政府、社会の問題、提言など

社会、経済、政治などの問題点について投稿して行きます。 又、テレビ報道しない重要な出来事や、注目すべき出来事も対象です。

安保関連法案 その後の流れ~安倍氏らは、プロの学者や弁護士の意見を尊重し「従うべき」(2)

2015年06月13日 08時43分28秒 | 政治・自衛隊


(1)の続き。



憲法解釈、将来再変更も 安保法案、防衛相「違憲でない」
2015/6/11

 中谷元・防衛相は10日の衆院平和安全法制特別委員会で、集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法案について「従来の憲法解釈との論理的整合性と法的安定性に十分留意している。憲法違反であるとは思っていない」と表明した。

将来、安保環境が変われば解釈が再変更される可能性にも言及した。

野党は9日に示された「合憲」との政府見解は根拠が不明確だと批判。

憲法学者らが指摘した安保関連法案の違憲性に関する論議は平行線をたどった。

 中谷氏は、解釈変更した昨年の閣議決定をめぐり5日の特別委で「憲法をいかに法案に適合させていけばいいのかという議論を踏まえた」とした答弁について「趣旨を正確に伝えられなかった。撤回したい」と述べた。

 将来的な解釈変更に関し「時代の背景とともに、憲法で許される必要最小限度の範囲で政府として考えている。これからも考えていく」と語った。質問した民主党の寺田学氏は「法的安定性が損なわれる」と批判した。

 横畠裕介(よこばたけ・ゆうすけ)内閣法制局長官は、法案の合憲性について「わが国に明白な危険が及ぶ場合に限定しており、憲法9条の下でも許容される」と強調した。

 一方、解釈をさらに緩和し、全面的な集団的自衛権行使を容認することは否定した。


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https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=161748&comment_sub_id=0&category_id=256




自民・高村氏「たいていの憲法学者より私は考えてきた」
2015年6月11日11時35分


■高村正彦・自民党副総裁

 枝野幸男・民主党幹事長が「高村さんは、司法試験に受かる程度の憲法の勉強はしたと思うが、それ以来憲法学者のように憲法をずっと勉強してきたのか」というようなことを言っていた。

私は、憲法の法理そのものについて学者ほど勉強してきた、というつもりはない。

だが、最高裁の判決の法理に従って、何が国の存立をまっとうするために必要な措置かどうか、ということについては、たいていの憲法学者より私の方が考えてきたという自信はある。

枝野さんがあまり考えてこなかったからといって、他の政治家がそういうことを考えてこなかったと速断するのはどうかと思う。(朝日新聞などの取材に)


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http://www.asahi.com/articles/ASH6C3QXTH6CUTFK003.html




安保法案:保守系の重鎮4人が反対表明
毎日新聞 2015年06月12日 19時03分(最終更新 06月12日 21時06分)



1枚目/5枚中
安保関連法案に反対するため日本記者クラブでの記者会見に臨んだ手前から武村正義氏、藤井裕久氏、亀井静香氏、山崎拓氏=2015年6月12日、後藤由耶撮影
http://mainichi.jp/graph/2015/06/13/20150613k0000m010044000c/001.html



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2枚目/5枚中
山崎拓・元防衛庁長官が公表した声明文
http://mainichi.jp/graph/2015/06/13/20150613k0000m010044000c/002.html




3枚目/5枚中
藤井裕久・元財務相が公表した声明文
http://mainichi.jp/graph/2015/06/13/20150613k0000m010044000c/003.html




4枚目/5枚中
武村正義・元官房長官が公表した声明文(1枚目)
http://mainichi.jp/graph/2015/06/13/20150613k0000m010044000c/004.html



5枚目/5枚中
武村正義・元官房長官が公表した声明文(2枚目)
http://mainichi.jp/graph/2015/06/13/20150613k0000m010044000c/005.html



 集団的自衛権行使容認を柱とする安全保障関連法案について、山崎拓・元防衛庁長官ら戦前生まれの政治家4人が12日、日本記者クラブで記者会見を開き、「歴代政権が踏襲してきた憲法解釈を一内閣の恣意(しい)によって変更することは認められない」などと反対を表明した。

出席したのは山崎氏のほか亀井静香・元金融担当相=無所属、武村正義元官房長官、藤井裕久元財務相。

亀井氏以外は政界を引退しているが、いずれも要職を経験した名だたる保守系政治家だ。

彼らがなぜ、反対の声を上げたのか。会見の模様を詳報する。【石戸諭/デジタル報道センター】


 「我々の共通点は戦前生まれで、戦争を直接、間接に体験した」。

防衛政策に詳しい山崎氏はこう切り出した。

4人に共通するのは、集団的自衛権行使容認に対する強い危機感だ。

 「安保法制は集団的自衛権行使容認の法整備、自衛隊の活動の舞台を地球規模に広げること。この二つが大きな柱になっている。前者に注目が集まり、自衛隊の海外活動の強化という観点が議論されなくなっている。(安倍晋三総理は)『積極的平和主義』の名の下に、審議を進めているが、この言葉に確たる定義はない。今でも日本は積極的平和主義に徹している。裏付けになっている憲法上の理念は9条に書かれている。『積極的平和主義』は、軍事力を使うことが『積極』の部分に当たるのではないか。これはやってはならない。後方支援は兵站(へいたん)活動であり、戦闘行為をやるということだ」(山崎氏)

 亀井氏は国会での議論を批判した。

「(自衛隊員に)リスクがあるかないかなんて生易しいものではない。一内閣で議論を進め、しかもそれを一国会でやる。子供が考えてもむちゃなことがまかり通ろうとしている。国会議員だけで国是を変更していいのか。(国の)基本の問題は国民の意思を問うのが当たり前だ」

