澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

中国鉄道大紀行

2007年10月02日 00時38分15秒 | Weblog
「中国鉄道大紀行」(NHK)は、やはり何となく見てしまう番組だ。
親の七光りを一身に浴びたような関口知宏が、意外にも回を重ねるに従って、適役と思えるようになってきた。中国語も上手になったし、淡々としているところが好感が持てる。

今夜は列車の中で女子高校生と話をしていた。全寮制の高校へ帰るところだという生徒達は、「インターネットカフェに行って、アメリカのミステリー映画を観たい。でも、禁止されているから行けない。」などと率直に話していた。関口に手作りの月餅をくれた子もいて、「なかなか渋い味だ」などと感想を話していた。きっと美味しくはなかったのだろう。でも、ごく自然な会話にはほっとするものがある。

約40年前、韓素音(ハン・スーイン)という作家が「2001年の中国」という本を書いたことを思い出した。彼女は「慕情」の作者として有名だったが、文革と毛沢東を礼賛して、その本を書いた。そこには、21世紀の中国は真の社会主義を確立し、人類の希望となるだろうと書かれていた。
その後、彼女の中国での取材が、すべて”やらせ”だったことが暴露された。彼女の取材先には、あるはずのない豊富な食料が並べられ、革命の理想を語る”当局の語り部”たちが揃えられていたというのだ。

現在の中国は、まあ普通の国になったようで、上記の高校生も当局の回し者ではないはずだ。40年前、「ユートピア」を信じた人は、いま何をしているのだろうか?