、30万もの命が海の底に沈んだままとされる。戦後80年近くが過ぎ、これまでほぼ手付かずだった海における調査や遺骨収集が進もうとしている。遺族の強い求めで国が乗り出した遺骨収集事業にNHKは同行取材。一方、1944年6月、日本海軍が事実上「崩壊」に追い込まれたマリアナ沖海戦があったサイパンやグアムの沖合では、研究者と共に「フォトグラメトリー」と呼ばれる最新技術で海底の船や航空機の残骸を相次ぎ3Dモデル化。この海域で壊滅した日本の航空部隊の姿が明らかに。圧倒的な潜水映像とともに、海の底から「日本の戦争」の実相を描き出す。

NHKスペシャル「原子爆弾・秘録~謎の商人とウラン争奪戦~」

【放送予定】8月6日(日)午後9:00~9:49

世界に1万2千発以上存在する核兵器。ウクライナ侵攻後、世界が核兵器への依存を強める中、その数は再び増加に転じることが懸念されている。その核兵器を製造するうえで欠かせないのがウラン。1938年に初めて核分裂が発見されて以来、“核の力”を求める国々はその確保に奔走してきた。そのホットスポットとなってきたのが、アフリカ・コンゴ民主共和国にあるシンコロブエ鉱山。世界で最も高純度のウランが産出された鉱山だ。歴史の出発点は、広島・長崎に投下された原子爆弾の主原料となったこと。今回、その過程を克明に記した膨大な未公開資料が見つかった。
浮かび上がってきたのは、シンコロブエウランをひそかにアメリカに持ち込んだある商人の存在が歴史を大きく動かしていた事実。さらに、アメリカがウランを独占したことで、ナチスドイツへの「対抗的防衛」としていた開発目的を、戦後の世界を支配する「最終兵器の開発」へと変えていったことも明らかになってきた。第二次世界大戦以降も、シンコロブエ鉱山は、米ソの原料争奪の現場となったほか、新たに核を持とうとする国々が接近するなど、核拡散の震源地となっていく。繰り返されてきた“核の力”を求める国家の姿と思惑を描く。

NHKスペシャル「発見 昭和天皇 御進講メモ~戦時下 知られざる外交戦~」

【放送予定】8月7日(月)午後10:00~10:59

昭和史を書き換える新資料が発見された。日中戦争から太平洋戦争の時代、12年間にわたって、昭和天皇に国際情勢を進講し続けた宮内省御用掛・松田道一の膨大なメモである。外務省に集まる国際情報を毎週木曜日、509回進講。それが開戦、終戦をめぐる天皇の決断に大きな影響を与えたことが明らかになってきた。
太平洋戦争開戦前、ドイツ軍の進撃に「モスクワ陥落か」と何度も伝え、昭和天皇はドイツの覇権を前提に国際情勢を考えるようになる。それでも、松田はバチカンやスウェーデンなどの中立国情報も報告。天皇はローマ・カトリック教会の影響力に注目、「法王庁の反共主義と平和主義とは我国の国策にも副ふ」として、1942年バチカンと外交関係を樹立する。しかし、終戦間際、日本はソ連を仲介とした交渉に望みを託し、バチカンによる和平工作がいかされることはなかった。翻刻したご進講メモをAIで分析、第一線の研究者が読み解き、国際情報戦と天皇という新たな視点から戦争を見つめていく。

北海道スペシャル「北海道兵、10805人の死 」

【放送予定】8月11日(金・祝)午後10:15~11:00<北海道内で放送>

米軍が“ありったけの地獄”と呼んだ沖縄戦で、10805人もの北海道兵が戦死した。死者が1万人を超えるのは、日本の端と端、沖縄県と北海道の出身者だけである。だが、戦死公報を見ると、「誰が、どこで死んだのか」だけしか記載されていない。彼らはどのように死んだのか。死に至るまでどのように生きようとしたのか。戦後78年、消えつつある記憶の断片を、沖縄と北海道ですくい集める。
※放送後1週間はNHKプラスで配信します。