 藤井氏は「集団的自衛権行使容認に問題の根がある。(存立危機事態など武力行使の)『新3要件』はインチキだと思っている。すべて個別的自衛権の話だ」と語気を強めた。「集団的自衛権とは対等な軍事同盟を意味する。中国との問題は、軍事同盟ではなく国連で対応すべきだ。このままでは日本が誤った道を歩む」と警告した。

 武村氏は「安倍さんは70年続いた『平和主義』をがらりと変えようとしている。海外で武力行使をしない日本が、行使できる国になる。『専守防衛』こそが最大の抑止力ではないか。安易な解釈改憲という道で、議論が未成熟なまま一挙に手をつけようとしている」と指摘。さらにこう提起した。「自衛力を強化する道を選ぶことはあってもいいだろう。集団的自衛権の導入が必要と考えるなら堂々と国民投票を前提にした憲法改正の道を歩むべきではないか」

 山崎氏は自身の戦争体験にも触れ、「空襲で天井を突き抜け焼夷(しょうい)弾が落下してきた。不発弾だったので、命は助かった。山に上がったら福岡市全体が燃えさかっていた。翌日、町中に遺体がごろごろしていた。目を背けるような状況があった」と振り返った。

 自民党内で戦争を体験した議員が減るにつれ、安全保障関連の議論が変質してきたという。「今の自民党の政治家はことごとく戦争を知らない世代。平和と安全は、空気や水と同じようにタダで手に入るという感覚を持った世代。安全保障問題に関心がない」(山崎氏)

 藤井氏は会見に先立って配布した声明文で、安倍政権に対してこう警告した。「現総理の祖父・岸信介(元首相)が現行憲法では海外派兵はできないし、したがって憲法改正が必要だと考えていたことを重く受け止めるべきである」


http://mainichi.jp/select/news/20150613k0000m010044000c.html




安保法制「違憲判決なら総辞職に値」 民主・岡田代表
2015年6月12日20時05分

 民主党の岡田克也代表は12日、安全保障関連法案が成立した後に最高裁で違憲判決が出た場合、「その時の内閣が安倍内閣かどうかわからないが、内閣総辞職に値する」と述べ、法案の成立を目指す安倍政権を批判した。

国会内で行われた会見で語った。


特集:安全保障法制


 同党は関連法案について違憲との立場を取っており、岡田氏は「これだけ(違憲かどうか)議論になりながらそれを強行的に採決して作り、違憲となれば、大きな責任を負う」と述べた。

ただ法律が違憲かどうかは具体的な争いの中で判断されるため、「具体的な事例が出てこないと訴訟にならない。(判決時は)安倍内閣とは違う内閣になっているのが普通だ」とも語った。


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http://www.asahi.com/articles/ASH6D5FXXH6DUTFK012.html




安保法案を議論…山崎元副総裁と古賀元幹事長
2015年06月12日 23時27分


 深層NEWS


 自民党の山崎拓元副総裁と古賀誠元幹事長は12日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、集団的自衛権行使を限定容認する安全保障関連法案について議論した。

 山崎氏は「与野党で話し合い、合意できる内容に改めた方がいい。法案が成立すれば我が国の平和主義が損なわれる」と述べ、法案に反対する考えを示した。

古賀氏は法案に関する自民党内の議論が低調だったと指摘した上で、「政治の貧困だ。党内議論、政府の進め方に怖さを感じる」と語った。

 山崎氏は同日、都内の日本記者クラブで行われた記者会見にも、亀井静香衆院議員(無所属)、武村正義元官房長官、藤井裕久元財務相とともに出席。同様の考えを表明した。

2015年06月12日 23時27分 Copyright © The Yomiuri Shimbun


http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150612-OYT1T50170.html





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安保関連法案 その後の流れ~安倍氏らは、プロの学者や弁護士の意見を尊重し「従うべき」(1)

2015年06月13日 08時38分38秒 | 政治・自衛隊
砂川判決が集団的自衛権行使容認の根拠に使われていることについて、記者会見する(左から)内藤功弁護士、新井章弁護士ら=12日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2015061200853&p=0150612at41&rel=pv



自民党・安倍氏らは、政治家のプロではあるが、「憲法研究のプロ」ではない。

200名以上の数多くの「憲法学者」から「違憲」と指摘されているのだから、「素直に考え直すべき」、と言える。

「子供のダダコネ、言い訳」のような事は、やめた方が良い。

安倍氏らも「立憲主義」を尊重する必要がある事は理解しているはずだ。

ましてや日本の首相が、これを崩すような事があったら、「世界各国からも「日本の政治」自体が不審に思われる」事になると言う事だ。

安保関連法案について、今まで国民に対し、「フルオープンで話し合いがなされてきたのか?」と言う事が、その後のゴタゴタに繋がっているのだ。

従来の決定事項に対し、国民に「詳しい事を話さず」、「安倍氏の限定した仲間ら」で、「勝手に話しを進めてきたツケ」が「今、噴出している」と言う事が言える。

野党が反対し、多くの国民も反対しているのは当然の結果、と言える。


参院で、安倍氏自身の考え方が通らない場合、衆院に戻して、「ゴリ押しで法案を通すやり方」も「本来行うべきではない」と言う事が言える。

「何の為に参院があるのか?」、と言う事に繋がって行く。

「ゴリ押しで法案を通すやり方」は、参院を冒涜していると言う他はない。

与党、自民党・公明党は、「そのような事を恍けて行い続けても良いのか?」、と言う事が問われている。




各記事参照


「砂川判決」根拠は強弁=安保法案撤回求める-弁護団


 安全保障関連法案をめぐる議論で、自民党の高村正彦副総裁らが集団的自衛権の行使を認める根拠として、1959年の砂川事件の最高裁判決を持ち出していることについて、元被告の弁護団が12日、東京都内で記者会見し、「国民を惑わすだけの強弁だ」と批判する声明を出した。

 弁護団は、高村氏が同様の主張をした昨年も声明を出した。

今回は「最高裁判決は、米軍駐留は憲法9条に違反するかといった点について示しただけで、集団的自衛権の在り方や行使に触れるところは全くない」と指摘。

「一刻も早く提案している法案を撤回すべきだ」と求めた。

 会見した新井章弁護士(84)は「高村氏がなぜ最高裁判決にこだわるのか分からない。法案の正当性に自信がないから、寄りすがるのか」と推測。

山本博弁護士(84)は「学者に違憲だと言われて判決を引っ張り出してきたが、最高裁は集団的自衛権について何も言っていない」と強調した。

 内藤功弁護士(84)は、当時の田中耕太郎最高裁長官が米側に最高裁判決の内容の見通しなどを伝えていたことが米公文書で明らかになったとして「不当な判決で、引用すること自体が適切でない」と批判した。

(2015/06/12-19:55)


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http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2015061200853&j4




安保違憲指摘の学者「呼ぶのが間違い」 自民総務会長
2015/6/6 19:54


 自民党の二階俊博総務会長は6日のTBS番組の収録で、衆院憲法審査会の参考人質疑で党推薦の憲法学者が安全保障関連法案を「憲法違反」と指摘したことについて「こういう人を呼んでくるのが間違いだ」と述べ、党の関係者を批判した。

「党の方針は初めから決まっている。あくまで参考意見で大ごとに取り上げる必要はない」とも語った。


関連キーワード
二階俊博、TBS


http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS06H1Y_W5A600C1PE8000/




安保議論に原発問題ないのは不思議 山本代表

2015年06月07日 11:27

 生活の党の山本太郎代表は安保法制に原発の問題が取り上げられていないことに「不思議な気分になる」と6日までの記者会見で記者団の質問に答えた。

 山本代表は記者団から安保法制審議の中でまだ原発の問題が出てきていませんがと問われ「海岸線沿いにこれだけ原発がある国というのは攻められた時に一発で終わりにできる。

テロリストを送りこむことでも終わりにすることができるかもしれない。

例えば、核ミサイルでなくても、ミサイルを飛ばし、それが原発施設内に着弾すれば、核ミサイルになる」と危険性を提起。

 山本代表は「安全保障問題を声高に語っているけれども、その本質的なところ、憲法9条の問題であったり、今まで議論してきたりした部分もあるけれども、この国を守るためにどうするかということを話し合わなければいけない。

この国にはこれだけの危険施設が溢れているのに、それをすっとばして話していることに不思議な気分」と原発施設問題が安全保障議論から欠落しているのではないかと疑問を呈した。(編集担当:森高龍二)


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http://economic.jp/?p=50018




安保法案撤回と参考人・憲法学者への謝罪求める=社民・又市氏
2015年6月8日 21:57
記事提供元:エコノミックニュース

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 社民党の又市征治幹事長はさきの衆院拳法審査会に参考人出席した与党側推薦の憲法学者も含め、参考人の憲法学者全員が、集団的自衛権行使を認める安保法案は「憲法違反」との意見を明確にしたことを受け「法案は違憲との指摘を政府は真摯に重く受け止め、現在審議中の法案をすみやかに撤回すべき」との談話を6日までに発表した。

 また、菅義偉官房長官が、記者会見で「全く違憲でないと言う著名な憲法学者もたくさんいる」と語ったことに対しては『たくさんいるなら、是非、(その学者の名を)挙げてほしい』と反論。

 あわせて、参考人の憲法学者が、法案は違憲としたことに対し「審議には影響ない」と記者団に答えたことに対し「そもそも参考人招致は広く有識者や専門家の専門的・政策的な識見等を議会の審議に反映させるところに意味があり、審議に影響がないというのなら、参考人質疑という制度自体が無意味ということになる」と問題視。

 又市幹事長は「与野党合意の上、それぞれの立場から招致した参考人の意見をないがしろにするのみならず、立法の参考に資するという参考人制度も否定するもの。

内閣で重要な地位にある者の発言として看過できるものではなく、発言の撤回と参考人への謝罪を求める」と官房長官の記者会見での発言を強く批判した。(編集担当:森高龍二)


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http://www.zaikei.co.jp/article/20150608/253203.html




世論も「違憲」批判拡大…安保法案ムード一変で官邸に焦り

2015年6月9日



剛腕・小沢一郎氏も動きだした(C)日刊ゲンダイ
http://www.nikkan-gendai.com/articles/image/news/160573/21335


 安保法案の成立を確信していた安倍自民党が焦りだしている。憲法学者3人が「憲法違反」と揃って明言したことで、世論のムードが一変してきたからだ。

「自衛隊員のリスク」や「事態の具体的要件」といった各論ばかりで、チンプンカンプンだった国民も、「そもそも違憲の法律を作っていいのか」という本質に気づき始めた。

国民をケムに巻いて、数の力で押し切ろうとした安倍シナリオが狂ってきた。

 この週末、安保法案に対する批判が各地で一気に広がった。

 6日、都内で開かれた「立憲主義の危機」シンポジウムは700人収容の会場から人があふれ、1400人が詰めかけた。

7日に大阪弁護士会が開いた野外集会には4000人が参加、「集団的自衛権はアカン」と訴えた。

 一方、自民党も7日、国民の法案への理解を深めようと谷垣幹事長が都内で街頭演説したが、「戦争反対」「帰れ」の怒号に演説がかき消される事態に。


http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/160573




世論も「違憲」批判拡大…安保法案ムード一変で官邸に焦り

2015年6月9日


 衆院での法案審議のスケジュールも自民のもくろみから大きくズレ始めている。

当初は週3回、1日7時間の審議で6月第3週までには80時間を超える計算だった。

ところが、安倍首相のヤジや閣僚の曖昧答弁、委員長の強行運営に野党が反発。委員会が空転したうえ、8日も開けず、安倍官邸が想定していた今月24日までの会期内の衆院通過は絶望的だ。