NHKスペシャル「新・ドキュメント太平洋戦争1943 国家総力戦の真実 前編」

【放送予定】8月12日(土)午後10:00~10:49

太平洋戦争当時を生きた人々が残した日記や手記「エゴドキュメント」をもとに、終戦から80年となる2025年にかけて、戦争の時代の空気を追体験していく大型シリーズの第3弾。1941年の開戦直後、破竹の勢いで太平洋を席巻した日本だが、翌42年、アメリカ軍の攻勢を受けミッドウェー・ガダルカナルで大敗。そして突入した1943年は、戦争への国家的動員がいっそう進み、日米が相互に憎しみを募らせていった年でもある。「総力戦」のかけ声の下、いわば“不要不急”の仕事をしていた市民が徴用され、軍需産業の現場へ。当初「国の役に立てる」と人々は喜んでいたが、不慣れな仕事、物資不足で効率は低下、次第に「国家の怠慢」「失望」の声が漏れるようになる。そうした中、日本社会を揺るがした二つの衝撃的なニュースが。連合艦隊・山本五十六司令長官の戦死と北の前線・アッツ島守備隊の「玉砕」。大本営は敵愾心てきがいしんをあおり、人々は「国家の一大事」「敵を討つ」との意識を高める。そして、中学生から大学生などの若者が戦場に駆り出されることになっていく。

NHKスペシャル「新・ドキュメント太平洋戦争1943 国家総力戦の真実 後編」

【放送予定】8月13日(日)午後9:00~9:49

1943年をひも解く後編では、敵への憎しみをかき立て、凄惨せいさんな戦いへと突き進んでいった日本とアメリカの転換点に光をあてる。今回、アメリカ軍の兵士やジャーナリストがつづった膨大な手紙やメモを発掘。「玉砕」覚悟の作戦を仕掛ける日本軍を目の当たりにした兵士は、「最後の一兵が死ぬまで戦う狂気」に直面し、恐怖にとらわれていく。一方、日本国内では、<鬼畜米英>のスローガンが生み出され、陸海軍は少年兵の応募資格を14歳まで拡大。教師や親に背中を押された中学生は「反対を述べれば、国賊呼ばわりされる」と志願に踏み切った。
南太平洋で激しい攻防を繰り広げた日米両軍は、タラワ島で激突。米海兵隊が撮影した凄惨な戦場の実態は、アメリカの市民に衝撃を与えた。「日本人を一人残らず殺さない限り、戦争は終わらない」日米両国で高まる憎しみの連鎖は、1944年以降、太平洋戦争をさらに凄惨なものへと変えていく。

NHKスペシャル「Z世代と“戦争”」

【放送予定】8月15日(火)午後7:30~8:42

太平洋戦争の終結から78年。Z世代と呼ばれるいまの若者たちは「戦争」についてどのように考えているのだろうか。NHKが2年前に行った調査では、太平洋戦争の結果について、「日本が勝った」「引き分けた」「わからない」などと回答した10代が男性で13%、女性で18%に上った。その一方で、ロシアによるウクライナ侵攻以来、これまで“遠い存在”だった戦争を“自分と地続きのこと”として関心を持つようになったという声が、若者たちから上がり始めている。NHKはこの夏、改めてZ世代の3千人を対象に独自のアンケートを実施。「戦争について知りたいことは何か」「日本が戦争に巻き込まれたらどうするか」「メディアが発信する戦争の情報に関心はあるか」など、戦争への意識について調査を行った。その結果をふまえて、全国の若者や専門家をスタジオに呼び、NHKが過去制作してきたさまざまな戦争関連のNスペなども材料にしながら、過去や現代の戦争について議論を交わす。戦争を直接経験していない日本人が大多数となる中、戦争や平和についてどのように考えればいいのか。Z世代の本音をヒントに考えていく。

新日本風土記「鎮魂の旅」

【放送予定】8月15日(火)午後9:00~9:59

世界中を巻き込み、耐え難い悲劇と混乱をもたらした昭和の戦争。300万人にのぼる非業の死者を出し、日本各地に深い傷跡と悲しみを残していった。終結から80年近くが経ってもなお、亡き人びとの魂は広い日本の風土のなか、それぞれの形で記憶され、伝えられ、慰められている。新日本風土記ではこれまでも風土に残る戦争の記憶を紹介してきたが、8月15日の放送を機に、そのテーマを掘り下げてお届けする。
さまざまな形で人びとの暮らしを守った軍都の防空壕、最愛の家族を失った戦災孤児が見つめる下町の戦争、戦前・戦中・戦後と流転を繰り返した開拓の村、マグロ漁の島の過酷な記憶を語り継ぐ若者。
変わりゆく時代にもう一度私たちの心に留め、次に受け継いで行きたい歴史がある。美しい風土と人々の暮らしの中に眠る「戦禍の記憶」を訪ねる、祈りの物語です。