 会期延長は既定路線だが、とうとう自民党内からは「6月中に衆院を通過させられなければ、法案成立は危うくなる」(ベテラン議員)という声まで出始めた。

 こうなると数の論理で諦めムードだった野党も本気を出さざるを得ない。

剛腕の小沢一郎氏も動きだした。

 すでに維新の党の松野頼久代表は小沢氏と会ってアドバイスをもらい、民主党の岡田克也代表も小沢氏と急接近している。

9月に予定される小沢氏の地元の岩手県知事選で、現職の達増知事を野党共闘で推す計画も進んでいる。


http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/160573/2




世論も「違憲」批判拡大…安保法案ムード一変で官邸に焦り

2015年6月9日


 民主や維新内部では、「安倍政権の倒閣をめざして野党共闘を強める必要がある。2度の政権交代を実現した小沢一郎さんの知恵を借りるべきだ」という意見も広がっている。

「小沢さんはいろんな人から相談を受け、『じゃあ会ってみようか』という感じで、かなり元気です。昔と違うのは自分がプレーヤーとして中心になるのではなく、裏方に回って支えようとしていることです。そこに野党再編に向けた小沢さんの覚悟が見えます」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)

 小沢氏は本紙のインタビューで、「安保法制だって、委員会で机を突き飛ばしてでも反対する、っていう騒ぎになったら、そう簡単にいかない。マスコミも報道するし、国民の関心も高まる」と語っていた。安保法案が成立しなかったら、安倍政権は一気に瓦解していく可能性が高い。


http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/160573/3




安倍首相:安保法案「違憲」に反論

毎日新聞 2015年06月09日 00時52分(最終更新 06月09日 00時55分)

 【ミュンヘン田中成之】安倍晋三首相は8日の内外記者会見で、安全保障関連法案は「違憲」との指摘が出ていることに関し「憲法の基本的な論理は貫かれていると確信している」と反論した。同時に「自衛の措置としての武力行使は、世界に類を見ない非常に厳しい新3要件の下、限定的に行使できる」と強調した。


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http://mainichi.jp/select/news/20150609k0000m010152000c.html




【政治】
自民内部からも異論 憲法学者「違憲」「無視は傲慢」
2015年6月9日 夕刊
 
 自民党総務会で九日、衆院憲法審査会に参考人として出席した憲法学者三人がそろって他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を「憲法違反」と明言したことをめぐり、安全保障関連法案に対してあらためて疑問の声が上がった。

谷垣禎一幹事長は、法案採決にあたっては党議拘束をかける意向を示した。

 総務会では、村上誠一郎衆院議員が「憲法学者の言うことを自民党だけは聞かなくていいという傲慢(ごうまん)な姿勢は改めるべきだ」と指摘。

法案採決では党議拘束を外すよう、執行部に求めた。

 木村義雄参院議員は、砂川事件の最高裁判決を根拠に集団的自衛権の行使を認めるという憲法解釈に対して「短絡的すぎる。そういう主張をしていると傷口を広げるので、これ以上言わない方がいい」と忠告した。

 一方、谷垣氏は安保法案が国会提出に先立つ事前審査で了承されていることを踏まえ、「党としてばらばらの対応は取れない」と強調した。

二階俊博総務会長はその後の記者会見で、党議拘束をかけるかどうかについて、「大きな問題でもあり、国会審議の状況を見ながら方向を定めていきたい」と述べるにとどめた。


http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015060902000250.html




【政治】
村山氏と河野氏 安保法案に反対 「戦後70年」テーマに対談

2015年6月10日 朝刊
 
 村山富市元首相と河野洋平元衆院議長は九日、東京都内の日本記者クラブで「戦後七十年」をテーマに対談した。

二人は、他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を柱にした安全保障関連法案の今国会成立に反対する考えをそろって表明した。 

 元自民党総裁でもある河野氏は、安倍政権の姿勢について「安全保障に熱心なのは悪いと思わないが、いかにも速すぎ、乱暴だ」と指摘。

衆院憲法審査会で憲法学者三人が安保法案を「違憲」と断じたことに触れ「いったん法案を引っ込め、再検討するのがいい」と述べた。

 村山氏も「勝手に解釈を変えて政権が自由にできたらとんでもないことになる。暴挙をしてはいけない」と批判した。


http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015061002000130.html




【政治】
安保法案 根拠乏しき「合憲」 政府見解「砂川判決」を拡大解釈

2015年6月10日 朝刊
 


http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/images/PK2015061002100041_size0.jpg


 政府は九日、衆院憲法審査会で憲法学者三人が他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を含む安全保障関連法案を「違憲」と批判したことに対し、合憲と反論する見解を野党側に示した。

自国防衛に目的を限った集団的自衛権の行使容認は、日本が攻撃された場合のみ武力行使を認めた従来の憲法解釈の「基本的な論理」を維持し、「論理的整合性は保たれている」と結論づけた。

野党側は見解には説得力がないとして、国会で追及する方針。 

 見解は、戦争放棄や戦力不保持を定めた憲法九条の下でも「自国の存立を全うするため、必要な自衛の措置を取ることを禁じているとは到底解されない」という従来の政府解釈に言及。

自衛権行使を「国家固有の権能」と認めた砂川事件の最高裁判決と「軌を一にする」と指摘した。

その上で、国民の生命や幸福追求の権利を根底から覆す事態は日本が直接攻撃された場合に限られていたが、軍事技術の進展などで、他国への武力攻撃で「わが国の存立を脅かすことも現実に起こり得る」との認識に改めたと表明。

集団的自衛権の行使は「自衛の措置として一部、限定された場合に認めるにとどまる」ため、これまでの政府見解との整合性は保たれていると主張した。

 一方、「いかなる事態にも備えておく」との理由から、集団的自衛権行使の要件に「ある程度抽象的な表現が用いられることは避けられない」と認めた。

 安倍晋三首相は八日、ドイツでの内外記者会見で「違憲立法」との批判に対し、法案を合憲とする根拠に砂川判決を挙げ「憲法解釈の基本的論理は全く変わっていない」と反論した。

  ◇

 他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を中心とした安全保障関連法案が多数の憲法学者から憲法違反と批判されていることに対し、政府が九日に野党に示した見解は最高裁の砂川事件判決(一九五九年)を挙げて、法案が合憲だと主張した。砂川判決とはどんなものか。 (金杉貴雄、西田義洋)


 Q 砂川事件とは。

 A 六十年も前の在日米軍基地の反対運動をめぐる事件だ。東京都砂川町(現立川市)の米軍立川基地拡張に反対するデモ隊の一部が基地内に入り、七人が日米安保条約に基づく刑事特別法違反罪で起訴された。

 Q 現在の集団的自衛権の行使容認をめぐる議論とどう関係するのか。

 A 「米軍駐留は憲法違反」として無罪を言い渡した一審の東京地裁判決(伊達秋雄裁判長の名をとり通称・伊達判決)を破棄した最高裁判決が首相が指摘する「砂川判決」だ。

 (1)憲法は固有の自衛権を否定していない(2)国の存立を全うするために必要な自衛の措置をとることを憲法は禁じていない(3)だから日本を守る駐留米軍は違憲ではない(4)安保条約のような高度な政治性を持つ案件は裁判所の判断になじまない-がポイント。首相らは「自衛権」や「自衛の措置」に集団的自衛権の行使も含まれると主張し始めた。

 Q 争点は何だったの。

 A 日本を守るために外国の軍隊を国内に配備することが「戦力の不保持」をうたう憲法九条二項に反しないかが最大の争点だった。伊達判決が駐留米軍を「戦力」とみなして違憲としたのに対し、最高裁判決は「指揮権、管理権なき外国軍隊は戦力に該当しない」と判断した。日本が集団的自衛権を行使できるのかという問題は裁判ではまったく議論されず、判決も触れていない。

 Q 判決は、日本が行使できるのは個別的自衛権だけとも書いていない。

 A それは確かだ。それでも歴代政府は判決を踏まえて国会答弁や政府見解を積み重ね、一九七二年の政府見解では「集団的自衛権の行使は憲法上許されない」と明確にし、四十年以上維持されてきた。安倍政権がそれ以前の砂川判決を引っ張り出し「集団的自衛権の行使も許される」と言い始めたことに、憲法学者が相次いで「論理に無理がある」と批判している。

 Q 砂川判決の経緯も疑問視されているとか。

 A 近年の研究で、当時の裁判長の田中耕太郎最高裁長官(故人)が判決前に、一審判決を破棄すると米側に伝えたことが判明し、司法が中立性を損なっていたと批判されている。



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安保法案「違憲」の批判先は政治家?違憲は違憲

2015年06月10日 08:27

 自民党の谷垣禎一幹事長は9日の記者会見で、高村正彦副総裁がこの日の党役員連絡会で「60年前に自衛隊ができたときにはほとんどの憲法学者が違憲と言っていた。その通りにしていたら自衛隊もないし、日米安保もなかった。日本の平和が保たれていたのか極めて疑わしい」と語ったことを紹介した。

 今月4日の衆院憲法審査会で与党推薦の憲法学者も含めすべての参考人が政府の安保法案は違憲と発言したことを強く意識し、けん制した発言と受け取れる。

 ただ、谷垣幹事長は「(高村副総裁は、憲法学者を批判しているのではなく)私(高村副総裁)が批判するのは学者の言うことを無批判に受け入れる政治家だという趣旨のご発言だった」と語った。

 批判のさきは学者に対してであれ、政治家であれ、憲法に照らして政府の安保法案が憲法に違反するものなのかとの問いに、憲法の規定に照らして、憲法の専門家がそろって憲法違反とする法案であることだけは確かで、その意見にこそ、真摯に耳を傾ける姿勢が政府側に求められていることは確かだ。

 谷垣幹事長は「(党役員会で)丁寧に説明しながら反論すべきところはしっかり反論して国民の理解を広げられるようにしていきたい。その上で、その他法案の審議を進めていく上でなかなか厳しい状況だが、政府・与党一致協力して緊張感を持ってやっていこうということを話した」と語った。(編集担当:森高龍二)


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http://economic.jp/?p=50059




ページ更新時間:2015年06月10日(水) 13時52分

■ 自民推薦の憲法学者、高村副総裁に反論

 先の質疑で自民党推薦の参考人として安保関連法案を「違憲」と指摘した早稲田大学の長谷部恭男教授は、9日夜のTBSラジオの番組で「憲法に拘泥しないで政治権力を使いたいと、高村さんはおっしゃっているんでしょうかね。大変怖い話だと思いますが」と述べました。