ETV特集「語られなかったサイパン~慰霊の旅 30年の記録~」

【放送予定】8月26日(土)午後11:00~11:59

太平洋戦争で日本の民間人を巻き込んだ初の戦場となったサイパン。1944年夏、強大な米軍が上陸、日本軍は玉砕し、サトウキビ栽培で生活を築いていた日本人移民も1万人以上が犠牲になった。その遺族が毎年続けてきた慰霊の旅に長期にわたり同行取材した膨大な証言が残されている。捕虜を出さないために日本兵や身内の手で奪われた幼い命。憎しみを募らせた米兵による民間人への残虐行為。そして、日本の統治や戦争が強いた先住民チャモロや朝鮮人労働者の犠牲。重い記憶を背負った人々を30年以上にわたり取材。遺言ともいえる証言から、今まで語られることのなかったサイパン戦の実像に迫る。

ドラマ

特集ドラマ「軍港の子 よこすかクリーニング1946」

【放送予定】8月10日(木)午後10:00~11:13

戦後の神奈川県横須賀。米軍が駐留しアメリカの意向に振り回される大人たちは、保護すべき子どもにかまう余裕はない。自分たちの力だけで生き抜くしかない戦争孤児たちは、米兵の靴磨きやたばこ拾い、時に犯罪に手を染めていた。が、あるきっかけで「クリーニング」の仕事に出会う。犯罪ではなく汗を流して働き、人に感謝されてお金を稼ぐ。自分たちが“生きていても良い”と思える経験によって、孤児たちは笑顔を取り戻し始める。自分たちの稼ぎで「家を借りて暮らす」というささやかな夢を抱くようになった子供たちだったが、さらに過酷な現実に襲われることになり…。

【出演】小林優仁、髙橋 來、村山輝星、原田琥之佑、岡橋亮汰 阿久津慶人、阿部紗英(語り)
三浦誠己、岡部たかし、仲野太賀、松岡茉優、田中麗奈 ほか

NHKスペシャル「アナウンサーたちの戦争」

【放送予定】8月14日(月)午後10:00~11:30

太平洋戦争では、日本軍の戦いをもう一つの戦いが支えていた。ラジオ放送による「電波戦」。ナチスのプロパガンダ戦に倣い「声の力」で戦意高揚・国威発揚を図り、偽情報で敵を混乱させた。行ったのは日本放送協会とそのアナウンサーたち。戦時中の彼らの活動を、事実を元にドラマ化して放送と戦争の知られざる関わりを描く。
国民にとって戦争はラジオの開戦ニュースで始まり玉音放送で終わった。両方に関わったのが天才と呼ばれた和田信賢アナと新進気鋭の館野守男アナ。二人は大本営発表の勝利を力強く伝え国民を熱狂させた。同僚アナも南方占領地に開設した放送局に次々と赴任し、現地の日本化を進めた。やがて戦況が悪化すると、大本営発表を疑問視する和田と「国家の宣伝者」を自認する館野は伝え方をめぐって激しく衝突。出陣学徒を勇ましく送り出す実況を任され、ただ苦悩する和田を妻・実枝子が叱咤しったし目覚めさせる。そして館野もインパール作戦の最前線で戦争の現実を自ら知ることになる。

【出演】森田 剛(和田信賢)/橋本 愛(和田実枝子)/高良健吾(館野守男)/安田 顕(米良忠麿) ほか

【作】倉光泰子

ラジオ

アナウンサー百年百話「ラジオが伝えた戦争」

【放送予定】8月2日(水)、9日(水)、16日(水)、23日(水)午後10:00

日本が戦争へと向かう中、国威発揚のためのメディアとして機能したラジオ。伝え手であるアナウンサーたちは、どうすれば国民に情報が届くのか模索し続けていた。個性を消した「淡々調」から、強い発声の「雄たけび調」への変化、戦局が悪化する中では、原稿の修正や隠蔽も行われるようになる。さらに戦後、価値観が大きく変わる中、伝え方はどう変わったのか、何が聞く人の心をとらえるようになったのか。当時の貴重な音源から4回シリーズで探る。

【ゲスト】梯久美子(ノンフィクション作家)、太田奈名子(清泉女子大学専任講師)

【司会】山田賢治アナウンサー

 


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