 自民党の高村副総裁が「憲法学者はどうしても憲法9条の字面に拘泥する」などと発言したことに反論した格好です。(10日11:14)


http://www.mbs.jp/news/jnn_2514192_zen.shtml




第186回(6月10日):照屋寛徳 議員
「安保法制」(戦争法案)は「違憲法制」だ



http://www5.sdp.or.jp/special/kenpo/img/186teruya.jpg


 周章狼狽という言葉がある。手元の広辞苑によると「大いにあわてふためくこと」とある。

 去る6月4日、衆議院の憲法審査会で与野党推薦3人の参考人(いずれも憲法学者)全員が、衆議院特別委員会で審議中の安保関連法案(いわゆる戦争法案)を「違憲」だと断じた。

 その論理展開と結論は、誠にもって論旨明快で、憲法学者としての良識と良心に根差した意見だ。私は、3人の参考人の意見陳述をこの上なく痛快な気分で聞いた。

 片や、政権与党は周章狼狽し、「安保法制」(戦争法案)を「違憲法制」と指摘された影響の“火消し”に躍起になっている。

 衆議院憲法審査会で証言した参考人は次の方々である。いずれも日本の憲法学者の重鎮だ。

  ▼長谷部恭男氏(早稲田大学法学学術院教授・自民、公明、次世代推薦=後に自民単独推薦と訂正発表)▼小林節氏(慶應大学名誉教授・弁護士・民主党推薦)▼笹田栄司氏(早稲田大学政治経済学術院教授・維新推薦)
 国会の各委員会における参考人選任は、与野党が各々の立場から指名するのが慣例である。

 自民党は、党推薦の長谷部参考人にまで安保関連法案を「違憲」と断じられたことに周章狼狽しているのだろう。安倍総理も然りだ。

 6月4日の衆議員憲法審査会速記録(議事速報)を取り寄せて精読した。その日の会議は「立憲主義、改正の限界及び制定経緯」並びに「違憲立法審査の在り方」についての調査が主目的で、3参考人の出席を得ての意見聴取となった。

 冒頭3人の参考人から各20分の意見陳述があり、委員からの質疑応答に移っている。

 参考人3人による安保関連法案「違憲」表明は、民主党の中川正春委員が「先生方は、今の安保法制、憲法違反だと思われますか」「先生方が裁判官となるんだったら、どのように判断されますか」等と質したのに答えたものである。

 3参考人の「違憲」表明(意見陳述)全文を紹介したいが、紙幅が限られている。ここでは6月5日付沖縄タイムス掲載の「参考人発言要旨」を引用することにする。(おそらく、共同通信の配信記事と思われる)

 ▼長谷部恭男参考人「集団的自衛権の行使が許されるとした点は憲法違反だ。従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない。法的な安定性を大きく揺るがす。どこまで武力行使が許されるのか不明確だ。他国軍への後方支援活動は戦闘地域と非戦闘地域の区別をなくし、現場の指揮官に判断が委ねられる。その結果(憲法が禁じる)外国の武力行使と一体化する恐れが極めて強い。国連平和維持活動(PKO)に参加する自衛隊の武器使用の範囲拡大は、必ずしも直ちに憲法に反するとは言えない」

 ▼小林節参考人「違憲だ。憲法9条は、海外で軍事活動する法的資格を与えていない。集団的自衛権は、仲間の国を助けるために海外へ戦争に行くことだ。後方支援は日本の特殊概念で、戦場に後ろから参戦するだけの話だ。兵たんなしに戦闘はできない。米国の部隊が最前線でドンパチやり、武器は日本が引き受ける、露骨な『戦争参加法案』だ。国会が多数決で法案を承認したら、国会が憲法を軽視し、立憲主義に反することになる」

 ▼笹田栄司参考人「内閣法制局は自民党(の歴代)政権と共に安保法制をずっとつくってきて、「ガラス細工」とは言わないが、ぎりぎりのところで(合憲性)を保っていると考えていた。今回は踏み越えてしまっており、違憲だ。政府が昨年に閣議決定した文章は、読めば読むほど、どうなるのだろうかとすっきり理解できなかった。国民の理解が高まるとは思えない。後方支援については小林名誉教授と同じく、大きな疑問を感じている」

 どうだろう。「参考人発言要旨」を熟読玩味すると、「安保法制」(戦争法案)が「違憲法制」であることが、よくよく理解できたのではないか。


 私は去る5月31日、安保法制についての10党責任者によるNHK「日曜討論」で「憲法9条はいかなる意味においても集団的自衛権を認めていない。『国際平和支援法案』と『平和安全法制整備法案』からなるいわゆる安保関連法案(戦争法案)は憲法違反であり、廃案にすべきだ」と主張した。

 ところで、6月4日の衆議院憲法審査会における3参考人の「違憲」指弾を受けた自民党の反応が信じられない。非常識かつ独裁的発想に基づく発言のオンパレードだ。

 菅官房長官は、6月4日の記者会見で「憲法解釈として法的安定性は確保されている」「違憲という指定は全くあたらない」などと反論し、法案審議に影響はないと強調した。

 船田元・自民党憲法審査会筆頭理事は「ちょっと予想を超えた。参考人の発言は一理あるが、現実政治はそれだけでは済まない」と釈明した。

全く持って意味不明だ! 二階俊博(自民党総務会長)は「(あくまで)参考意見で、大ごとに取り上げる必要はない」と開き直り、参考人の価値を下げようと必死だ。

 対する野党は、衆議院憲法審査会で、3参考人が他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認は「違憲」と断じたことで、「法案の根幹が揺らいでいる」として廃案をめざして徹底追及する構えを示している。

 かかる「安保法制」(戦争法案)の「違憲」論が沸騰する政治状況の中、ドイツで開催された先進7か国首脳会議(G7サミット)に出席した安倍総理が、記者会見で悪意の誤認に基づき次のように語った。

 「安保関連法案における集団的自衛権の行使容認は、憲法の基本的論理は全く変わっていない」―と。

 安倍総理は、安保関連法案を合憲とする根拠について1959年の最高裁砂川判決を挙げている。聞いて呆れる三百代言だ。

 政府も6月9日、安保関連法案を「合憲」とする政府見解を発表した。政府見解は、砂川判決を恣意的に拡大解釈して「合憲」の根拠としている。

砂川判決の曲解、わい曲だ。顔を洗って判決文を読み直せ、と叫びたい。

 私は、2014年5月14日付の憲法コラム「砂川事件最高裁判決と集団的自衛権」で「砂川事件最高裁判決は個別的自衛権を認めたもので、集団的自衛権は認めていない」と批判した。

その考えは今でも変わらない。

私だけではない、変人奇人の学者や政治家を除き、ほとんどの憲法学者が同意見である。

 安倍総理よ、自民党よ、往生際が悪いぞ。

「安保法制」(戦争法案)は「違憲」だと素直に認めて、今すぐ撤回もしくは廃案にせよ!

 だいたいが、積極的平和主義という欺瞞に象徴されるように、やたら「平和」で修飾して誤魔化そうとする発想自体が姑息なのだ。

「平和」の裏に隠された「戦争」に、国民はとっくに気づいていると知るべきだ。

(2015年6月10日 社民党衆議院議員 照屋寛徳)


http://www5.sdp.or.jp/special/kenpo/186teruya.htm




【政治】
官房長官 合憲論学者「数ではない」 安保法案 与党、会期延長検討


2015年6月10日 夕刊
 
 他国を武力で守る集団的自衛権の行使を柱とする安全保障関連法案に関する衆院特別委員会は十日午前、関係閣僚が出席して一般質疑を行った。

菅義偉(すがよしひで)官房長官は二百人以上の憲法学者が安保法案を違憲だと批判していることについて「数(の問題)ではない」と述べ、合憲の主張が少数派であることを認めた。

その上で、合憲と主張する憲法学者三人の実名を挙げた。 

 三人は百地章日本大教授、長尾一紘中央大名誉教授、西修駒沢大名誉教授。菅氏は「憲法の番人は最高裁だから、その見解に基づき法案を提出した」と述べ、安保法案は合憲だと重ねて主張した。

 菅氏は、衆院憲法審査会で憲法学者三人が安保法案を「違憲」と批判したことを受け、四日の記者会見で「全く違憲でないと言う著名な憲法学者もたくさんいる」と反論していた。

 民主党の辻元清美氏は質問で、二百十一人の憲法学者が安保法案は違憲だとの声明を発表していると指摘し、菅氏に「違憲ではないと発言している憲法学者の名前をいっぱい挙げてください」と迫った。

政府見解に沿った意見を持つ学者を示せないなら「法案は撤回した方がいい」と要求した。

 これに関連し、中谷元・防衛相は法案成立を前提に違憲訴訟で敗訴した場合には「法治国家なので最高裁判断が出た時には適切に従っていく」と述べた。

 これに先立ち、自民、公明両党の幹事長らは東京都内のホテルで会談し、今月二十四日までの国会会期内に法案を衆院通過させることは困難だとの認識で一致。

大幅に会期を延長する検討に着手した。

一方、民主党の安住淳国会対策委員長代理は「憲法違反の法案だから何時間審議してもダメだ」と記者団に述べた。


http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015061002000238.html




安保関連法案:「合憲という学者」官房長官たくさん示せず
毎日新聞 2015年06月10日 23時05分(最終更新 06月11日 11時18分)



1枚目/2枚中
衆院平和安全法制特別委員会で質問に立つ民主・辻元清美氏=国会内で2015年6月10日午前11時46分、藤井太郎撮影
http://mainichi.jp/graph/2015/06/11/20150611k0000m010129000c/001.html


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自民の「師匠」も激怒 安保法案のウラ
安保法案、会期内の衆院採決断念 「違憲」指摘が影響


 安保法制を合憲と考える学者がたくさんいる--と豪語していた菅義偉官房長官が、10日の衆院特別委員会で「数(の問題)ではない」と述べ、事実上前言を撤回した。

合憲派の学者について菅氏は「10人ほど」とし、3人の実名を挙げた。法案の廃案を求める憲法学者は200人を超え、安保法制違憲論は日増しに強まっている。【樋岡徹也、林田七恵】

 「勝負どころだ。(合憲派の学者が)こーんなにいる、と示せなければ、法案は撤回した方がいい」。

10日の特別委で、民主党の辻元清美議員が菅氏に迫った。

この場面で菅氏が実名を挙げた学者は、長尾一紘・中央大名誉教授▽百地章・日本大教授▽西修・駒沢大名誉教授--の3人。

 長尾氏は10日、取材に「霞が関の官僚から『国会で名前を出してもよろしいですか』と9日に連絡を受けた。

以前からやり取りがあり、了承した」と語った。菅氏の答弁は毎日新聞の電話取材で知ったという。

 長尾氏は、安保法制を合憲とする根拠として、国連憲章が個別的自衛権も集団的自衛権も認めていることなどを挙げ、「戦後70年、まだ米国の洗脳工作にどっぷりつかった方々が憲法を教えているのかと驚く。一般庶民の方が国家の独立とはどういうことか気づいている」と熱弁をふるった。

 百地氏も10日、取材に「日本の安全保障環境が大きく変化し、米国と手を組んでおかないと日本の安全が守れないというのが、集団的自衛権行使容認の大きな理由だ。憲法の枠内の政府見解変更であり憲法違反ではない」と訴えた。



2枚目/2枚中
衆院平和安全法制特別委員会で民主・辻元清美氏の質問に答える菅義偉官房長官=国会内で2015年6月10日午前11時48分、藤井太郎撮影
http://mainichi.jp/graph/2015/06/11/20150611k0000m010129000c/002.html


 また、西氏も9日の取材に「国連憲章上、集団的自衛権は固有の権利。憲法は自衛権行使を否定していない」と合憲論を展開した。

 10日の特別委では、維新の高井崇志議員も「212人の憲法学者が違憲だと表明し、どんどん増えている。国民の関心事だから(合憲派は)何人いるか」と質問。

菅氏の「私が知っている方は10人程度いる」との答弁に、高井氏は「極めて少ない」と突き放した。

 菅氏は終了後の記者会見で、「憲法学者のどの方が多数派で、どの方が少数派かは重要ではない」と述べ、多数の憲法学者の批判は審議に影響しないとの見方を改めて示した。


http://mainichi.jp/select/news/20150611k0000m010129000c.html




【安全保障関連法案】衆院平和安全法制特別委員会 論戦のポイント(5日)
2015年06月10日 17時39分


 【違憲性】

 辻元清美氏(民主)憲法審査会の議論は非常に重い。与党が推薦した参考人までが「違憲」と述べたのは深刻な事態だ。政府は法案を一度撤回すべきだ。

 中谷元・防衛相 (集団的自衛権行使を容認した昨年の閣議決定は)従来の憲法9条をめぐる議論との整合性を考慮した。政府による憲法解釈の裁量の範囲内で、違憲ではない。

 辻元氏 他国を防衛する目的での集団的自衛権行使は可能か。

 防衛相 憲法9条に関する従来の政府見解の論理を超えており、現行憲法下では困難で、憲法改正が必要になる。

 大串博志氏(民主)(憲法9条をめぐる)従来の論理を維持していると言いながら、なぜ集団的自衛権行使を禁じていた結論が変わるのか。

 防衛相 国際情勢が変わった。安保環境が大きく変化したので、自国の安全を確保するため、条件付きの集団的自衛権行使が必要だ。

 大串氏 時代が変わったから逆の結論にするのは憲法違反ではないか。

 防衛相 憲法解釈として裁量の範囲内であり憲法違反ではない。

 長島昭久氏(民主)閣議決定で法的安定性は担保されているのか。

 横畠裕介内閣法制局長官 一般に憲法9条に関する憲法学者の意見は伝統的に「自衛隊は違憲だ」とするものが多い。閣議決定は残念ながら、必ずしも賛同が得られているわけではないと認識しているが、これまでの政府の憲法解釈と論理的な整合性、法的安定性はしっかり保たれている。

 吉村洋文氏(維新)外国軍の武器を守るために自衛官が武器を使用することを憲法に反しないという根拠が分からない。

 防衛相 現に戦闘行為が行われている現場で、自衛官が米軍等の武器を警護することがないように客観的かつ合理的に行う。戦闘行為が発生する恐れがある場合には、戦闘行為に対処することがないよう防衛相は速やかに警護の中止を命ずることが規定されている。


 【南シナ海】

 長島氏 重要影響事態で、他国軍の後方支援活動以外に、平時から可能な自衛隊が米軍などの艦船を守る「武器等防護」や警戒監視活動を実施できるか。南シナ海で米国とともに実施する可能性も排除されないか。

 防衛相 わが国の防衛に資する場合に限り、武力行使と一体化しない範囲で実施できる。防衛相が必要性を認めた場合に限定している。南シナ海で現在、具体的な計画はない。


 【備蓄】

 重徳和彦氏(維新)石油輸入が滞った場合の対応は。

 宮沢洋一経済産業相 石油は官民合わせて169日分の備蓄が行われている。100日分増やすとなると、5兆円程度必要になる。増やす選択肢はない。調達先については多角化を進めている。液化天然ガス(LNG)の備蓄は不可能で、中東・ホルムズ海峡が通行不可能の事態となれば、かなり大きな影響がある。発電にも4分の1以上、LNGを使っている。


 【国会承認】

 木内孝胤氏(維新)存立危機事態での自衛隊派遣は原則事前承認となっている。ホルムズ海峡での機雷掃海を目的とした派遣は事後承認もあり得るのか。

 防衛相 原則、事前に国会の承認をいただくが例外的に緊急の必要があり、事前に国会承認を得るいとまがない場合には、事後の承認になる。ホルムズ海峡に関しては事前に国会の承認を求めることを想定している。事後承認は考えていない。


 【洋上補給活動】

 赤嶺政賢氏(共産)洋上補給活動を可能にするのは(他国軍への後方支援を随時可能とする)国際平和支援法と、(周辺事態法を改称する)重要影響事態法のどちらか。

 防衛相 仮に全く同じ状況が起こるなら重要影響事態法ではなく、国際平和支援法に基づいて対応することになる。


=2015/06/06付 西日本新聞朝刊=


ニュースまとめ


安全保障法案、審議入り



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政府「合憲」見解を提示 安保関連法案
安保法案理解「厳しい状況」 自民幹事長が危機感 
安保法制論議 なぜ機雷掃海にこだわる


http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/article/174667







(その2)に続く。






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